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単年度制と役職。これが成長を生み出す青年会議所のよくできた仕組み

日本青年会議所におけるサマーコンファレンス、関東地区協議会における地区大会、そして神奈川ブロック協議会におけるブロック大会と、それぞれの立ち位置における当該年度における最大の運動の発信の場が、すべて無事に開催されました。

コロナ前であれば、現地に会員会議所となる数千から数万単位の会員が集まって、日中は学んだり、夜はまちで交流会を開催するなど、まさに人流が凄まじいパワーの青年会議所だったわけですが、今はそうもいかず、ハイブリッドないしはオンラインでの開催となり、最小限の参加者だけで現地は行われているという状況です。

それでも、やはり想いをこめて準備をしてきた各ファンクションにはメッセージがあって、しかも身近な仲間の活躍が見えたりするとグッとそのメッセージに深みが出て感じ取ることができるなぁと、改めて感じさせていただきます。


さて、今日は私たちの9月例会ということもあって、出向者報告会を行いました。出向についての経験を出向者に語っていただくとともに、メンバーの次年度の出向意欲を高める目的です。

出向を考える機会ですが、JCという組織が何故に人を成長させることができるのか、否、どのような仕組みが30を超えるような人たちを成長させてくれるのか、ということに密接に繋がっていると思うので、その点について本日はご挨拶をさせていただきました。

青年会議所の特徴「単年度制」(水に流すことができる)

青年会議所は1月1日から12月31日までを事業年度とし、この単位で理事長も人事も切り替わります。

一般的に、会社組織で言えばジョブローテーションというのはあるにしても、全ての社員が単年度で全員役職を入れ替えるというのはそうあることではありません。それは決して会社としての目的を達成する上では最善の方法ではないからです。

しかし、青年会議所は人を育てる組織です。まちづくりも大切ですが、何よりも人材育成にこそ本質があります。

では、どのように人材育成をするかといえば、良質な失敗をなるべく多くさせることを大切にします。ですから、毎年これでもかっていうくらい失敗だらけです。それでも単年度ゆえに毎年水に流していくことで、毎年新たな気持ちでチャレンジができるのです。自分の中でも失敗を引きずらないでどんどんチャレンジできるからこそ、自分自身の新陳代謝を高めることができます。

青年会議所の特徴「役職」(責任が行動力を生み出す)

私も9年前に入会したときは、例会に出るのもどうしようかな?って思う程度でした。しかしながら委員会の幹事を務めさせていただいて、委員長になって正副になって、どんどん役職をこなしていくに連れて、責任が伴うようになって、それまでは自分の仕事やプライベートなどの短期的な用事が優先順位を占めていたのに、気がつけば仕事と同じくらいにJCの優先順位が高くなりました

これは、実はすごく大切なことで、30過ぎて人はそう簡単に変われないと私は思っていて、だからこそJCのように規律の強い組織で役職を担うことは、それ自体重いことなんですが、それは裏から言うと自分を変えるきっかけに強制的に出会えるようになるということだと思うのです。

昨年まで出向に関心のなかった茅ヶ崎青年会議所の高久君が、今年神奈川ブロック協議会の副委員長に抜擢されることになって、一気に青年会議所の魅力にハマったのは、出向先が素晴らしいのはもちろんなのですが、何よりもやらざるを得ない役職を自分自身が覚悟をもって引き受けたことが大切なのだと思います。

だからこそ、所属する青年会議所で限られた席数の役職につかずとも、出向先で役職を引き受けることの意味はそういう点にもあります。

役職や出向の機会をつかんでほしい

2021年度は50数名のスタートでありながら7委員会を設けて、さらに日本青年会議所のサマーコンファレンス運営特別委員会に木村副理事長が副委員長として、さらに全国大会運営会議に森永副理事長が総括幹事として出向されていることをはじめ、神奈川ブロック業議会にはアカデミー委員会委員長として加賀妻くんをはじめ多数のスタッフを、4委員会に副委員長・次長を輩出するという、かなり無理があるスタートでした。

実際、私が「どんどん役職を引き受けてメンバーを出向させてほしい」と金子専務に指示をしたときに、金子専務は人材不足で無理です、という最初の反応でした。

ただ、私自身は上記の考えでしたので、「今、役職に見合わなくても、一年かけてそうなれるならチャレンジさせてほしい。それができる人材を見抜いて説得するのが専務だよ。」と半ば強引に依頼をして、金子専務は見事その気持ちに応えてくれました

実際には、多くのメンバーがこういう大変な世の中でのチャレンジに苦労されているのは痛いほど知っています。異例なほどに茅ヶ崎青年会議所内の人事や組織構造を年度途中に変更もせざるを得ないほどに、ギリギリの数で無理矢理頑張ってきてもらいました。

たぶん、それをよく思わない人もいると思います。ただ、これが私なりの理事長として、茅ヶ崎青年会議所で人が育つための、可能性を最大化するための方策でした。

それが良かったかどうかはまだわかりませんが、2〜3年後の組織が常にその成果なのだと思います。

今日の例会は私自身にとっては人が育つという仕組みについて実に深く考えさせてもらう機会となりました。

来年度のメンバーは是非このような青年会議所の優れた仕組みを生かしてご自身の活動目的にも資する選択をしてほしいなって思います。選択をしてしまえば、あとはやるだけですし、仮にやり切れなくても得られることばかりですから。



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