滋賀県議選2023 各党擁立状況(3/27更新)

追記情報

  • 3/27 湖南市への維新の新人候補擁立、草津市での無所属新人の出馬情報を追記。

  • 3/11 長浜市への共産の新人候補擁立、国民県連の推薦、チームしがの2次公認を反映。

  • 2/9 大津市、守山市、湖南市の新人候補と立民の推薦追加を反映。参政党の草津市での動向を記載。

  • 1/20 自民の米原市、栗東市選挙区における擁立、共産の甲賀市選挙区への擁立を反映。

  • 1/11 近江八幡市竜王町選挙区での擁立情報を追記。大津市選挙区河井県議の連合推薦の表記漏れ、長浜市選挙区の過去の経緯についての誤記載を修正。大津市議選での参政党擁立について付記。

  • 1/7 参政党の大津市選挙区での擁立とチームしがの一次公認・推薦状況を追記・修正。レイアウトを修正

  • 12/30 大津市選挙区での公明新人の擁立と米原市選挙区での公認申請の動向を追記。政党別擁立者数の集計を掲載。

大津市(定数10)

目片信悟(自民・現3)
桑野仁(自民・現2)
桐田真人(自民・現1)
井内律子(自民・新)※現大津市議
河井昭成(国民・現1)※連合推薦
佐口佳恵(立民・現1)※国民・チームしが・連合推薦
野田武宏(チームしが・新)※立民、国民・連合推薦
節木三千代(共産・現2)
黄野瀬明子(共産・現1)
清水ひとみ(公明・現1)
岩崎和也(公明・新)※現近江八幡市議
河村浩史(維新・新)※現大津市議
片岡真(参政・新)
徳田直樹(無所属・新)

自民は前回の直前にあった補選で桑野県議が当選したことで現職が5人となり定数+2の候補者数の選挙戦で自陣営から2人落選という悲惨な結果となった。それもあってか今回は4人に絞るようだ。新人の井内氏は現職の市議で、地盤から見て前回次点で苦杯を舐めた山本進一前県議の後継か。
前回トップ当選の佐藤健司氏は市長に転身し、昨年の補選で桐田県議が当選している。
民主系では現職3期の成田政隆県議(立民)の動向が不明。が県議会2月定例会議で不出馬を表明。嘉田後継としての参院転出で出馬を見送るにしては早すぎるが、来年1月の大津市長選を睨んでいるのだろうか。新人の野田氏は昨年の補選で桐田県議に敗れている。
民主系3氏は連合推薦をベースに国民、立民、チームしがの3党に公認として分かれ、立民とチームしがは相互推薦して国民も2氏に推薦を出すものの、国民公認の河井県議は立民とチームしがの推薦を受けていない。3党の複雑な関係を想起させる。
共産は前回躍進を果たした2議席の死守が至上命題。今回は自民が候補者を絞る一方で維新も参戦するので票の出方が読みにくいがどう転ぶか。
公明は前回2議席で、今回は現職の中村才次郎県議が引退。後継者は現近江八幡市議の岩崎氏と発表されており、現職の清水県議と合わせて2議席維持を狙う。
維新は県内唯一の地方議員だった河村大津市議が県会に転身を狙う。維新の市内比例得票から考えるとぶっちぎり当選も不可能ではないが、やすやすとは行かないのが地方選挙の怖いところ。なお、河村氏は前回の市議選では4400票で2位当選である。
このほか、昨年参院県区に参政党で出馬した候補者が大津市内で活動しているようで、出馬すれば一定の得票が見込めるのではないか。
参政党は昨年の参院選で県区に出馬した片岡真氏を擁立する。同党は統一地方選後半で執行される大津市議選にも候補擁立を発表しており、相乗効果を狙う。
無所属で出馬の準備を進めている徳田氏は参政党員で執行部と対立の末、離党して無所属で出馬するという。党公認で落下傘の片岡氏に対して地元の支部で活動してきた徳田氏の出馬は一定の得票が見込めるだろう。支持層の分裂が懸念される。

