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リミットレギュレーションについて

先日、遊戯王OCGの7月から適用されるリミットレギュレーションが公開されました。
クシャトリラフェンリル、超重武者装留ブレイク・アーマー、デビルフランケン、盗人の煙玉が禁止カードになりました。

斬機サーキュラー、超重武者装留イワトオシ、ピュアリィ・スリーピィメモリー、ルーンの泉、金満で謙虚な壺が制限カードに、そしてEMモンキーボード、MXセイバーインヴォーカーが禁止カードから制限に緩和されました。

準制限カードは超重武者バイQ、ブロックドラゴンが無制限から規制され終末の騎士、プランキッズ・ミューが制限カードから緩和となりました。

エンシェントフェアリードラゴン、転生炎獣ガゼル、鎖龍蛇スカルデット、テラナイトプトレマイオス、BF-隠れ蓑のスチーム、雷鳥龍サンダードラゴン、炎舞-「天璣」、天帝の使徒、魔導書の審判が準制限から制限解除となりました。


まずは禁止カードについて

フェンリルの禁止はかなり予想外でした。
「クシャトリラ」は大幅な規制を受けてもなお環境トップクラスで居続けたため、何かしらの規制はあると思っていましたが、クシャトリラデッキの展開の基礎の部分である、フェンリルが禁止カードに規制されたのは意外でした。

ティアラメンツデッキでも出張で採用されその汎用性とレアリティが低いというのもあり禁止の優先順位が高いと判断されたのかもしれませんね。
ティアラメンツクシャトリラのほうがよっぽど悪い気もしますが。。。

次に超重武者装留ブレイク・アーマーは墓地から同名カードを全て除外することでもともとの守備力より守備力が低い超重武者モンスター1体を対象とし元々の守備力との差分のダメージを与えるカードです。
守備力4000以上の超重武者モンスターと場のモンスターの守備力を0にするペンデュラム効果を持つDDDゼロマクスウェルとのコンボでブレイクアーマーを2回に分けて墓地に送り、除外して効果を使うことで先行ワンターンキルを狙うことができました。この段階では実現はほぼ不可能のレベルでした。

そんな中、2023年1月に登場した新カードで大幅に超重武者が強化されペンデュランモンスターの展開が容易になったことでゼロマクスウェルのサーチが容易になり実戦でも再現性の高い先行ワンキルとなってしまい、また展開力などが非常に強力で超重武者は瞬く間に環境トップクラスのデッキになりました。
普通に強力なテーマなので先行ワンキルを行わないデッキの方が、環境では主流でしたが、ゲーム性を大きく損なう先行ワンキルを危険視され禁止カードにされたのでしょう。

デビルフランケンと盗人の煙玉はマスターデュエルですでに禁止カードになっています。デビルフランケンはナチュルエクストリオや異星の最終戦士を出し盤面を制圧でき、盗人の煙玉はパワーツールブレイバーとのコンボでハンデスを行えるなど先行で使用すると1枚でゲームを決めかねないパワーカードである点から禁止に踏み切ったのではないかと思います。

続いて制限カードを考察していこうと思います。

斬機サーキュラーはイグニスターやサイバースデッキの強力な展開カードとして広く採用され、先日行われたycsj2023でも斬機を優勝に導きました。ほぼデメリットのない特殊召喚、墓地送りサーチを1枚で行えるカードであり、大型大会で結果を残したのもあり規制は妥当だと思います。今までのカードのパワーがおかしく隠れていただけでこのカードも十分にパワーカードです。

サーチカードが豊富なためそちらの規制も考えられたが今回はサーキュラー本体のみだったため、もしかするとまだ環境で見かけるかもしれませんね。

ちなみにサーキュラーの規制により収録パックであるパワーオブジェエレメンツは灰流うららが登場したマキシマムクライスを抜いて規制経験のあるカード数が歴代ナンバーワンの11枚となりました。
発売から1年と2か月ほどなのを踏まえると2022年のカードパワーの凄まじさが際立ちますね。。。

超重武者装留イワトオシはフィールドから墓地へ送られるとデッキから超重武者モンスターをサーチできる超重武者デッキの初動となるカードでリンク1のカカCの素材として墓地へ送るほかに手札から超重武者モンスターに装備する効果もあるため召喚権がなくても墓地へ送りやすいカードで、サーチ効果にターン1がなくカカCの蘇生効果などで何度も使い回し凄まじいアドバンテージを稼ぐことができてしまいます。

1枚を何度も使いまわせるので制限でも展開自体は問題ないのだが初動で欲しいカードでもあるため超重武者にとってはかなりきつい規制といえると思います。

ピュアリィスリーピィメモリーは手札を1枚捨てて、デッキからピュアリィを特殊召喚する共通効果とエクシーズ素材となっている場合、ピュアリィエクシーズモンスターに相手スタンバイフェーズごとにカードを1枚ドローする効果を付与する速攻魔法です。

