Vtuberの肉体は主に『Live2Dモデル』と『3Dモデル』に分かれるでしょう、『Live2Dモデル』は原画イラストのクオリティをそのままにアニメーションさせる機能をもった身体として人気です。
アニメーション部分について制作するソフト、『Live2D』で活動を行っているクリエイターは主に『Live2Dモデラー』と呼ばれます。
今回はこの『Live2Dモデラー』へ依頼するとき注意すべき点について紹介します。
ぜひ「イラストレーター編」と合わせてお読みください。

権利について確認するべきこと

イラストレーターに比べるとそれほど多くはありません。
モデルを使って配信活動以外のこと、例えばゲーム制作など、をする予定がある場合にはモデルの作り方がまったく違うので事前に確認しましょう。

モデルを使った活動内容について

Vtuber向けモデルを作った立場のクリエイターにとって、モデルを使って活動するVtuberはある意味で広告塔のようなものです。
イラストレーター編の時とほぼ一緒の話です
Vtuberの界隈の中でこの関係は「パパ」「娘」「息子」など家族を想起させる呼び方をすることが多いです。（一般的にイラストを描いた側がママ、モデリングした側がパパとよばれることが多いです）
もし本人が実際にその呼び名を使っていなかったとしても、強く繋がっているイメージを持たれることは必至です。

例えば、大人向けの活動を行う予定がある場合、クリエイターにとってはブランドイメージとの整合性に問題があるかもしれません。
依頼を行う前段階で明確に示すことがトラブルの回避につながります。

アップデートについて

cmoファイルについて

トラッキングソフトを用いてLive2Dモデルを動かすには、「moc3ファイル」とよばれるモデル本体のファイルと、そのほかのいくつかのファイルが必要になります。
トラッキングソフトとは？
moc3ファイルは編集することはできず、もしモデルを編集したい場合は「cmoファイル」が必要になります。
Vtuberとして配信活動をするだけならばcmoファイルは不要です。
しかしモデルの新衣装を作るなどのアップデートは、cmoファイルを所有しているLive2Dモデラー以外にはできません。

もし事情があって別のモデラーにアップデートをお願いする場合は、cmoファイルを買い取ることが必要になるでしょう。
また、モデラーが多忙になりアップデートをお願いできない場合やモデラーがLive2Dモデリングの仕事を引退する場合などの対応について事前に決めておくべきでしょう。
アップデートができない、新衣装を作るためにいちから作り直さなければならないといったトラブルを避けることができます。

また、「cmoファイル」はLive2Dモデラーにとって重要な技術の塊です、不特定多数へ流出させないように注意しましょう。

新衣装のパーツ分けイラストについて

Live2Dモデルの新衣装を作成するにあたって、パーツ分けイラストの構成は重要です。
まず基礎的な知識として、パーツ分けイラストであるPSDファイルというものはフォルダとレイヤーで構成されています。

スムーズに新モデルのモデリングを行うためには、フォルダとレイヤーの名前や順序を必要です。
旧モデルのPSDファイルと新モデルのPSDファイルに共通（たとえば顔など）のパーツについて、フォルダとレイヤーの名前や順序をが同じであれば、共通パーツをを新しくモデリングし直す必要がなくなります。

また、解像度やキャンパスサイズ（全体の縦横の幅）についても旧モデルのPSDファイルと新モデルのPSDファイルで同じ数値にすることが求められます。

イラストレーターへ新衣装のパーツ分けイラストを依頼するとき、フォルダ名とレイヤー名についてできる限り変更が行われないようにお願いすることで、Live2Dモデラーの負担が少なくなります。

まとめ

Live2Dモデルの依頼時に確認すべきポイントは以下のとおりです。

1. モデルを使った活動内容について:

   • Vtuberはクリエイターにとって広告塔であり、その振る舞いは重要視されます

   • クリエイターの望むブランドイメージとの整合性を確認し、依頼前に明確に示すことが重要です。

2. アップデートについて:

   • Live2Dモデルの動作には「moc3ファイル」と他のファイルが必要です。

   • モデルの編集や新衣装の作成には「cmoファイル」が必要で、所有者以外はアップデートができません。

   • 別のモデラーにアップデートを依頼する場合は、cmoファイルを買い取る必要があります。

   • モデラーの忙しさや引退などに備え、事前に対応策を決めるべきです。

3. 新衣装のパーツ分けイラストについて:

   • パーツ分けイラストはPSDファイルで構成され、フォルダとレイヤーの名前や順序が重要です。

   • 旧モデルと新モデルの共通パーツは同じ名前や順序であれば、モデラーの負担が軽減されます。

   • 解像度やキャンパスサイズも一致させる必要があります。

これらの確認事項を押さえることで、トラブルを回避し、スムーズな依頼・作業が可能になります。

おわりに

ここまでお読みくださりありがとうございました。
よろしければ過去にLive2Dを担当したモデルの映像も見ていってください👇