2024年度The Guardian書評


5/23Iran: who holds power now the president is dead?
イラン:大統領が死んだ今、誰が権力を握っているのか?


ヘリの事故によってイランの大統領エブラヒム・ライシと外相が死去した。この事件はイラン国内および中東に政治的混乱をもたらしている。イそこで、この記事ではイランで権力を持つ3名を紹介している。1人目は、最高指導者であるアリ・ハメネイ師である。イランでは、大統領は最も強い権力を持ってる地位ではなく、最高指導者が最も権力の高い地位である。さらに革命防衛隊(IRGC)の責任者であり軍事的に強力な権力も持っている。革命防衛隊とイラン国軍の違いは、革命前か後に創設された軍で正規軍に対抗するために創設された。アメリカの大統領は、革命防衛隊をテロ組織に指定している。2人目は、第一副大統領を務めたモハマド・モクバー氏だ。彼は、ライシ師の死後大統領代行に任命されている。3人目は、最高指導者の次男モジタバ・ハメイニ氏だ。最高指導者の門番としての役割を果たし、父親との密接な関係が指摘されている。


5/16
‘Pressured to withdraw’: BJP accused of intimidation tactics in India polls

撤退を迫られた」: インド世論調査におけるBJPの脅迫戦術を非難

グジャラート州南部のスラ―トでは、住民による投票がなしで選挙結果が決まった。理由は、他の候補者が全員失格になり、選挙から脱落したからである。その結果、与党インド人民党(BJP)のムケシュ・ダラル氏が不戦勝で議席を獲得した。この地域以外にも、ガンディナガルでは、野党の16名が脱落し内務大臣でナレンドラ・モディ首相の右腕であるアミット・シャーが議席を獲得した。スーラトとガンディナガルで立候補した野党や活動家は、BJPが党員や警察を使って候補者を撤退するよう圧力をかけ、時には暴力や家族への直接的な被害を受けたと言及した。さらには、BJP不支持のイスラム教徒に対して、投票をしないように脅迫されたり、投票数を稼ぐために違法に部外者を連れてこられたりしたという目撃情報が確認されている。この一件から、インドでは民主主義が建前上のものになっていることが分かる。


5/9Countries are now forced to confront it’: Rise in Chinese espionage arrests alarms Europe

中国政府は、ヨーロッパ諸国からスパイ派遣の疑惑を向けられている。

英国のリシ・スナック首相は、「悪意のある人物」が英国軍の給与記録を漏洩させたことを明らかにし、その矛先は中国に向けられたと報じられた。ある事件では、3人のドイツ人が、機密技術に関する情報を中国に転送するよう手配した疑いで逮捕された。もう1件では、ドイツの極右欧州議会議員の下で働いていたジアン・Gという男がスパイ容疑で逮捕された。ベルギーでは、フィナンシャル・タイムズ紙、デア・シュピーゲル紙、ル・モンド紙の調査により、極右政治家フランク・クライエルマンが数年にわたり中国情報機関のスパイとして利用されていたとされ、当局は犯罪捜査を開始した。ヨーロッパにおける事件や逮捕の増加は中国が影響していると指摘している。




5/2 Why has the yen fallen to a decade’s low and what does it mean for Japan’s economy?
なぜ円相場は10年ぶりの安値まで下落したのか?


日本の通過価値は大きく下落し、1ドル=160円で「バブル経済」が崩壊した直後の1990年の状態である。急激な円安は、輸入価格の上昇により家計を圧迫しインフレ率が上昇する可能性があると指摘している。では、なぜ円の価値が下落したのか?それは、日銀による低金利政策の影響だ。コロナで先進国が高金利政策を取る中、日本は低金利政策を維持させ円安に加速した。そのため、投資家たちは円を売り続け価値が低下するという負のループに陥っている。そのような状況下で日銀は、金利の基準をゼロ以下に押さえる低金利政策を止め、短期的に金利を-0.1%から0.1%に引き上げた。しかし金利が上昇したことで、投資家たちは価格の下落を心配し、売却するようになる。そのため、今回1ドル=160円まで下落した。