ピュアリィエクシーズモンスターの効果でスリーピーメモリーの発動にチェーンして素材にでき、フィールド魔法のストレイピュアリーストリートなどでもデッキからエクシーズ素材にでき、複数枚素材にしていると相手スタンバイフェーズに重複して効果が発動するので大量ドローを狙うことができました。

さらに2023年4月に新カードエピュアリィノワールが登場しました。
ピュアリーエクシーズであるためスリーピィメモリーでピュアリィリリーをリクルートし、リリーの効果でマイフレンドをサーチしつつスリーピィメモリーを素材にエピュアリィノワールをエクシーズ召喚、マイフレンドによるピュアリィ速攻魔法のサーチと合わせるとあっという間にエクシーズ素材が増えていきエピュアリィノワールの効果でピュアリィープ!?をデッキからセットすることができます。

相手スタンバイフェイズになれば素材となったスリーピィメモリーの数だけドローすることができ、処理後にピアリィープを発動してエクスピュアリーノワールを重ねて召喚できエクシーズ素材が5つあることで完全耐性を得られるだけでなくスタンバイフェイズ中に別のモンスターになったことで再度スリーピィメモリーによるドロー効果を発動することができ最大で相手スタンバイフェイズに6枚ドローという破格の動きが可能でした。

6枚ドローはさすがに現実的ではないですが、4枚ドロー程度であれば初動でスリーピィメモリーを引きピュアリィマイフレンドで2/3でスリーピーメモリーを選べれば達成できるので十分すぎるほどのアドバンテージを得ることが可能でした。

スリーピィメモリーによる大量ドローで手札誘発を引き込み相手の動きを妨害しながら完全体制持ちのエクスピュアリィノワールで時間を稼ぎ相手スタンバイごとにアドバンテージさをつけじわじわと相手を追い詰めていくのがピュアリィデッキの戦術で、そのアドバンテージの要と言えるのがスリーピィメモリーでした。

ピュアリィが環境トップクラスのデッキとして活躍したため制限指定により大量ドローができなくなりなかなか厳しくなりそうですね。
海外ではステータスを上げるデリシャスメモリーが制限になってますが、スリーピィメモリーに対応したエピュアリーノワールが日本で先行登場しピュアリィの強さを加速させたためこちらが規制の対象となったのでしょう。いずれ海外もスリーピィメモリーも規制になるかもしれませんね。

金満で謙虚な壺はエクストラデッキを3枚か6枚以上除外しデッキの上からその数だけカードをめくり好きなカードを1枚手札に加える魔法カードですね。
発動ターンに相手が受けるダメージが半分になるものの先行では実質デメリットなしであり、除外するカードを自分で選べるのでエクストラを使うデッキでも採用しやすく制限カードやサーチがしづらいカードを手札に引き込み先行展開を安定させることからマスターデュエルで先立って制限となっていたがOCGも後を追う形で制限になりました。

ルーンの泉は登場から常にそこそこ活躍しているルーンデッキのキーカードでルーンの泉が場にあると妨害とデッキ除外を兼ね備えたルーン速攻魔法を手札から撃たれるだけでなく最大3枚ドローをしながら速攻魔法をデッキに補充され続け永続トラップなどと合わせて身動きが取れないままデッキが0枚になり敗北というのは多くのデュエリストが経験したことがあると思います。。私もその一人です。。

逆にルーンの泉さえ除去すれば勝てたりするのですが、フギンで破壊を防がれる上、除去してもサーチやサルベージが容易なため案外きつかったりします。

制限指定となったことで素引きしにくくなり、コズミックサイクロンなどで除外されてしまうと回収ができずリソース回復が困難になるためかなりしんどそうですね。

禁止から解除されたカードも2枚あります。
9期の伝説の猿、EMモンキーボードは登場から167日の最速記録で禁止になったペンデュランモンスターで7年ぶりについに制限カードになりました。

かつてはEMEmというデッキで赤い悪魔(ヒグルミ)とともに暴れ回りヒグルミが禁止カードになったあともEM龍剣士や相互にサーチ可能なドクロバットジョーカーとともに出張採用され1枚でペンデュラム召喚につながるパワーカードだったので、禁止カードになりました。

ルールの更改によるペンデュラム召喚の弱体化や環境の高速化などから釈放されたのだと思います。

MXセイバーインヴォーカーはデッキからレベル4地属性の戦士族か獣戦士族をリクルートするランク3のエクシーズモンスターでかつては剛鬼デッキで採用されレベル3モンスター力は2体から召喚し、剛鬼スープレックスをリクルートできそこから2体でイゾルデを出しながら大量展開を行うリンクデッキが環境トップを占めていたため他のキーカードと共に2019年1月に禁止カードにされました。

しかし時は流れ他の禁止指定されたカードに比べるとレベル3モンスター2体からイゾルデに繋がるという強みはあるものの許容範囲の強さということか4年半ぶりの復帰となりました。
ギガンティックスプライトが種族関係なくレベル2をデッキから供給できましたしね。。

長くなりましたので今回はここまでになります。

4000文字もある私の制限改定の考察を見ていただいてありがとうございました。

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