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【しごとのルール】02-02.ひとつひとつの行動・言葉をていねいに選ぶ

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「ひとつひとつの行動・言葉をていねいに選ぶ」

これは、ぼくが一度しごとをリセットしようと、喫茶店であれこれノートに書きながら考えてたどり着いた、ストレスフリーの技術です。

僕にとって、このルールは、しごとはもちろん、人生において、とても大切なものになっています。

もし、あなたが、最近ストレスやプレッシャーを感じて、疲れているのなら、ぜひ試してみてください。

やり方は簡単。

・気持ちが焦ってるな、と思ったら、頭の中で「ゆっくり、ゆっくり」と"ゆっくり"とつぶやく。

・今、見ている風景や取っている行動を、何も評価せず、頭の中で、ただただ実況する。

例えば、通勤している途中なら、
「あるく」「とまる」「(エレベーターのボタンを)おす」「(ドアが)ひらく」「のる」「のぼる」といった行動や、
「川が流れている」「空が青い」「(電光掲示板が)光っている」という見ている風景、
「腕が冷たい」「のどが渇いている」「地面を踏んでいる」などの体の感覚について、ただ、頭の中で実況する。

ここまでやると、気持ちが落ち着いてくるはずです。
いわゆる「今ここ」だけに集中している、「マインドフルネス」な状態。

もしまだ、どきどきしているなら、どきどきが静まるまで続けます。

そして、行動を起こす時や話す時、文章を書く時には、ひとつひとつていねいに行動・言葉を選択する。

例えば、ぼくが喫茶店でモーニングを食べる時には、こんな感じでした。

・座る位置を選ぶ(深く座るか浅く座るか)
・足を組むか組まないか
・右足を上にするのか、左足を上にするのか
・コーヒーカップの持ち手を持ちやすい方向に向ける
・コーヒーカップの位置をズラす
・砂糖を何杯入れるか
・こぼれた砂糖を集める
・おしぼりで拭き取る
・キャベツから食べるかトーストから食べるか選ぶ
・ノートを出す
・ペンを出す
・コーヒーをひと口飲む

とこんな感じ。

自分が認識できる最小単位の動作に分解して、ひとつずつそれを意識しながら選ぶ。

また、メールを打つ時はこんな感じ。

・どの言葉を選ぶか
・句読点の位置
・箇条書きにするか一文にするか
・同じ意味の言葉や無意味な言い回しがないか
・「!」や「?」をつけるかどうか
など。

なんとなく「メールが打つのが早い」ことが、「仕事ができる証」という風潮があると思いますが、本当にそうでしょうか?

早くメールを打って、大量のメールを処理していく・・・

そんなに急いでいるなら、電話した方が早いのでは、と思ったり。

それより、じっくりメールをつくって、ひとつのメールで完結できるように文章を推敲して届けられたら、結果的にコミュニケーションの質もスピードも高いとも考えられるはずです。

この「ひとつひとつていねいに選ぶ」には、2つコツがあります。

1つ目は、「いつもより、ゆっくり」です。

いつもより、ゆっくり歩く
いつもより、ゆっくり書く
いつもより、ゆっくり話す

2つ目は、「シングルタスクで行う」です。

具体的には、数秒〜数分単位の時間の中では、ひとつの動作しかしない、ということです。

よく「マルチタスクはよくない」と言われますが、ぼくはそれを、「複数の仕事を同時に進めない」ことだと解釈していました。

そして、「仕事」という言葉を、なんとなく「施策A」「施策B」といったプロジェクト単位でイメージしていました。

しかし、ひとつのプロジェクトどころか、前述の通り、「ひとつの動作・言葉」という粒度で捉え直した時、驚くほど集中力が高まり、気持ちが落ち着くことを発見しました。

それ以降、こんな行動はすべてやめました。

・スマホを見ながら歩く
・本を読みながらお茶を飲む
・頭の中で他のことを考えながら、人の話を聞く
・会議のすき間にメールを返信

案の定、とても心地よい。
おそらく、同時にふたつ以上のことをすると、「追われている」感覚になるけれど、ひとつだけだと「自分の意思でコントロールしている」という感覚を持てるからだと思います。

このルールとコツを意識すると、ひとつひとつの行動と心に余裕が生まれ、気持ちが安定したまま動くことができます。

このルール、とてもおすすめです。

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