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命の選別:海で起こった2つの悲劇

Disbelief and anger among Greek shipwreck victims’ relatives as millions spent on Titan rescue effort
「ギリシャの難破船犠牲者の親族、タイタン救助活動に数百万ドルを費やすことに不信感と怒り」


6月14日に、パキスタンの移民をヨーロッパに運ぶ船が沈没し、350人のパキスタン人や他国の人が亡くなった。パキスタン国内では、先週タイタンの水難事故で5人の搭乗者を探すために数百万ドルをかけた救助活動が行われたことや世界中に大々的に報道されたことから不信感を募らせている。タイタンの捜索のために多くの資源を使われていたが、パキスタン政府や他国はギリシャのボートに乗っていた350人ものパキスタン人やその他の人々の捜索には手をつけず、遺体の回収さえ行っていない。またボートが航行不能と知りながらも運行したという証拠が多く上がっている。今回の2つの事故で、救助活動の規模や世界のメディアの反応の違いは意識的か無意識的か関わらず、人の命に不平等な価値の違い(命の選別)を浮き彫りにした。タイタンの水難事故は安全面を向上させれば解決する話だが、今回の移民の水難事故は、経済システムに大きな変化がない限りまた起こるだろう。


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