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配信には、DI(ダイレクトボックス)がお守りに?!BOSS DI-1

ライブ配信でよくあるのは、会場の音響設備を活用したり、別業者のPAさんからLINEOUTをもらったりしますよね?
自分の機材を使わずに、配信サポートで、準備された機材を使うときはなおさらなのですが、以下のような状況に遭遇したことはありませんか?
ライブ配信は、プロ~初心者までスキル幅や機材幅が大きいのでいろんなことが現場で起きます。トラブルが起きた時には超焦りますがw

  • 配信用ミキサーのHi-Z機能はあるけどPAD機能がない。。。

  • PAさんから音をもらうと電子音的なノイズが乗ってしまう

  • PAD使っているのに、少しでもフェーダーあげたらpeakに。。。

こんなことは、めったにないですが、稀にあります。
そんなときは、DI(ダイレクトボックス)が役立ちます。
今回は、ライブ配信音響でDIに助けてもらった事例についてご紹介します。
まだまだ、音響は勉強中なのですが、論理的に理解できると比較的覚えやすくなりますが、論理的に理解することが大変ですw
なので、少し間違っているところがあったもご容赦ください💦
DIのおかげでその症状に対処できているのは間違いなのでw


DI(ダイレクトボックス)とは

エレキギター、ベース、電子ピアノのような楽器をミキサーに接続するために、楽器とミキサーの間に接続するインピーダンス変換器です。
ダイレクトインジェクションボックスを略してDI(ディーアイ)またはダイレクトボックスと呼ばれます。主な役割は、以下の通りです。

  • インピーダンスの変換

  • アンバランス信号からバランス信号への変換

  • なんかDI使うだけで音が良くなることがある(噂w)

3つ目は噂だとして(笑)

インピーダンス変換

エレキやベースなどの楽器から出力される音は、ハイインピーダンスで出力されます。直接ミキサーに接続してしまうと、ひどいノイズがでたり、ゲインをあげなくてもpeakになったりしてしまいます。そこで、DIを間にいれてローインピーダンスに変換してからミキサーに接続すると、楽器の音がきれいに取り込むことができます。
音の受け渡しの基本は、「ロー出しハイ受け」を守ることなので、ローインピーダンスに変換してミキサーでハイインピーダンスで受けられるようになります!

アンバランス信号からバランス信号への変換

バランス接続は、ノイズが出にくいので、特に音響ケーブルが長くなってしまうときは、できるだけバランス接続で接続を目指します。
バランス接続とアンバランス接続の説明がは省略しますが、例外はあるもののXRLで接続すればバランス接続、TSフォンで接続すれば、アンバランス接続と思ってていいかもしれませんw

今回使ったDI 「BOSS DI-1」

今回使ったDIは、BOSS DI-1です。ド定番のアクティブDIです。
アクティブDIなので、乾電池またはV48で動作します。

DI-1の入出力を見てみる(入力側)

まずは、片側には、INPUTフォンジャックが1つ
その隣に、PARAOUT フォンジャックが1つ
さらに隣に、UNBALANCEOUT フォンジャックが1つ
こちら側は、例えばベースの人がINPUTに接続して、PARAOUTで自分の音をそのままモニターに出して確認する的な感じで使います。

あとは、POWERスイッチとATT(Attenuator)スイッチがあります。
とくにATTスイッチは、かなり役立ちます。
Attenuatorとは、減衰器という意味で、音が歪まないように入力を抑えてくれます。ミキサーのPAD機能と同じ機能ですね!-20dBと-40dBの二段階減衰させることができます。ミキサーにPADがない場合やミキサー側のHi-ZやPAD機能では不足してしまうときに役立ちます。

BOSS DI-1 INPUT側

DI-1の入出力を見てみる(出力側)

もう片方には、BALANCEOUT XLRジャックが1つ。
フェイズスイッチ、グランドリフトスイッチがあります。
先ほどのINPUTから入ってきたアンバランス信号をXLRで出力することによって、バランス信号に変換します。

BOSS DI-1 OUTPUT側

フェイズスイッチは、XLR端子のHOT(正相)とCOLD(逆相)を逆にしてくれる機能です。昔は、HOTとCOLDの位置が2パターンあったようで、そのためにあるようです。
NORは、2番がCOLD、3番がHOT
INVは、2番がHOT、3番がCOLD

XLR端子の役割

現在は、国際基準的に2番HOTになっていて、「INV」にしておけばほぼ問題ないようです。NORにすると音が気持ち悪い聞こえ方になるらしいです。聞いてみてもあまりわかりませんでしたww良い耳が欲しいですねw

ちなみに、XLRは、GROUNDがアース、HOTが+電流、COLDが-電流となっています。TSフォンは、GROUNDがアース、HOTが+電流だけとなります。
この関係性は、今回は省きます。長くなるのでw

グラウンドリフトスイッチは、LIFT側にすると、INPUT側のグラウンドとOUT側のグラウンドと切り離してくれます。これにより、INPUT側でグラウンドループ等のノイズが発生した場合、INPUT側のグラウンドを切り離すので、ノイズが軽減されます。
ただ、乾電池ではなくファンタム電源でDI-1を動作させている場合は、グラウンドリフトを使用すると、グラウンドを遮断してしまうので、電源が入りません。
このグラウンドリフト機能だけでいうと、アイソレーターという機器だけでも代用が可能です。

DI-1は、グランドリフト機能の他、インピ変換、PAD機能もあるので、配信向きのような気がします。

問題を解決してみる

最初にあげた問題をDI-1だと解決できました。

接続例
  • 配信用ミキサーのHi-Z機能はあるけどPAD機能がない。。。
    ➡ATTスイッチで減衰!

  • PAさんから音をもらうと電子音的なノイズが乗ってしまう
    ➡【解決先】グラウンドリフト機能をONに!

  • PAD使っているのに、少しでもフェーダーあげたらpeakに。。。
    ➡ATTスイッチで調整するかDIを経由するだけでも

まとめ

いかがでしたでしょうか?
ライブ配信で、会場の音響設備を使うことはよくあります。
普段自分が使っている機材だとしても音のトラブルは結構頻繁におきます。
ある程度トラブルに対処できる機材は準備しておきたいものですね。

私は、お守りとして
映像のトラブル用に、UpDownCrossコンバーター
音のトラブル用に、DI
を持っていくようにしています。

この情報がみなさんのライブ配信のお役に立てれば幸いです!


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