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雨女

子供の頃から雨が好きだ
悲しい時 寂しい時 感情が揺さぶられる時必ず降りだす雨は 友達のいない私にとって寄り添われているような 慰めてくれてるような不思議な存在

”雨は友達”

言葉に出来ない 感情をもっていた
ただ自由な子供時代と違い 大人になれば予期せぬイベントや両手に抱えきれない荷物など雨降りで困ることが増えてきた
我が家は愛犬がいるので散歩やお出かけも天気しだいで一苦労

何かの記念日 愛犬を連れテラスで食事会を家族でしようとなったが やはり雨
悔しげに「雨女は誰だ?」と空を見上げる家族に
対し「運が悪いね」と私も思わず困り顔
決して 雨は嫌いじゃない
でもタイミングが悪すぎると うんざり
いくら好きでも時と場合が あるもんだ

ただ 思いだしたことがある

私にだけ冷たい 他の誰が見ても私を嫌ってる…
そんな感じの人がいた
私は別に その人のことは嫌いでも なんでもなく いつか笑ってくれるだろう その人の冷たい態度は冗談だと思っていた
周りは冷静に嫌われてるのに絡んでいく私を図太いと
思って呆れて見ていた

本当の事なんて 誰も言わない
嫌われてるから 近寄らない方がいいよと誰か
教えてくれたらよかったのに

世の中 努力や工夫で解決できるものなんて
たかが知れてる
天気や自然災害みたいに どれだけ抗っても無駄な事は いくらでもある

何をやっても その人からは好かれなかったし
叶わない夢もいっぱい見てきた

神様が嫌ってるから雨女なんだろう
神様も運も 私を悲しませたいから
雨を降らせているなんて 逆説的なこと
考えたことなかったな



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