週末、地下鉄乗り放題パスを買って、ロンドン·ナショナル·ギャラリーを、1日堪能した帰りのことです。
　雑踏のなか、細い車道を赤い2階建てバスが、自転車程度の速さで、何台も数珠つなぎに走っていました。そのバスにぶつかりそうなぼど直前·直後を歩行者が器用に赤信号も無視してヒョイヒョイ渡って行く姿をボーと眺めていました。バスもクラクションを鳴らすこともなく、平然と運行していました。流石、自己責任の国だなと感心していました。
　日が沈み出したので、ホテルまで歩いて帰ろうとしていた時です。教会の横を通っていると、クリスマス·チャリティー·コンサートの張り紙が目に止まりました。協会の入口には、人だかりがしていました。なんとなく思いつきで教会に入っていき、入り口で10ポンド程寄付しました。会場は、既に多くの人が席についていました。遅く入ったので、遠慮のかたまりの、奏者真ん前の席に案内されました。
　程なく、このコンサートの主旨の説明があり、弦楽四重奏が、始まりました。教会とは思えない程、適度にデッドな環境でした。楽器の、建物での反射音が少なく、素人の方の演奏とは思えない秀逸な演奏でした。2時間程度のコンサートでしたが、何か素敵なクリスマスプレゼントを頂いたようで、とても豊かな気持ちになり、ホテルに戻りました。

　チャリティー·コンサートに偶然出会ったら、是非参加されることをお薦めします。