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海外出版ニュース 5.26.2020 ちょっと気になるこれから出る本

「発酵」をテーマにした料理本で既にベストセラーThe Art of Fermentationを出しているサンドア・エリックス・カッツの新刊本はGLOBAL FERMENTATION INSPIRATIONだそうで、今度は世界各国の発酵食品を写真やレシピで紹介した写真集らしい。日本の納豆や韓国のキムチがどう紹介されるのか、そして食べたことないのに(匂いを嗅いだこともないのに)この本を読んで、いっちょnattoでも作ってみようかと藁づとやライスクッカーにソイビーンを入れて、本当にやってみる人が果たしてどのくらいいるのか興味ありません?

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Chelsea Greenというのは一貫してエコとかロハスとかサステイナブルとか、そういうキーワードの本を作り続けているバーモント州の小出版社で、リング名ローレル・ヴァンネスを名乗るカナダ出身の女子プロレスラーではありません、念のためw

あ、でも創業1984年、年間25〜30タイトル出版するぐらいに成長しているのでそんなに「小」というわけでもないか。マーゴさん、お元気かしら? ここずっと元ニューヨーカーの夫妻がやってたんだけど、去年だったか、株式を社員に分ける形でコアップ経営にしたんだよね。日本だとこういう形態の出版社ってあるのかしら。いわゆるひとり出版社がうまく成長した次のステージとも言えるよね。

話題が逸れたけど、もういっちょチェルシー・グリーンの本で、「かみえちご山里ファン倶楽部」というNPOやってるSOMA事務所の関原剛さんと、スローフードUSAのディレクターだったリチャード・マッカーシーがKUNIというタイトルで共著を出す、ってのが面白そう。世界中の村コミュニティーの伝統を踏まえた文化・経済再生のためのモデル(クニ作りってことよね?)についての本かぁ。誰がこの2人を繋げたんだろ?

両方とも問い合わせはチェルシー・グリーンのイライザまで。

刊行前なのに海外のあちこちの国で翻訳権が売れていて、映画化も決まってて、架空のロックンロールバンドにまつわるストーリー、なのに日本語版は出そうにないなってんでDaisy Jones and the Sixを彷彿とさせる本がエマ・ブローディ著のSONGS IN URSA MAJOR。デイジー・ジョーンズはただいまアマゾンがドラマ化してて、そっちも面白そうなんだが。

著者の人、なんか見覚えのある名前だな〜と思ったら、エマ・ブローディってリトル・ブラウンの編集者じゃないか。いやまて、ハーパーコリンズにいなかったか? リテラリー・フィクション系のエディターじゃないから、会ったことないけどさ。んで、クノップフから作家デビューかぁ、恵まれてるなぁ。

あらすじは、1969年、フォークがロックンロールに取って代わられようとしている時期にフォーク界の大物と恋に落ちちゃう若手スターの話とか。

もういっちょ、出版業界内の人にアピール度マックスなのが、アダム・モスのEDITINGという本…というより写真集っぽいな。アダム・モスはニューヨーク・マガジンの元編集長で、ニューヨーク・タイムズ・マガジンもやってた人。この本では、本の原稿だけでなく、脚本、建造物のブループリント、アニメのストーリーボード、絵画のスケッチ、写真のコンタクトシート、ファッションのデザイン画まで、最初はダメダメだった作品が傑作に変わったものを取り上げ、それをクリエイターからの視点も入れて語るという、これまた面白そうな本。問い合わせはAevitasのネイトまで。

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