●柘植と組んだときの松本航は 防御率0.90

【26日◇ライオンズ‐バファローズ10回戦（ベルーナ）18:00】
連続二桁失点なしのパ・リーグ記録を更新した（詳細はライオンズが更新した 目立たないけどスゴいパ・リーグ記録とは…）かと思ったら、その次の試合で5本塁打を浴びての11失点。今シーズンワーストと言えるほどの酷い内容の試合から、どう立ち直るのか。4カードぶりに、ベルーナドームで戦うホームゲームとなる。

ライオンズの先発は5月に入って3試合勝ちのない松本航。前回登板19日のホークス戦では、珍しく初回から打線が先制してくれたにも関わらず、援護をもらった直後に吐き出す始末。今季最短の2回途中5失点でのK・Oとなった。

信頼を取り戻すためのマウンドになるが、心強いのは右ヒジの軽い炎症のため登録抹消されていた柘植世那が戻ってきたことだ。

柘植、古賀悠斗、古市尊と、今シーズン3人の捕手とバッテリーを組んできた松本だが、受けた捕手ごとの投球成績を比較すると、かなり極端な違いが生じている。

松本の2勝は、いずれも柘植がマスクを被った試合であげている。柘植と組んで唯一敗れた5月4日のファイターズ戦も、万波中正のソロ本塁打による1失点だけで、打線の援護に恵まれなかったモノだ。

防御率0.90の柘植とのバッテリーで、松本には良いときのピッチングを取り戻してもらいたい。

●中西太さん追悼セレモニーの日に「背番号6」が復帰濃厚

もうひとつの明るい材料は、キャプテンの源田壮亮の存在だ。WBC（ワールド・ベースボール・クラシック）韓国戦での右手小指の骨折によって、開幕から戦列を離れていたが、先週からイースタンで5試合に出場。きょうからの合流が濃厚だ。

もちろん5月のチーム打率が.206、1試合平均2.1得点の貧打線に、源田ひとりが戻って来たからといって、劇的に何かが変わるとは思えない。

ただ、昨シーズンも右足舟状骨の骨挫傷とコロナの影響によって、源田には2度の戦線離脱があったのだが、その出場時と欠場時でチームの勝率は1割以上違っていた。有形無形の存在感は、ひじょうに大きなモノがある。

きょうの試合前には、今月11日にお亡くなりになった「怪童」中西太さんの追悼セレモニーが予定されている。奇しくも、中西さんの現役時代の背番号は「6」。その番号はいま源田壮亮の背中に受け継がれている。

キャプテンの復帰を力に換えて。ライオンズの礎をつくってくれた先人に恥ずかしくない試合をしてもらいたい。