気になるジョン-それから

時々また姿を見せてくれるようになったジョン。以前は忠犬ハチ公の銅像みたいに前足2本立てて凛々しかったが、あの看板(注意書きポスター)掲示後は、コタツに丸まる猫のような姿で、門の前の陽だまりで寝ている。給水用のタライも水色から黄色に変わり、更に一回り小さくなった。

門の隣は駐車場で、時々野菜の路地販売が行われていた。販売者はジョンの飼い主ではなかったようだが、場所を貸しているからには知り合いなのだろう。でもジョンが体調を崩してからは見かけない。代わりに小さなベンチが置かれ、たまに飼い主のご主人がそこでタバコを吸う風景が増えた。

で、またジョンを見かけなくなったな… と思ったら、新しい看板ができた。今度は赤字で『お医者さんに決められたご飯しか食べられません』という文字が加わっている。とても悲しい… まだ勝手なエサやりが続いていたのかと思うと、怒りすら覚える。飼い主の目を盗んで、己の愛玩衝動を満たすための行為は、どんなに愚かなことか。

動物との交流で餌やりとかあるけれど、あれは飼育員立会いの元で餌やりの量や回数など管理できているから成立するのであろう。体調の良くない場合には、餌やりイベントには出さないだろうし。

他人の飼い犬に飼い主の許可も得ずに、多分犬の健康など考慮しない食べ物を与え、むしゃむしゃ食べたら「お腹空いてたんだな。あげて良かった。(またあげに来よう)」と考えるのだろう。本当に、そのような行動は犬とその家族に苦しみを与える。愛犬の調子が悪くなり、医者に診てもらうと消化不良(もしくは食中毒)を起こしていて、厳しい食事管理や投薬が必要になる。で、(子どもとかもそうだけど)犬は薬が嫌いだ。しかし飲まないと治らない。心を鬼にして薬を与えて嫌われたりして… そんな日がしばらく続く。

全てのジョンたちに、健やかで穏やかな日々を過ごせますように… と、心から祈ってやまない。

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