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【上京日記】無印の店員さんとホームシック

3/17 6日目

部屋に置く時計を買いに無印良品へ行ったときのこと。

目当ての時計があって、かつ今は良品週間をやっているので、できればこの機会に買いたいと思っていた。
時計が置いてあるスペースを吟味していると、一人の男性から声をかけられた。

男性「すみませんちょっとお聞きしたいんですけど」
私「?」
男性「あの、スリッパを探していまして、」
私「??」
女性「足の部分のクッションが強くて、ね」
男性「そうそう」
私「???」
女性「無印のブランドのじゃなくて、あの、なんていうんだっけ、あっイデーっていうやつ!」
男性「そうそうそれ、探してるんですけど、」
私「、、あの、、」


私「店員さんじゃないです、、」

あっえっ!
え!あら!すみません!!
いえいえとんでもないですこちらこそ、
すみません店員さんじゃなかったんだ、あぁごめんなさい失礼しました、

「無印良品の店員さんに間違えられる」という珍事件発生。
私が悪いことをしたわけではないのに、なぜか申し訳ないやら恥ずかしいやら。
逃げるように下りのエスカレーターに乗った。

服装だろうか。
黒のタートルネック、グレーのワイドパンツ、薄茶のジレ、ニューバランスのスニーカー。シンプルな服装だったから間違えられたのだろう、ということにする。

肝心の時計は、本物の(?)店員さんに聞いてみたら「欠品」だった。
4月中に買えればいいか。

東京に引っ越してきて少し大変なこと。
テレビのチャンネルで、数字と局の対応が関西と関東で違っていること。
テレビを点けたら、まず番組表を確認するのが癖になりつつある。

番組表を見て、実家で観ていたテレビが放送されていたらついついチャンネルを合わせてしまう。じっと見るわけではなく、何かをしながらなのだが、それでも聴きなじみのある声や音楽が聞こえてくるとなんとも言えない安心感がある。きっと実家でも観てるかなあと思ってちょっとうれしくて懐かしい。

引っ越してもうすぐ1ヶ月。明らかなホームシックにはなっていないけれど、実家感を欲しているという意味ではそういう側面も否めないかもしれない。

この気持ちと感覚は、無理に変えなくてもいいか、と思いながら、洗濯物を畳む。


実家のと同じ番組を探す夜ほんの少しだけ安心芽ぐむ

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