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海外出版ニュース 5.1.2020

受賞者におなじみのエドガー・アラン・ポーの胸像が贈られるエドガー賞(米ミステリー作家協会が主催)が発表になった。

ソフトカバー部門で受賞の版元、ティン・ハウスっていうのがちょっと驚き。私の中では「ティン・ハウス」といえば、ブルックリンでやってたあの文芸誌ね、という立ち位置だったから。

でもティン・ハウス創業者のウィン・マコーマックはもともとポートランドの人で、昨年雑誌を畳んでポートランドに帰ったと思ったら、本を出す出版社として、再出発。

ソフトカバー・オリジナルでエドガー賞に輝いたThe Hotel Neversinkはスティーブン・キングのThe Overlookとジョン・アービングのThe Hotel New Hampshireみたいだ、という書評が多くて、気になるな、これ。ハヤカワさんあたりが版権とってそうな。

他には、短編で最優秀賞の”One of These Nights,” from Cutting Edge: New Stories of Mystery and Crime by Women Writers by Livia Llewellyn (Akashic Books)と、

短編の新人賞とも言えるロバート・L・フィッシュ記念賞に“There’s a Riot Goin’ On,” from Milwaukee Noir by Derrick Harriell (Akashic Books)

と、アカシック・ブックスが2部門で受賞。こういう小さい版元が頑張っているのは嬉しい。しかも昨年の文化通信のニューヨーク研修ツアーでアカシックのジョニー・テンプルに会わせようと予定に入れていたんだが、台風15号で成田が死んで、1日の予定がおじゃんになって削ったところだったのよ、惜しい。

コロナ後の文学賞のあり方としては、みんなで集まって派手にパーティーする形式はもうダメだと思うから、どこも考えないといけないよね。

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