美術家で舞台演出家のやなぎみわさんが台湾で公演を行った台湾オペラ。台湾公共電視がYouTubeで無料配信した映像で見た。大がかりな舞台だった。

人類学者の森さんと植物学者の林さんが山中の「白蘭幽境」を訪れる。野生の蘭「阿婆蘭」に魅了された林さんは研究室に持ち帰り、人間の都合のいいように改良する。それを知った森さんは林さんを非難し、去る。その蘭を金のなる木と見た商人が林さんから買い取り、増殖させる。後悔した林さんは――。

白蘭幽境で蘭とともに子どもたちが歌っていた歌はどうなるのか？外国人たちが奪っていった野生の蘭はよみがえるのか？自然の美しさ、たくましさと、金に目がくらむ身勝手な人間が描かれる。

森、林、商人らは、台湾の有名歌劇団の人たちが演じたらしい。3人は、女性が男装していたようだ。客席にはその人たちのファンと思われる女性たちがいたが、宝塚歌劇団の男役みたいな感じなのだろうか？

せりふあり、歌あり、踊りあり。ラストの踊るシーンも盛り上がっていた。

複製された蘭たちの、白いワンピースと蘭のお面（？）を身に着けた姿とその踊り（群舞）が妖艶。

阿婆蘭の透明な歌声も美しかった。