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痛い言葉

Twitterをやっていない。
けれども最近、暇をもてあましてTwitterを覗くようになった。
アカウントを持っていないので、フォローなどの動作はできないが
ツイートやコメント(リプライで合ってる?)は見ることはできる。
特に話題のツイート、いいねが何万件もついた、いわゆるバズってるツイートがトップ画面に出てくる仕組みなのだと理解しています(合ってる?)。

先日、
「新卒で失敗したら人生詰むから、大学生はとにかく就活を頑張って大手企業に入ってがむしゃらに働いたほうがいい」
というツイートが目に留まった。

ツイートの主は、有名大学出身ではないが、就活を頑張って(当人の言葉で言うと「ガチって」)新卒で入社した大手企業で働く営業マンとのこと。

要は「自分は有名大学出身じゃないけど就活で本気出して大手に入ったから(入らなかったら詰むから)君たち就活生もがんばれよ!」というメッセージだ。

このツイートが目に留まった時点で、心の中がモヤモヤでいっぱいになった。

だって、私は新卒で大手に入れなかったから。
そもそも、就活を早い段階で「ガチ」れなかったから。

大学3回生の12月、就職活動という荒波にどうしても飛び込むことができなかった。実を言うと、就職活動が始まるまでは、何かと自信に溢れていた。大学外でのボランティア活動、社会人との交流、小規模サークルの運営。就活でアピールできそうなことは一通りこなしていると本気で思っていた。今思えばしょうもない自信だったが、当時は「これだけ経験があれば大丈夫」と心のどこかで安心していた。
ところが、いざ就職活動が始まると、言いようのない気持ち悪さに襲われた。お金を払って受けた、就活講座。グループワークで自信の長所をさらけ出し、それを定型文に落とし込む作業。「私の長所は〇〇で、その理由は××だからです~云々」正直、バカなんじゃないかと思った。自分に嘘をついて、ありもしない長所をでっちあげるのが苦痛だった。結局、講座は1回で受講を辞めてしまった。

その後、紆余曲折あって自分なりに就職活動を「ガチ」ったのだが、時期が遅くかつ面接が苦手で良い結果には結びつかず、とんでもないブラックに就職してしまい、一ヶ月で新卒カードを手放すことになる。こうなったのは自分のせいなので、世の中に恨みをもったりはしていない。

それからは、自堕落ニートをしたり、アルバイトの掛け持ちをしたり、再就職したり、スペイン巡礼をしたり、ライターに憧れてバイトをしたり、地方移住してみたり、またニートになったり・・・

お分かりだろうか。私の職歴は安定していない。ツイート主の言葉で言うと「詰んでる」のかもしれない。
包み隠さずに言うと、新卒で大手企業に入れなかったというコンプレックスが今でも、ある。(なぜ大手企業に憧れていたのかと言えば、大手に入れば安定して稼ぐことができて、人間関係にも恵まれて成長できる!と信じて疑わなかったから。実際は、自分次第なのにね)

ここで、冒頭のツイートの話に戻る。

「新卒で失敗したら人生詰むから、大学生はとにかく就活を頑張って大手企業に入ってがむしゃらに働いたほうがいい」

この言葉は、
「新卒で失敗してしまって、後悔している人」
「就活を何らかの理由で頑張れなかったので、後悔している人」
「今現在就活中だが、うまくいっておらず焦っている人」
「大手企業以外から内定をもらってる就活生」

たちを深く傷つけるのではないか?

実際に私は、「ウッ」と胸の奥を鋭い剣で突かれた気持ちになったし、リプライを見ていても
「ほんとうにそうですよね!」というツイート主に完全同意のものの他に
「まさに失敗して詰んでます・・・」という悲壮なものもあった。

そんな中ツイート主は「詰んでます」の人たちへの返信に「まだまだこれからですよ」みたいな超!当たり障りのない言葉を使っていて、めちゃくちゃ腹が立ってしまった。

自分の言葉が誰かを傷つけるのが分からないのかな?
ほんで実際に傷ついた人は適当にあしらって終わり?
私が過剰に反応しすぎ??

今もこのツイートを思い出してはモヤモヤとしてしまっている。
本当は、「詰んだ」としても「詰んだ」先には詰んだ人にしか分からない葛藤とか未来への希望とか野望とか渇望とか孤独とかがあって、BUMP OF CHICKENが言ってくれた「敗北も後悔も自分だけに意味のある財宝」という言葉にとんでもなく救われていたりして、
そして何より、道を間違えてしまったと思ってもその先々で「出会い」(これは人に限らず物や芸術なども含めて)があるので、むしろ人生豊かになったわ!みたいな事を書きたいのだが、いかんせん文章力が無くて、うまく言葉にできない。くやしい。


・・・
ここまで読んでくれてありがとうございます。
また改めて考えて、言葉にしたいと思います。


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