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令和4年第4回定例会一般質問の概要


1. 防災行政について

(1)総合防災訓練の振り返りについて

(2)災害医療体制の構築について

総合防災訓練の様子

【質問】(1) 総合防災訓練の振り返りについて
 10月16日に行われた総合防災訓練の避難所設置・運営訓練について①小中学校における自主防災組織の参加状況および女性の参加状況について、②見えてきた課題について伺う。

【市長答弁】
 令和4年度の福生市総合防災訓練は予定どおり開催した。①自主防災組織32地区から合計251名参加した。性別による参加者の集計は行なっておらず女性の参加者数は把握してない。
 ②課題は2つ。1つ目は防災行政無線でのやり取りにおいては、緊急性が高いものと低いものが混在して情報が飛び交い、各活動班において混乱が見られた。今後は取り扱うべき情報の精査をする必要がある。2つ目は、例年の訓練では、市職員や教職員が各避難所にあらかじめ参集し、その後、自主防災組織の参加者が集まり避難所開設を始めるという流れだが、休日や、夜間に大規模地震が発生した場合に、いち早く参集できるのは、地域の方々である。他自治体では、避難所開設訓練の際には、まず地域の方だけで参集して開設作業を行った後、市職員等が参集し、避難所の運営をするような内容で実施しているところもある。このような先進事例を参考にしながら、今後の訓練内容を検討していく。

 【Satokoji Point】
 避難所運営では、男女協働参画の視点をもって訓練の段階から相応の女性の参加が望ましいと考えます。自主防災組織である町会・自治会に、この点の課題を検討していただくよう要望しました。情報の取り扱いについては、研修などにより改善を図るよう要望しました。また初期の開設訓練を地域の方々だけで行うとなると、自主防災組織への一層の働きかけが必要となります。避難所運営連絡会でこの点もよく検討していただくよう要望しました。

福生病院での緊急医療救護所設置訓練

【質問2】(2)災害医療体制の構築について
 公立福生病院で災害時における緊急医療救護所設置訓練が11月5日に行われた。この訓練は、災害医療体制の構築に向けた重要な訓練だと考える。その中でトリアージ(※)訓練が行われたと聞いているが概要について伺う。また、災害拠点病院である公立福生病院と他の医療救護所や災害拠点連携病院との連携について伺う。

※トリアージ(選別を意味するフランス語)とは災害発生時に多数の負傷者が発生した際に適切な処置・搬送を行うために傷病者の優先順位を決めることで、実際に災害が起きた際に正しくトリアージを行うことが出来るよう、災害を想定した訓練。医師、看護師、救急隊が行う。

【市長答弁】
 被災した要救護者役に扮した職員を福生市、羽村市、瑞穂町の職員が各自治体の車両を用いて病院に搬送する搬送訓練実施後に、その要救護者をトリアージエリアである病院正面玄関前にて、公立福生病院職員が、中等症・重症者は院内に、軽症者は、立体駐車場1階に設置した緊急医療救護所に振り分けをした。
 災害拠点病院である公立福生病院と各自治体の医療救護所、災害拠点連携病院である目白第二病院、大聖病院、高木病院との連携は非常に重要である。令和元年度には東京都地域災害医療コーディネーターが中心となり、西多摩保健医療圏災害医療図上訓練が青梅市立総合病院において実施され、当市の職員も参加した。その後新型コロナウイルス感染症が拡大し、大規模な訓練は実施できてないが、年に1~2回開催されている西多摩保健医療圏地域災害医療連携会議において、各青梅・福生・あきる野ブロックでの災害医療の進捗状況や関係機関との情報の共有を図っている。

 【Satokoji Point】
 立川断層帯地震が冬の5時に発生した場合、福生市の負傷者は954名で、うち重傷者161名、死者は90名という被害想定となっています。他市も含めると相当な数になります。災害時には、多くの負傷者が押し寄せ、助かる命が助からなくなってしまう事態も起こりえることが予想されます。損傷の軽い方については、各避難所で対応するなど、取り扱いについて整理して、市民にどのようにインフォーメーションするか医師会など関係者ともよく検討し、今後の取組に活かしていただくよう、要望しました。

 

2.関係人口について

総務省の「関係人口」イメージ図

【質問】
 「関係人口」は、短期間の交流や観光という関わり方ではなく、長期に暮らし続ける定住という関わり方でもない、第3の人口の考え方「観光以上、定住未満」と捉えられている。関係人口は、その当該自治体の住民以外のファンであると考える。岐阜県飛騨市では、観光案内所では、他市の方々に手伝ってもらいたい地域の課題をプログラム化してWEB上に掲載し、参加者を募っている。関係人口についての所見を伺う。


【市長答弁】
 地方においては、まちづくりの担い手不足等が課題となっており、このような関係人口がまちづくりの担い手となり、地域の活性化に寄与する取組が広がっている。関係人口は、都市部においては、当該地域への情熱や想い、愛着を有し来訪される方として捉える傾向があるものと認識している。そのため、今後も引き続き、まちの魅力を広くアピールすることで、市外の方々に本市のファンとなっていただき、多くの方が関係人口たる関わりを通じて、本市の魅力の発信、浸透に寄与していただき、もって、移住・定住へと繋がればと期待する。

