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名声成形でへべれけ

なんだ。ただの10月か。気まぐれなこの世界を引き受けるとき。恒例の扇町での発狂。サウンドライクシット。迷うということは何よりのチャンス。ライブが終わるといつだって昨日までの自分と今の自分はまるっきり違った感覚に陥り、「これが世界のダイナミクスか」と更に呼吸を荒くする。

---------ここまで眠っていた下書き---------

どうしてここまで筆が遅くなったのか。10月、11月のアンプラグド狂言at扇町も大変気色よく、新曲を制作する角度も決まり、RECの日程も決まり(!)、スーツをクリーニングへ出した。MVの製作も毎日睡眠時間を削りに削ってなんとか納期には間に合いそうな、緊張感と自己から溢れる物を形に出来るきらめき云々かんぬん

---------ここまで更に眠っていた下書き---------

出来事、で一杯になっていしまい、およそ身動きもままならない状態で12月も終盤。自主企画も超大きめの音で終了。高校時代の憧れはこの世界からいなくなり、私はというとソロ名義で新曲を配信開始した。今回はその新曲について書こう。

楽曲についてのあることないこと

前作ドット絵MVがUNDER TAILSでUNDER TALEオマージュだったので、今回は「OVER」という楽曲で、MOTHERを恥じらいなくオマージュした。一枚目を書き終えた瞬間、カラーにしてしまったことを心から悔いる。楽曲もMVも揺れ、や煙のようなものを表現したかったのだが、TikTokにアップしようと構えると喫煙描写や骸骨で制限を喰らう。数ピクセルの喫煙表現と友人の骸骨は不適切だそうだ。よかったな。ハードウェアが決められない適切な場所でしかこの楽曲は鳴っていないということだ。快適じゃない世界で最適になる為に頭を回転させ詩を書いてきた甲斐がある。また塗り替えてやる。

自主製作ドット絵MVについて

楽曲そのものは着手から二日で歌録りまで完成した。MVはおよそ一週間。十日足らずで世に出た所謂安産曲。リール動画が90秒であることを考えると、今後は90秒の曲を作り、MVを制作してリールに放流するという動きにも興味がある。90秒のドット絵アニメ作るのに何時間かかるか計算さえしなければ、出来…る、はず、だ。MVに出てくる場所には一応元ネタがあり、10代の頃、よく一人でアコギを弾いて歌っていた場所をモデルにしている。

布施駅のこの場所は夜になるとシャッターが閉まり、そこにもたれかかってよくキャッツアイのアコギを鳴らしていた。ヒューマンビートボックスをしている友人とよくこの辺りにいた。レインボーマウンテンをよく飲み、この頃はラッキーストライクだった。

弥生橋という名前であることはつい最近知った。家から近く、どこに行くにもこの橋を渡った。バードウォッチングの名所らしいが、将棋に勤しむロージン・ローヴァーしかエンカウントしたことがない。知らんわな。そんなことは。でも音楽なんてそんなものってことも忘れないでほしい。

DTMによる録音作業

録音に関してはベースを収録するか最後まで迷っていた。ジャズマスとアコーディオンで必要十分な低音はあったから。収録に至った理由はなんとなく弾いたベースラインがキレイにハマったから。音楽なんてそんなものだ。Key=AでF#に進行した瞬間、水を得た魚になるベーシストを憑依させた。指弾きは世界一難しいが、指弾きにコンプをかけるのはもっと難しい。アコーディオン、ブズーキは特にEQ等ハデな加工をしていない。この曲に関しては録り音至上主義で、使用したプラグインもかなり少なめ。

最初はアコギでガイド的に弾いていたのをジャズマスターで清書した。エレキ音色がコード感を引っ張ってる方が冬感を狙えた印象。声はいつものW-251にISA Two。LNM名義ではこれがおおまかな楽曲ニュアンスを握っている(気がする)。いつものようにアコーディオンもブズーキも別のマイクで録る予定だったが、横着して声と同じマイクを使うと空気感が統一されて結局仮録りが採用に。音楽なんてそんなものだ。

セルフFIRST TAKE

バンドのライブで演奏することは恐らくない、気に入ってる曲だがソロでも演奏するか微妙なので、メインのエレキと声をマイナスしたトラックも制作し「セルフファーストテイク」も撮影。ギターを弾きながら神経質に歌うのは疲れる。ただ、バンドのRECもこの形式で弾きながらボーカルを収録してみたい、と思うた。ダイナミックマイクがダンクシュート的な発想で「声を突っ込む」のに対し、コンデンサーマイクはレイアップというか、「声を空気とマイクのゲイン感に乗せる」のが重要だと思っていて、マイクと喉の間にある空気を感じ取ると上手くいく。(と思い込んでいる)でも下手なのはどうしようもねぇよ。


大事なこと

音や言葉の純度や速度や距離なんてものより、音が言葉になり、言葉が音になる瞬間だけが大切。音楽なんてそんなものだ。


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