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Spotifyの足切りと、考え方について

Spitifyが年間1000再生未満の楽曲への収益配分を止めるとの発表がありました。

この件に不満を表明する人もいますが、私としては妥当というか、むしろ「お金さえ払えばメジャーアーティストと同じ棚にに並べてくれてSpotifyありがとう」と考えています。

Spotifyが普及する以前は、自作曲で稼ぐにはメジャーなりインディーなりのレコード会社からデビューするしかありませんでした。
それが今ではレコード会社に頼らず、個人が少額のお金で自作曲を世界配信し、その売り上げで生活できるようになりました。

これは本当にすごいことなのです。

Spotifyの登場によって自作曲で生計を立てる人が現れています。
ソースは以前参加したセミナーの資料なんですが、日本の音楽配信ディストリビューターが出した2023年の再生数トップ300に個人で配信している方が何人もいらっしゃるのです。
この資料、オープンなものかわからないのでお見せできませんので、代表としてきくおさんを紹介します。

https://twitter.com/kikuo_sound

きくおさんの曲は一番再生数の多い曲は1億再生を超えており、ボカロ曲ではトップクラスで聴かれているボカロPではないかと思います。個人で音楽配信しており、海外でのライブもされています。

他にもヒップホップ系やピアノインストのアーティストなど、個人配信でメジャー並みに聴かれている人はいます。

ただ、個人で配信しているアーティストはそのジャンルでは知られていてもメジャーのようにメディアで多く取り上げられないので、一般にはあまり知られていません。
しかし確実に個人配信で成功してる人は増えています。

Spotifyの足切りの話しに戻ります。

年間1000回再生は、365日で割ると一日3回再生程度です。1日3回再生されていないということはつまり、まだ音楽配信のステップに進むのが早すぎたと考えるべきです。
お金を払って音楽配信する前に、無料のSNSでファンになってくれそうな人にアピールして、無料の動画サイトで音楽を聴いてもらうのです。そうやってファンを獲得してある程度再生数が見込めるようになって、初めて音楽配信サイトに進めるのです。

ライブなんかもですが、お金さえ払えばステージには立てます。しかし、お客を呼ぶのは自分自身。お客が来ないことを箱のせいにするのは筋違いです。
これは音楽配信サービスでも同様です。私が書いているこの集客についてのやり方は、各音楽配信サービスが事細かなマニュアルを用意しています。しかしほとんどの人はそれを実行していません。

そして、もうひとつ重要なことですが、こうした音楽配信サービスがでてきても、自作曲で生計を立てられるのはごくごく一部の人だけという事実は今も変わりません。それでも、Spotify以前に自作曲で生計を立てるのは個人では限りなくゼロだったのが、今では5000人にひとりぐらいにはなったんじゃないかと思います。大きな前進です。

「音楽配信は儲からない」と言われ続けていますが、その言葉に惑わされないでください。自分の音楽を世界中の人に聴いてもらいたいのなら、私は挑戦する価値はあると思います。

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