 【Satokoji Point】
 他市では、市民との協働、ボランティア活動といった面で、この関係人口が非常に効果を生んでいます。飛騨市のホームページを見ると、市が募集するボランティア、「協働」事業というかたちで紹介されています。福生市のホームページでもボランティアを募集していますが、福生市も大いに関係人口を活かすことができると考えます。先進市の事例を研究し、関係人口拡大への取組みを推進し、更には、関係人口という考え方の市民や職員への理解を進め、関係人口の視点を取り入れる形で、施策の策定、展開を進めていただきたいと要望しました。


3.読書活動の推進について

(1)福生市の先生が選んだ100冊について

(2)読書力を培うための学校図書館の活用について

(3)本市における学校図書館等へのデジタル図書の導入について

福生市の先生が選んだ100冊リーフレット

 【質問】3.読書活動の推進について
 令和3年6月市議会一般質問で、教育長から読書活動の推進に関して「例えば、福生市の先生が選んだ100冊等、市教育委員会として、小・中学生時代に、是非読んでもらいたい推薦図書を選定するなどして、児童・生徒の言語能力の向上に取り組んでいく」という積極的な答弁があった。このたび、市教育委員会は、「福生市の先生が選んだ100冊」を選定したと聞いている。そこで、(1)その活用について、更には、(2)学校図書館の活用について、また、(3)児童・生徒は一人1台iPadを持っているが学校図書館等へのデジタル図書の導入について所見を伺う。

【教育長答弁】
 (1)100冊の選定に当たっては、児童・生徒の実態をよく知る各学校の先生方に、各校15冊ずつ、様々なジャンルから選定していただき、その中から100冊を掲載した。今後の活用については、令和4年度秋の読書週間に合わせて、リーフレットを配布するとともに、児童・生徒の一人1台iPadから簡単に閲覧できるように、ショートカットのアイコンを配信した。3学期には、アンケートを行い、読んでよかったと思う本やその感想についてまとめ、例えば「福生っ子が読んだベスト10」等、児童・生徒や保護者、教職員にフィードバックすることで、読書に対する機運の醸成に努める。

 (2)学校図書館を利用しない傾向のある児童・生徒を念頭に、学校図書館に自然に導く取組が、今後、特に大切になると考える。例えば学校司書と連携し、「福生市の先生が選んだ100冊」のコーナーを学校図書館内に設置し、読み終わったら、児童・生徒自身が「この本のおススメ」を紹介するカードを書いて掲示する等の取組が期待される。

 (3)本市の全小中学校では、デジタル教科書に関する導入実証事業に参加しており、本市の児童・生徒にはデジタル図書に対するリテラシーが育ってきている。このことから、今後、市では電子図書館を開設する予定があり、その際には、児童・生徒に対して、デジタル図書の積極的な活用を推奨したいと考えている。

【Satokoji Point】
①「福生市の先生が選んだ100冊」は、いろいろな教育事業の柱や取組みのきっかけとなると感じました。図書館事業のビブリオバトルへの活用やジュニア司書の方でも工夫した活用ができると考え、図書館との連携も進めて、更に活用の幅が広がるよう要望しました。

(2)児童・生徒が自らの生き方を考え、将来に対する目標を意識した時に、その答えを探そうとします。教育振興基本計画には、「キャリア教育の推進」の項目があります。キャリア教育と連携した資料提供など、学校図書館を利用する価値は高いと考えます。キャリア教育に力点を置くよう要望しました。

(3)教育長答弁から近い将来、一人一台iPadでこの100冊が読めるようになる、ということであり、図書館との連携による取組みに大いに期待したいと思います。


4.令和における福生市立学校の在り方検討委員会について

(1)小中一貫校の検討について

文部科学省のイメージ図

【質問】(1)小中一貫校の検討について
 令和3年第4回定例会一般質問で、私の「小中一貫校等今後の本市における教育構想について」の質問に対する、教育長のご答弁にあった「令和における福生市立学校の在り方検討委員会」が開催され、その後、小中一貫校の導入について検討されている。また小中一貫校の検討状況について伺う。

 【教育長答弁】
 令これまで、小中一貫校に関する検討を進めており、令和4年9月までに、3回の委員会を開催している。第1回で、事務局から、福生市立学校の現状について説明の上、各委員より御意見をいただいた。第2回では、第1回を踏まえて、「福生市立学校への期待や願い、実現したい学校の姿について」各委員から御意見をいただくとともに、事務局からは、小中一貫校の法令上の位置付けや施設形態等について説明をした。第3回では、小中一貫校の必要性や期待、不安や課題などについて、御出席いただき全ての委員から、様々な御意見を頂戴し、共有した。今後、開催予定の2回の委員会の中で、方向性についてさらに協議を深め年度内に、提言をいただく予定。

 【Satokoji Point】
 委員からは「現状から、施設分離型の小中一貫教育が現実的ではないか」という意見があったとの答弁でしたが、総務文教委員会の視察先である姫路市の教育委員会に「どの施設形態がよいか」、質問すると「一体型」だという回答でした。最終的には小中の教職員が一つになるために、一体型を目指すべきだと考えます。このような意見があったことを、在り方検討委員会でもご紹介いただきたいと要望しました。


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