彦根市犬上郡(定数4)

大野和三郎(自民・現3)
谷口典隆(自民・新)※現彦根市議
杉原祥浩(無所属・新)※自民推薦、現彦根市議
中沢啓子(チームしが・現6)
赤井康彦(無所属・新)※立民・国民・チームしが・連合推薦、現彦根市議
北村善幸(維新・新)

自民は前回公認1推薦3の4人を立てて2人を落としている。今回はベテランの細江県議が退き、3人に絞るようだ。新人のうち谷口氏が1次公認なので細江県議の後継は谷口氏であると思われる。
民主系はこちらも重鎮の江畑県議(立民)が引退して新人の赤井氏が代わって挑む。
維新新人の北村氏は元県職員のようだ。
この他、前回は共産新人が出馬して次々点で終わっているので今回も擁立があるのではないだろうか。

長浜市(定数4→3)

川島隆二(自民・現4)
柴田清行(自民・現1)
宮本鉄也(無所属・新)※立民・チームしが・連合推薦
中山和行(共産・新)

今回から定数1減の激戦区。
前回自民は2人はみ出しの定数4人に4人立てて2人落としている。(またかよ)川島県議は父が旧長浜市長の川島信也氏で衆院選出馬経験もあるサラブレット。
民主系では現職2期の大橋県議(立民)が勇退し、新人の宮本氏を送り出すようだ。この宮本氏にチームしがの推薦は出ていないようだが…2月17日の2次公認で推薦が発表された。
共産は3月9日の4次公認で現職の杉本敏隆県議に代わり新人の中山氏の公認を発表した。前々回、前回と保守分裂の間隙を縫って議席獲得を果たしたが今回は厳しいか。
なお、12月27日付の京都新聞では維新がこの区にも擁立を検討していると記載があった。

近江八幡市竜王町(定数3)

有村國俊(自民・現3)
重田剛(自民・現1)
今江政彦(立民・現4)※国民・チームしが・連合推薦
井上佐由利(共産・新)※現近江八幡市議

前回は元代議士の武藤貴也氏が出馬して話題となった。(最下位落選し選挙違反で有罪)今回は共産新人で再挑戦する井上氏も含めて武藤氏以外の同じ顔ぶれとなりそうだ。なお、自民の有村県議は有村治子参院議員の実弟。
この他、旧安土町、竜王町で候補擁立の動きがあるようだ。現有議席は合併前の旧近江八幡市地盤の議員に独占されており、前回の武藤氏の出馬は2町から強い後押しがあったものである。なお、この2町から県議を輩出したのは蒲生郡選挙区時代の2003年まで遡る(2015年の合区以前この2町は旧蒲生町(現東近江市)と日野町を合わせて蒲生郡選挙区(定数2)を構成していた)。

草津市(定数4)

奥村芳正(自民・現4)
白井幸則(自民・現1)
山本正(無所属・現1)※立民・国民・連合推薦
駒井千代(無所属・現3)
田中誠(維新・新)
柴田俊(無所属・新)

草津は前々回で自民共倒れにより共産が議席を獲得したことから前回は自民が2人擁立に絞り込む戦術を取り共産が議席を失った。
駒井県議は元々嘉田県政時代の地域政党対話でつなごう滋賀の会出身だが、現在はその後身のチームしがではなく中間会派のさざなみ倶楽部に所属している。
ここも京阪神へのベッドタウンであることから維新が議席獲得を狙っている。
なお、参政党も草津で街頭活動をしてる党員がいることから候補擁立の可能性がある。県支部代表のインタビュー記事によると、参政党は9月執行予定の市議選狙いの可能性がある。
民主系の山本県議は2月に入って立民による推薦が発表された。
告示直前の3月下旬になって医師で新人の柴田氏の出馬が報道された。維新田中氏と共に既成政党への不満の受け皿となるか。

