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コロナ時代の中高生向けオンラインプログラム!2年間にわたる試行錯誤の経験から得たノウハウのご紹介【後編】

こんにちは!認定NPO法人Living in Peace(以下LIP)です!

LIPでは2011年より、児童養護施設で暮らす中高生を対象としたキャリア教育プログラム(「おしごとリップ」)を実施してまいりました。

新型コロナウイルスが蔓延した2020年より、対面で実施していた「おしごとリップ」を、Zoomを使用したオンライン形式のプログラムに切り替えました。

今回はその過程で得た「オンラインプログラム」をより良いコンテンツとする為のノウハウを紹介します!

「当日までやること」と「当日やること」をマニュアル化する

オンラインでは対面に比べて、アドリブや緊急時の即時的な対応が非常に難しいです。例えば、私たちはオンライン移行当初、下記のようなトラブルに直面しました。

・オフライン時には当日購入していた参加者配布用の弁当を、オンライン開催では一週間前には送付する必要が生じた
・Zoomの扱い方(ブレイクアウトルーム、録画、ホスト権限の設定)を把握できていない運営メンバーがおり、録画漏れ等、運営上の小さなミスが多発した
・投影資料の事前共有が徹底されておらず、当日のスタッフコミュニケーションが円滑に進まなかった

こうしたトラブルを避けるためにも、当日までにやることを記載した「タスク管理表」と、当日やることを記載した「役割分担表」を用意しておきましょう!

▶︎タスク管理表(当日までの事前準備を誰が・いつまでに・何をするかを示した表)
まずは事前準備に必要なタスクを細分化し、各タスクの概要・実施手順・期限を詳細に記載した表を作成しましょう。

まずは、当日までに必要なタスクの洗い出しです。可能な限り細かく、抜け漏れなく用意できるようにしましょう。

<タスクの例>
・弁当の注文方法及び経費精算方法の確認
・ZOOMの扱い方(ブレイクアウト、録画、ホスト権限の設定)の確認共有
・講義資料作成の手順、骨子作成から資料完成までの流れ確認
・当日の登壇者/施設とのコミュニケーション方法確認  etc

タスクを洗い出したら、その上で各タスクの分担と進捗確認を行う管理表を作成します。

タスク管理表より一部抜粋

タスク管理表を作ることで、事前準備を抜け漏れなく余裕を持って行うことが出来るようになるはずです。

▶︎当日の役割分担表(当日のスケジュールと「いつ」「誰が」「何を」を記載した表)
事前準備だけでなく、当日の進行についても同じように管理表を作るようにしましょう。

表は当日のプログラムを時間帯で区切り、時間帯ごとの各メンバーの役割が一目に分かるよう記載します。

当日の役割分担表より一部抜粋

それぞれの区切りごとに、プログラムを進行する上で役立つ下記のような情報を追加しておくと便利です。

・当日使う全資料のリンク
・ブレイクアウトセッションのグループ分け
・子どもたちと接する上での注意点

こうした資料を用意しておくことで、運営全員が迷子になることなく、自分の役割を把握した上で動くことが可能になるはずです。

当日まで最低一回、プログラムのシミュレーションを行う

オンラインで新しいデジタルツールやワークを行う場合、入念に事前シミュレーションを行うようにしましょう。

例えばブレークアウトルームに分かれて少人数のグループワークなどを行う場合、トラブルが起きたり進行の仕方で疑問が生まれても、オフライン開催時のように、気軽にその場で他のメンバーに確認を行うことができません。

そのため「おしごとリップでは、新しいツールやワークを導入する際、必ず複数のメンバーによるシミュレーションを行うように徹底しています。

例えば、子どもたちに「カフェバイトの模擬面接」ワークを企画した際には以下のような流れでシミュレーション&改善を行いました。

1.初期ワーク設計
カフェのバイト面接の設定で、子どもたちに自分の強みをアピールしてもらい、それに対して他の子どもがフィードバックを行うワークを企画。
2.シミュレーション
しかし、実際に上記のワークをスタッフ同士で行ってみたところ、「自分の強みを探す」という作業や、「カフェの仕事内容をイメージして強みに結びつける」作業は想定以上に時間がかかることが判明。
3.シミュレーション後のワーク再設計
「自身の強み」を探す作業は時間がかかることが判明したため、架空の人物Aさんのペルソナを作成し、Aさんの強みを探すワークに変更。また、当初はフリーハンドで設計していたアピール方法も、カフェの仕事内容を「接客・ドリンク作り・レジ打ち」の3つに絞り、Aさんの強みがどの業務に活かせるのかを考えてもらう形式に変更した。

このようにシミュレーションをしっかりと行うことによって、子どもが戸惑いひっかかりそうなポイントや時間配分を事前に把握することができ、余裕を持ってプログラムを行うことができます。

-お知らせ-

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