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「ぜひ読んでほしい私の投稿セレクション1」

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2014/4(note利用開始時からの)からのnote投稿をクリップ。
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#詩

合鍵。

合鍵を交換するキッカケは何だった

どちらから言いだしたっけ

二人の距離感が変わった気がした

それは気のせい?

仕事の忙しさに飲み込まれそうになっても

頑張れたのはあなたのおかげ

なかなか会えなくて悲しくなっても

頑張れたのはあなたのおかげ

それは気のせい?

いいえ、それは本当

なぜなんだろう

お互い仕事が充実して忙しいのは良いことの筈なのに

なにか一つ欠けていると感じたのは

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通学路。

近くても遠くてもいやなこと

それは学校と家の距離

中学までは気にもならなかった

高校に通うようになり

とたんに気になりだした

いや、君と付き合うようになってから

とたんに気になりだした

君は電車通学

僕は徒歩通学

君の通学時間は約1時間

僕の通学時間は約10分

最寄り駅までのおしゃべりが楽しくて

わざと遠回りしようと何度も言った

そのたびに君は

遅くなると親が心配するか

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枕。

「ねぇ、はやくきて、いつものしてあげるから」

君はあの日言った言葉を今も憶えているのだろうか

僕はハッキリ憶えているが

初めて一緒に夜明けのコーヒーを飲んだ朝

「わたし、あなたの腕枕で寝るの憧れてたんだぁ」

「ふーん、そうだったんだ」

「ねえ、あなたには何かある?憧れてるもの?」

「えーと、膝枕かなぁ」

「え~、何それ、ジジくさ~い」

という会話をしたことを

いつの間にかウトウ

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よりみち。

ふと思いつきナビの示すルートをはずれて進む
目的地に行くには少し遠まわり
急ぎの用事じゃないから少しだけいいよね
と言いきかせながら

なつかしい風景が見えてきたような気がした
過去には見なれた風景だったはず
おぼろげな記憶の中の風景とは
どことなくちがう気がした
やはり変わってしまったのか
やはりしかたないことなのか

少し残念な気持ちを胸にだきながら進む
ここにお店があったはず
などと呟きなが

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