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MIRAIの制作過程大公開!「手間をかける」AIイラストはこう作る

MIRAIとは

MIRAIは10月10日からリリースされ、時代の最先端であるNFTの技術×最新のAI技術を導入して制作されたPFPコレクションです。OpenSeaはこちら

MIRAIについてはこちらのnoteから

手間をかけるとは

「手間をかける」ということがどんなことなのか、色々な製作が行われているNFTの世界ではイメージしづらいというお声も、ホルダーの方からも時々いただいております。
 
今回の記事ではNFTアート「MIRAI」がどのように出来ているかを大公開すると共に、「手間をかける」AIアートがどう生まれているのかについて、説明していきたいと思います。
 
今回はMIRAIの中の22番ちゃんがどう誕生していったか解説しながら、MIRAIの制作はどういった部分にこだわり制作しているかをお伝えしていけたらと思います!
 

MIRAI-22-

まず、今回制作過程を説明する22番ちゃんはこちらです。
 

この子を制作するときにこだわったポイントとしては悪魔っ子なので、少し強気な顔、そしてMIRAI独特の清楚さや透明感、そして可愛さです。

そんな22番ちゃんがどうやってできたのか、順序だてて説明していきたいと思います。

素体となるMIRAIを選ぶ

まず前提として、22番ちゃんには素体となる子がいます。
それがこちらの20番ちゃんです。

いいですね。かわいい天使ちゃんです。そもそもの着想としては「天使ちゃんがいるのなら、悪魔ちゃんがいてもいいよね?」という発想で22番ちゃんの着手を始めました。 

 

素体となるMIRAIを修正し、元になる画像を作る

さて、天使ちゃんをもとに悪魔ちゃんを創る訳なので、
そのままこの子を元に制作する訳にはいきません。まずはここで素体となる画像を調整します。
具体的には
①     瞳の形や色などを変える(目はキャラクターの命!)
②     天使のわっかと羽を消す(ちょっと羽の跡が残っていますけど、そこはご愛敬。)
③     悪魔の角と羽の素体になるものを書き込む。
④眉や口を加筆し、表情を調整
この4つの手を加えました。天使ちゃんを悪堕ちさせている感じがあって、楽しかったです。笑

 並べて見ていただけると、より変化点が分かりやすいと思いますので、こちらどうぞ。
 

この地点で既にちょっと大変なのですが、AIアートで「イメージ通りの画像」を出すためには、ある程度こういった作業が必要で、単純に「akuma」や「devil」といったプロンプト(指示)を追加するだけでは、AI君は理想通りの絵を出してくれません。 

AIに読み込んでもらい、画像を出力する

一方で、この処理をした状態でAIに読み込ませ、数十種類のプロンプトを入力するとこのようが画像がアウトプットされます。

こちらは販売に耐えられるクオリティの子を数百の中から選別した、15のイラストになります。微妙な差はありますが、いずれもMIRAIっぽさ。白を基調にした少女、左上を向くなどの特徴が受け継がれつつ、ある程度思い通りの「悪魔ちゃん」を出力できています。
 
このように出力した後は、自分のイメージに近いMIRAIの素体を選びます。
今回はこちらの子を選びました。
 

出力された画像を磨き上げる

ここからもうひと手間がかかります。
AIイラストを触っている方にとっては覚えがあるかと思いますが、AIイラストはところどころ破綻していたり、バランスが不自然だったりと、100点満点を出してくれることはそうそうありません。
 
もちろん、そういった細かい所に目を瞑れば、こちらの悪魔ちゃんも基本的にはかわいいと思います。
ですが、私はMIRAIというコレクションを運営していくにあたって、質にはこだわっていきたいと思っています。品質と価格はイコールではないNFTの世界ではありますが、品質=価値になりえる事も事実であり、
イラストレーターとしてやはり世に出すものにはこだわっていきたい。
なので、ここからさらに修正をかけていきます。
 
そして、修正が完了した子がこちらです。

修正したポイント
① 目の印象をイメージに寄せて修正(まつ毛やハイライト)    
② 悪魔の羽を対称になるようにバランス調整
③     口元を変更して表情をイメージ通りにする。
④     全体のコントラストの調整
⑤     破綻している部分の修正
 こういった手順をもとに、22番ちゃんは完成しているのでした。

修正前後のGIF

AIイラストはボタンを押せば終了ではない

以上、私がMIRAIを制作する過程を実際の画像を見せながら解説してまいりました。これは制作する中の一部であり、実際にはもっと複雑です!
 
AIイラストを触ったことがない方は、AIに画像を読み込ませれば一瞬でイメージ通りの画像を出してくれると考えている方もいると思います。
 
ですが、AIに「イメージ通りの画像」を描いてもらうのは、そう簡単にはいかないのが現状です。
有名な事例では「プロンプト」というAIに出す命令文を研究している方もおり、それを学んでいる人とそうでない人では制作するイラストのレベルが全く違います。その点は普通にイラストを描くのと何ら変わりません。

音楽で例えますと現代では、PCを使った打ち込みでの曲作成が主流になってきていますが。打ち込みの楽器音は本物の楽器では無いと当時は言われ批判されていました。

同じような事が起きており、AIによるイラスト制作も時代と共に受け入れられ、一般に普及すると思われます。AIによる制作、手描きによる制作どちらにも良いところがあり、どちらも無くなる事はないと思います。
 
その発展途上のAIイラストですが、NFTの世界では簡単なプロンプトや他者からコピーしたプロンプトを使用し制作したNFTを利用し、お金稼ぎをしている悪意のあるコレクションが半数を占めており、お世辞にもAIのイメージが良いとは言えません。

その一方で、MIRAIは他のAIイラストのコレクションとは一線を画した存在になっていきたいと思っています。その中の一つとして、上記のようなあえて「手間」をかけた制作、先ほどお見せしたような事前のイラスト修正、事後の微修正を続けていきます。01番の制作にはマスターモデルが存在し、私が手描きしたイラストが存在し、それを元に全ての子が制作されています。

このように秘伝のたれのようにつぎ足して制作していますので、オリジナリティを保ったコレクションだと言い切れます。こういった部分が評価され、現在はAIを使ったNFTコレクションの中でも注目して頂けているのかもしれません。
 
MIRAIは今後も「AI『だけ』では表現できない」品質の高い作品を生み出すコレクションとして運営していきたいと考えております。
AIを使っているとは言え、一つ一つ私が手をかけた大事な子です。
ご機会あれば、このnoteを読んでいる方にも手に取っていただけたら幸いです。


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