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けもの道実行委員会

大したことしてないけどライフワークのけもの道さがし。朝もっちゃんと10時に雨錫寺で待ち合わせたが、玄関出たらもっちゃんがいた。通り道やから寄ったらしい。わたしはまだ場所をしらべてなくて、通り道とはしらなんだ。雨錫寺に向かって山あいを車で走る。グーグルマップのとおりに進むと、ただの家についた。
おばあちゃんとおばちゃんが出てきた。
あーグーグルマップみてみんな間違うんよ!って正しい道を指し示し、車のUターンを誘導してくれた。「グーグルの人に間違うてるってゆっといて!」言われた。
大変だな。
雨錫寺は、茅葺屋根の阿弥陀堂がとてもきれい。「お守りフリー」とあったので、もっちゃんと一個ずつもらい、お賽銭をいれた。
この時点では、寺の名前読めず。
次に阿瀬川氏天子城跡、というのが気になるからむかった。ここか?という階段をのぼり、その先にあるえらい急な土の道をすすむ。「いまなにしに来たか聞かれたら怪しいから返事考えよう」となり、私は大学の城跡サークルの後輩が和歌山にいるってきいて会いに来て、いま案内してもらってることにした。
誰にも聞かれなかったが。
道は途絶えた。城跡をあさっての方向からアプローチするオフロードであった。
山の周りをぐるりと回り込み、道をさがす。
ちょうど話を聞きやすそうな三人組のおばあちゃんたちがいた。
城跡?という反応。
若い人も興味ある人おるんやなーといいながら、奥に長老が住んでいるからと呼びに行ってくれた。
長老は、河内長野まで続く道の途中やから城跡がたくさんある、後村上天皇?やっけ、が、10日間逗留したことがある、など色々話してくれた。おばあちゃんたちは脇で、あたしらも子供のころはうるさいなあぐらいに思っとったけど爺さんたち生きてる間にもっと歴史とか町の話聞いてたら良かったなあ!〇〇の話とか、あんなん今ももう誰も知らんがな〜などと話していた。
ああ記憶のけもの道。

あれ今日魚屋遅いなーゆうてた。
魚屋さん待ってたのか!

教えてもらったとおりに、民家の間の私道みたいな道を進み、軽も通るんやっと、という細道についた。車を置いてあがる。プチ登山城跡には神社があり、おばあちゃんたちがなんども言ってたように毎年餅まきが盛大に行われていた(いまはやってないらしい。悔やまれる)櫓もあった。
われわれはサンドイッチとホットケーキを食べて、ほんのりした。

雨錫寺は、うじゃくじ、であった。

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