4/25 Gaza death toll passes 34,000 as Israel and Iran missile strikes grab global attention

イスラエルとイランのミサイル攻撃が世界の注目を集める中、ガザの死者数が34,000人を突破

イランとイスラエルのミサイルとドローン無人機による攻撃の応酬に世界の関心が移る中、ガザの死者数が34000人以上の死者数になった。また、その中でイスラエル軍は13000人以上のハマス(過激派)を殺害している。交渉が事実上保留されている中で、イスラエルはガザ地区の一部軍隊を派遣していない地域であるラファ南部に軍事しんこうを行った。これに対しアメリカのバイデン大統領は民間人を保護すると確約してない中でしんこうするべきでない、とイスラエルの全面的な軍事作戦に反対すると表明した。また、ハマスとイスラエルの重要な仲介役のカタールは、その役割が政治的搾取にさらされていると主張し再検討していて、人質開放や終戦に向けた話し合いが頓挫している。さらに、ガザへの人道支援状況を改善することをイスラエルに約束させたが、北部ガザへの直接アクセスや、人道支援団体の安全を確保するために軍が人道支援団体と調整する新しいシステムの構築に行き詰っている。


4/18 Barcelona bus route removed from map apps to tackle tourist overcrowding


バルセロナのバス路線、観光客過密対策で地図アプリから削除

バルセロナの市議会は地元住民が快適にバスに乗れるようにするために116番のバスをアップルやグーグルマップからルートを削除するように手配した。この背景には、観光客による乗客数の増加により、地元住民が家に帰れないという多数のケースがあった。バルセロナは、他の対策も講じたが全く効果がなかったため、この決断に至った。削除の要請のルートとしては、評議会でルート削除の案が出たあと審議会が正式にGoogleに削除要請を出す。この結果、地元住民は116番のバスを快適に利用できているらしい。


4/18Conman who swindled $175m in ‘massive’ psychic fraud scheme sentenced to 10 years

大規模な霊感商法で1億7500万ドルをだまし取った詐欺師に10年の実刑判決

パトリス・ランナー(57歳)は、数百万の高齢者から1億7,500万米ドル(2億4,100万カナダドル)以上をだまし取った。具体的に、彼は高齢者に対してフランスの有名な超能力者マリア・デュヴァルからのものと謳った手紙を送る。そこで「アストラル・クレアボヤント(霊能力)の予測」のために会社に料金を支払うよう訴える。支払いが終わっても、追加料金を要求するという手口だ。さらに、髪の束、手相、写真などの個人的な品物を郵送するよう求めた。1994年から2014年の20年間に推定5,600万通の手紙を送り、カナダとアメリカ全土の約150万人から1億7,500万米ドルをかき集めた。その結果、郵便および電信詐欺の共謀、8件の郵便詐欺、4件の電信詐欺、マネーロンダリングの共謀の罪で有罪判決を受けた。



4/11 Scientist who gene-edited babies is back in lab and ‘proud’ of past work despite jailing

遺伝子編集で赤ん坊を育てた科学者、服役中も研究室に戻り過去の研究に「誇り」を持つ

世界で初めて遺伝子編集された赤ん坊を作った罪で投獄されていた中国の科学者が、アルツハイマー病やその他の遺伝病の治療に取り組むために研究室に戻った。2019年、中国の裁判所は、Jiankui氏が遺伝子組み換えの双子の姉妹、ルルとナナを作成したとして、医療規制違反の罪で3年の禁固刑を言い渡した。これは、倫理的な観点から議論が白熱した。一方、Jiankui氏は自分が行ったことを誇りに感じており、「健康な子供を望む家族の手助けになって嬉しい。」と語っている。ゲノム編集されて生まれた子どもは健康に問題なく成長しているという。今後は、ゲノム編集を利用して、デュシェンヌ型筋ジストロフィーや家族性アルツハイマー病などの希少遺伝病の治療法を開発する。


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