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愛知県東栄町で移住体験!空白の一日に参加してみた!

「まるたま合同会社」さんの企画した移住体験サービスに行ってきました!

きっかけは、SMOUTという移住サービスを提供するサイト。
愛知県東栄町で「空白の一日」体験という記事を発見しました。
内容を見ると1泊2日の移住体験ツアーとのこと。

東栄町という名前自体は初めて聞きましたが、
「空白の一日」というワードに惹かれ、勢いで応募!

もともと移住には興味がありましたし、移住に関する事業を行ってみたいと思っていたので、このような移住体験に参加できるのはちょうどいい機会でした。

東栄町ってどんなところ?

愛知県の奥三河にある人口3,000人弱の小さなまちで、山に囲まれ標高の高い地域です。
自分が住む静岡県から新東名高速道路を利用し2時間弱の距離。
気温は周辺地域よりも若干低く、夏は避暑地になります。
地元商店街から少し離れると、すぐにのどかな田舎風景に。
都会の喧騒で疲れている人にはうってつけの場所ですね。


1日目


・移住時の補助金の説明

定住促進支援補助金や新築取得にかかる補助金など
まちとしても移住者を増やしていくため、策を練っているようです。

・空き家見学

空き家バンクに登録されている空き家を数軒見学させてもらいました!
空き家は初めて見に行きましたが、生活感の残る綺麗な住宅や、空室から年数が経ち、改修が必須な住宅まで様々でした。

昔ながらの住宅で多かったのが、仏壇が家の中にあるということ。
なんとそのままの状態で残っていることが多いです。
次の居住者からすると複雑ですよね。
オーナーと条件交渉して撤去してもらうという流れが一般的なようです。

価格に関しては、数百万円~1,000万円台で買えるものがほとんど。
(建物代はほぼ0円。ただしリノベーションやインフラ整備が必要)
土地の広さのわりに安く買えるというのが強みですね。

ただし、空き家利用は浸透していないようで、東栄町の中で300軒空き家が存在するのに対し、空き家バンクには20数軒しか登録されていないという現状です。

所有者不明の空き家、または思い出の家ということもあり、所有者の売り意思がない空き家がそのまま残ってしまい、積極的に活用していきたいという気持ちはあるものの、苦労しているようです。

・地元飲食店でランチ

地元の人気店「やま正」でランチ。唐揚げ定食を注文。
唐揚げはボリュームがあり、ジューシーでかなり美味しい。
聞いたところによると、地元産の若鶏を扱っているようで、この唐揚げを食べるために町外から来る客もいるとか。
人気の理由もわかりますね。

・地元不動産業者の説明

まちに1社しかない不動産業者から移住についての説明を受けました。
東栄町の特徴として、都市計画区域外に該当するとのこと。

都市計画区域外ということは、建築基準法の制限がありません。
そのため建築基準法に則っていない自由な建築が施されており、再建築不可や越境といった問題点が多々あるようです。

売買となると、条件交渉などが発生し時期が想定よりも遅れる可能性が、、
居住する際は余裕をみたスケジュールが必要です。

・建築士さんの空き家利用の説明

つづいて静岡県浜松市で設計事務所を営む1級建築士から、
空き家を利用した際のリノベーションや中古物件売買時のインスペクション(建物状況調査)の説明を受けました。
空き家を活用していくにあたって、関係性の深い分野ですね。

・東栄温泉

地元唯一の温泉「東栄温泉」で旅の疲れを癒します。
広々とした大浴場で種類も多く、サウナ付き。
サウナ好きの自分からサウナがあるのは嬉しい!
露天風呂もかなり広く、自然豊かな山々が見えて、心から癒されました。

・地元食材のディナー

宿泊するゲストハウスにて、地元食材を使った心温まるディナー。
自家製のこんにゃくやふきの天ぷら、鹿肉なども振舞ってもらえました。
家庭的な味で懐かしい気持ちになるとともに、地元の方々が集まってきて
大人数で料理を食べるということ自体、普段味わえないとても貴重な経験をしました。
この日はそのままゲストハウスに宿泊し、一夜を過ごしました。

2日目


・豪華な朝食

まるたまさんお手製の朝食!おにぎりをメインに、こちらの料理もすべて地元食材で、オーナー自身が調理されたそうです。
写真映えするおしゃれな料理ですね!