守山市(定数2→3)

岩佐弘明(自民・現3)
小川泰江(無所属・現1)※立民・国民・連合推薦
森重重則(チームしが・新)※立民・国民・連合推薦
二上勝友(維新・新)

定数1増の増員区。
民主系で3区から国政出馬経験のある小川県議が前回から県議に転身した。前回はチームしが公認だったが今回は一次公認・推薦から外れ、連合推薦の無所属のようだ。
与野党双方が2議席目を狙いに来ても良いはずだが、公式に動きは無い。現職の引退が決まっているが相乗りになりそうな雰囲気の市長選も影響しているか。
市長選が終わった2月に民主系の2人目として現守山市議の森重氏の擁立が発表され、小川県議にも立民の推薦が付いた。支援体制を巡って調整が難航していたのだろう。森重氏はチームしがの2次公認で公認候補として擁立されることが発表された。
維新は新人候補としてクレー射撃日本代表の元教員を擁立する。

栗東市(定数2)

田中英樹(自民・新)※現栗東市議会議長
九里学(無所属・現3)※チームしが推薦
片岡勝哉(維新・新)※現栗東市議

定数2で長年無投票が続いてきた無風区。
現職の九里県議は立民所属だったが2022年4月に離党して無所属で活動している。今回は連合推薦が発表されていないので推薦が付かない可能性がある。
自民現職の竹村県議が市長に転身したが、後任は発表されていない。
その間に保守系市議が維新から出馬を決めるなど波乱の予感。
1月に入って自民は3次公認で栗東市議会議長の田中氏の擁立を決定した。維新が擁立する片岡市議と合わせて3人で2議席を争う可能性が高い。

甲賀市(定数3)

村上元庸(自民・現1)
小河文人(無所属・新)※自民推薦、現甲賀市議
糸目仁樹(無所属・新)※自民推薦、現甲賀市議
田中松太郎(チームしが・現2)※連合推薦
小西喜代次(共産・新)※元甲賀市議

自民は現職の富田県議が引退し、市議会から2人の新人が推薦で挑む。前回は保守系の新人だった村上氏が現職を蹴落として当選後自民入りした。
ちなみに甲賀市長は元維新の衆院議員岩永裕貴氏だが、現在は維新というより保守系の色を強めている。
1/18に共産党が元甲賀市議の小西氏の擁立を発表した。小西氏は一昨年の市議選で落選するまで甲賀市議を務め、昨年の知事選に党公認で出馬している。
地域別では旧信楽町の小河氏と小西氏が競合し、旧土山町の村上氏、旧甲賀町の田中氏、旧甲南町の糸目氏という構成になっている。水口町出身の富田県議が退いたことで、市全体の人口の5割弱を占める大票田の旧水口町が候補不在となり激戦が予想される。

野洲市(定数2)

井狩辰也(自民・現1)
冨波義明(チームしが・現3)

前回は自民現職の引退で選挙戦となった2人区。
チームしがの現職冨波県議の動向が不明。
チームしがの冨波県議も公認が発表されている。第三極の擁立がなければ8年ぶりの無投票の可能性も。

湖南市(定数2)

菅沼利紀(自民・現1)
塚本茂樹(立民・現2)※国民・チームしが・連合推薦
藤川人志樹(無所属・新)
柴田栄一(維新・新)※現湖南市議

こちらも定数2の無風区。前回当選の自民生田県議が市長に転出し、昨年の補選では無投票で菅沼県議が当選している。今回も無投票か。
今回は無所属新人の藤川氏が出馬の準備を進めており、選挙戦となる模様。藤川氏は湖南市議の藤川みゆき氏の夫で、みゆき氏は昨年の県議補選前の候補者選考で菅沼県議に敗れている。藤川みゆき市議は元々無所属議員だったが一昨年の市長選で生田市長の陣営に加わり、その際に自民党入りしている。一方、菅沼県議は父親も県議を務めていたサラブレッド。世襲と外様の保守分裂選挙である。
3月議会終了後の滑り込みで現職市議の柴田氏が維新公認で出馬することが発表された。柴田市議は1期目の若手だが、保守分裂の2候補、無投票続きで県議転身後一度も選挙をしていない民主系候補の3人相手であれば勝てると踏んだのだろうか。

