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【富士山お中道の生物図鑑】 ミヤマオトコヨモギ

  • 見られる場所・・・火山荒原

  • お中道での花の時期・・・7月〜9月

ミヤマオトコヨモギ

キク科ヨモギ属
学名: Artemisia pedunculosa
〈深山男蓬〉
同定のポイント/ 葉は単葉。茎葉は倒披針状へら形で、先が浅く3〜5裂する。

出典:山と渓谷社「山渓ハンディ図鑑8 高山に咲く花」2002

ミヤマオトコヨモギは、亜高山帯〜高山帯の砂礫地に生える多年草です。

5合目から富士登山を始めるとほぼずっとスコリアという火山荒原を登りますが、ミヤマオトコヨモギは林の中では見られず、火山荒原でしか見かけません。

スコリア
火山の噴出物で、火山礫(直径2㎜~64㎜)のうち、玄武岩のマグマが上昇して冷えて固まるときに、含まれていた水などが蒸発して多孔質となったもの。砂礫状。

火山荒原に生えるミヤマオトコヨモギ
周りの赤っぽい石がスコリアとい火山噴出物。スコリアは拳ぐらいの大きさのものから、豆粒くらいの小さいものまで様々。

小花が沢山集まって1つの球状の頭花(下を向く)をつくります。花は薄い黄色で、7〜9月に見られます。
花のついた茎は10〜35 cmほど伸び、茎は赤っぽい色をしています。

山頂を目指す富士登山の途中でよく見かける植物は、オンタデ、イタドリ(6〜7合目あたりまで)、フジハタザオ、フジアザミ、イワオウギ、ムラサキモメンズル、イワツメクサ あたりでしょうか。

登山がきつくなったら、足を止めて植物探しをしてみてください。
興味のある方は過去の図鑑もご覧ください(今後掲載予定のものもあります。お楽しみに)。



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