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NICUへ通う日々 − 小慢特を知る

次男は心臓病と染色体異常をもって生まれてきました。
先日無事に18歳を迎えた彼の今までの生い立ちは、下の記事に概要がまとめてあります。

私がこの記事を書く意味は2つです。

■ 私達家族の記録として残しておきたい
■ 心臓病を持って生まれた子の親御さんの気持ちの支えになりたい

2つめの理由は、おこがましいかもしれませんが、
私自身が本やブログで心臓病の子を持つ先輩方の情報に助けられ、励まされたからです。

今記事を書くことで、その恩返しをできればと思った次第です。
生まれた時から、手術の時のこと、普段の通院、国や自治体の補助などについて、何本かに分けて記事を書いていきます。

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こども病院NICUへ通う

次男誕生の翌日。
妻は産後の回復のため、まだ産婦人科を退院することができませんでした。

私は勤務先の会社に事情を伝え、しばらく休ませてもらうことにしました。

NICU(新生児集中治療室)の面会時間は13時から、と説明を受けていたので13時前に到着。
NICU入り口で待機です。

そうすると続々と、NICUの子供たちの親御さん達が集まって待機します。
自分たちと同じ境遇の人ってたくさんいるんだな、とこの時初めて感じます。

インターホンを押して中へ入り、昨日の夜ぶりに次男と再会。
自分の子供に限り、写真やビデオ撮影が認められていたので、妻に見せるために撮影、録画を続けます。

口から酸素を送るチューブが入れられていますが、計測モニタを見ると血中酸素濃度は90くらいでした。正常値は100です。
先天性心疾患の子供が手術をする前はこんなものです、と先生から教えていただきました。

今では慣れてしまいましたが、初めての経験だったので、モニタのアラームなどにもいちいち過敏に反応していました。
看護師さん達はちゃんと見てくれています。

ミルクやおむつ交換などのお世話は担当看護師さんがやってくださるので、基本的に私は見てるだけでした。

妻の母乳が出るのであれば、冷凍して持ってくればそれを優先して飲ませてくれる、とも言われました。

搾乳キットはたしか長男の時にも使っていた記憶があったので、妻に連絡したら準備済みで産婦人科にも持ってきてると言います。
さすがだね、妻。

面会時間を終えたら、産婦人科に行って妻に写真やビデオを見せるというのがルーティンになりました。

妻と共に通う

次男が生まれて5日ほどして、妻が産婦人科を退院しました。
新生児がおらず、妻の回復が順調だったため、通常より早い退院です。

担当の先生からは、産前の検査でわからなかったのが申し訳ない、と言われましたが仕方ないです。
どのみち次男がこれらの病気をもって生まれることは決まっていたのです。

妻にとってはNICUで次男に会うのは5日ぶり。
保育器の前に立ってまた泣いていました。

でもちゃんとすやすや寝て、泣いて、手足を動かす様をみて安心していました。抱くことはできませんが、保育器の窓から手を入れて触れることはできたので、触ってあやしていました。

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今までビデオや写真でしか我が子に会えなかった頃に比べると、妻の表情も明るくなったと感じました。

小児慢性特定疾病助成の手続き

病院ではスタッフさん達から必要な手続きを教えてもらいました。
まっさきに言われたのは、小児慢性特定疾病の医療費助成制度です。

短縮形で小慢特(しょうまんとく)と呼ばれます。
心臓病の治療はまともに支払いすると相当な額を負担しなければなりません。
次男が受けた手術の際の請求書を見たら700万円を超えていたこともあります。

もちろん保険は適用されますが、長期に渡る治療でなると、相当な額のお金が必要になるので、この制度がなければ経済的に破綻してしまいます。

しかし小慢特の申請をして助成を受ければ、治療費の自己負担の月額上限は数千円〜1万円程度(重症の場合)で済みます。
もちろん入院費についても助成があります。

詳しい手続きや制度については下記サイトで案内されています。
病院で証明書をもらって役所に行かなければならないので、最初はちょっと行き来が大変かもしれませんが、これは必ずやっておきましょう。

お住まいの自治体によって申請方法などが変わるので、こちらも各自治体の該当Webサイトや窓口での確認が必要です。

更新手続きなども必要になりますので、こちらも受給者証の有効期限内に更新を行います。


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