高島市(定数2)

海東英和(自民・現2)
清水鉄次(無所属・現3)

自民海東氏は元高島市長。高島市は長年地域対立で政情が安定せず市長、県議共に入れ替わりが激しかったが近年は落ち着きを見せつつある。
清水県議は対話の会出身だが現在は中間会派さざなみ俱楽部に所属し、副議長を務めている。
そのため県内では唯一野党系(立国両党・チームしが・連合推薦)の県議が不在の区ということになる。

東近江市日野町愛荘町(定数5)

加藤誠一(自民・現2 旧能登川)
本田秀樹(自民・現1 愛荘町)
谷成隆(自民・新 日野町)
周防清二(自民・現2 旧八日市)
坂口明徳(立民・新 旧八日市)※国民・チームしが・連合推薦
山本身江子(無所属・新 日野町)※チームしが・連合推薦
木沢成人(無所属・現 旧蒲生)
松本利寛(共産・現1 旧八日市)
戸嶋幸司(維新・新 旧能登川)※現東近江市議

ここはかつての東近江市選挙区、愛知郡選挙区の一部、蒲生郡選挙区の一部の3区が合区となっている。また、東近江市も市域が広大な合併新市であることから市内でも地域間のセクト意識が根強い。そのため町名、旧市町名を付記している。

前回は自民現職が1人落選、立民が現新2人共倒れで共産が議席を獲得した。まず自民は現衆院議員の小寺裕雄県議が転出した後の補選において、小寺後継で八日市地盤の周防氏と県議空白地域となっていた旧愛知郡(愛荘町、東近江市愛東町、同湖東町)代表を掲げて出馬した本田氏の争いとなり、周防氏が当選。その後の本選では再挑戦した本田氏も周防氏も当選を果たしたが、押し出しで日野町地盤の村島県議が次点落選。この選挙では同じく日野町地盤で立民現職の井阪県議も新人の坂口氏擁立の煽りで落選したので「立民共倒れ」「日野町共倒れ」の言わば二重の共倒れが発生した。
今回は村島前県議、井阪前県議共に後継候補を擁立しているので日野町を巡っては前回と類似した構図となる。
しかし、今回異なるのは維新が旧能登川町地盤の東近江市議をリクルートして擁立するという点で、自民には旧能登川町地盤の現職がいるのでこちらも競合が発生する。
こうなると前回漁夫の利で当選した共産の現職にも目が出てくる。いずれにしても目を離せない戦いになるだろう。
なお、無所属の木沢県議はさざなみ倶楽部を会派長として率いている完全無所属である。

米原市(定数1)

角田航也(チームしが・現2)※立民・国民・連合推薦
後藤英樹(自民・新)※現米原市議

唯一の1人区。
全県的・抜本的な区割り再編により1人区となって以降の過去2回の選挙では与野党の一騎打ちが続いたが、いずれもチームしがの角田県議が勝利している。ちなみに米原市の平尾市長も野党色が強い首長である。
前回は自民の候補が800票差まで詰め寄った。今回はまだ候補が発表されていないが、米原市議が公認申請を行っているようである。
今回は自民が現職市議を擁立して臨む。

政党別擁立者数

自民…26(公認23、推薦3)
民主系…17(立民公認5、国民公認1、チームしが公認6、民主系無所属5)
共産…6(公認6)
公明…2(公認2)
維新…7(公認7)
参政…1(公認1)
無所属…6
計 65
2/10開催の候補者説明会では71陣営が出席したと報道があった。名前の挙がっていない候補が8陣営程度増える可能性がある。

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