・ポタリング体験

2日目はポタリング体験。サイクリングに近いのですが、
目的を決めずに気ままに自転車でまちを周遊する体験です。
今回電動自転車を貸与されましたが、電動に乗るのが初めての自分は、
まず電動自転車のラクさにびっくり!
普段乗っている自転車はどれだけ大変か思い知りました。

ゲストハウスをスタート地点に、いざ出発。
少し離れただけで自然が広がり、自然を味わうには十分すぎる体験ですね。
驚いたのは、川の水がかなり綺麗なこと!
エメラルドグリーンで川底までくっきりと見えます。

・帰宅

楽しかった2日間はあっという間に終了。
自然を感じ、地元の人たちとも関わり、まさに空白の一日でした!
まるたま合同会社さん、ツアーの関係者たちに感謝しつ帰宅。

2日間で感じたこと


まず、田舎だからこそ住民のつながりが強いこと。
知り合いの知り合いしかおらず、常に挨拶が絶えないです。
その分噂も早く、何かあるとすぐに口伝えで広まってしまうようです(笑)

ただし、住民全員が仲いいというわけではなく、対立はあるみたいです。
例えば、今後のまちの方向性など。新しいものをどんどん取り入れてまちを発展させ、移住者を増やしていくという考えの人がいる一方で、
今までの状態が続いてほしいという人がいます。
改革派と保守派みたいなイメージですね。
住民間でも意見が割れているようです。
こういった話は実際に行かないと聞けない生の声です。

東栄町の問題点


つづいて実際に行ったからこそ感じたまちの問題点を記載します。

・移動手段が少ない

周遊バス1台(1時間に1回)、タクシー1台しかありませんでした。
自家用車必須な地域であり、坂道が多い(高低差がある)にもかかわらず、移動手段が少ない!

自分で車を運転できる方なら問題ないですが、運転することが難しい高齢者の方々には住みづらいように感じました。

・行政の問題

行政がまちを変えようとする動きを阻害しています。若者がまちを変えようと企画し、行政に働きかけても、上層部が変革を望んでおらず企画を流す傾向にあるそうです。
小さなまちということもあり、資金力がないため消極的になっていると思われます。
そのため公共建物1つ改修するだけでも議論が生まれるとのこと。

・職業がない

基本的に選択肢は公務員、小売業、サービス業が主。過去は林業が盛んだったそうですが、担い手不足のため衰退。地元の若者が働くにしても移住者を迎え入れるにしても、職業が少ないため働く場所に困ってしまいます。

このままいくと?


まちとしては衰退してしまいます。
現在東栄町に住む人々の半数以上が高齢者です。

若者が出ていき、新しい住民が増えないことによって
数十年後には著しく人口減少してしまう可能性があります。
ゆくゆくは周辺地域との合併ということになるのではないでしょうか。

衰退を防ぐには?


町民人口を増やすことが1番です。
まちを活性化させるにも消費者を増やすにも、人がいないと話になりません。まちとしての魅力を引き出して発信し、移住者を増やすことが求められます。

・官民連携

行政にまちを変えてもらおうとするのではなく、住民または企業が当事者意識をもってまちを変えようと考えることが大事だと思いました。
行政の力を借りずに個人や企業で変革を起こし、住民の方の意見を一致させる。
住民全体を巻き込んで行政に提案し、ノウハウの提供や資金面での補助をしてもらうべきです。

・職業

起業や副業が浸透したまちづくりをするとどうでしょうか。
補助金を充実させ、移住者受け入れ体制を整える。
それと同時に、働き手の応募。
既存の新しいビジネスモデルを提供し、働き人だけ調達するといった方法もありだと思いました。

・空き家利用

現在売りに出されていない空き家の利用促進。
移住者への住まい提供、町外からの訪問を増やすための宿泊施設、
また新規事業開拓のための空き家利用など
住居としても事業としても活用ができます。

空白の一日の感想


地元の方々と直にお話できる機会を頂けて、東栄町の魅力やまちが抱える問題点、生の声を聴いて地方だからこその障壁など肌に感じることができました。
また、まちを変えていきたいという方々の熱い思いも聞けて、
ぜひ自分も東栄町の改革に役に立ちたいと感じました。
とても貴重な体験を提供してくれた、まるたま合同会社さんには感謝です!


*参考URL
移住支援と地域情報 SMOUT(スマウト)
まるたま合同会社 公式HP|TOP PAGE - まるたま|公式HP (marutamagk.com)


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