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#22 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~


第十三章 アニマルコミュニケーション

アニマルコミュニケーション

 以前、気が済むまで病院を回ってみれば?
 とジュビ子が言ってると言われてその通りにして苦い思いをした事から、アニマルコミュニケーションに対して「?」の感情も生まれていた。
 あの時はお試しワンコインの生徒さんだったので、そのお師匠さんならまた違うのではないか?
 と本を出版されていたので拝読したが、そこでもやはり「?」と言うより、私に一致しない何かを感じていた。
 SNSで依頼をしようとメッセージを送ったが、偶然か必然か、そのメッセージは開かれることがなく、私が忘れた頃に「メッセージ気づかずにすみません」とお返事が来たが、その頃には私の病気も進行していたので遠くまで行く事が困難で結局、依頼をせずに終わっていた。
 私が気になっていたのは、ペットちゃんとセラピストさんが会話をして「これは飼い主さんには内緒にしてね」という会話をしている事もある、という内容だった。
 そんなの嫉妬で堪えられない。
 私は全てを知りたい派なので、それをされるのは嫌だったのだ。

 例えば私が知りたい理由、ジュビ子が注射を拒否した理由について。
 私が思っているのは、私の打ち方が下手で激痛だった。
 もしくは、私が注射を打つことを怖がって嫌がっていたのが伝わってしまい「嫌なら打つな!」もしくは「嫌な思いをさせたくないからもう注射はやめる」というどれかだった。
 しかし、そこで、飼い主さんに言ったら可哀想だから本当は「そんなに嫌なら打たなくていいよ!」という思いだったのに「嫌な思いをさせたくなくて、飼い主さんを想って注射を打たなくて済むように拒否した」
 というキレイごとに変えられてしまったら、私とジュビ子の真実は曲がってしまう。
 そして、私はもう動物を飼うつもりは無いが、もし、これから先似たようなシーンを迎えた時に、また同じ過ちをしてしまうかもしれない。
 それでは成長出来ない。
 せっかくジュビ子がくれた教えを受け取れない事になる。
 「注射の打ち方が下手だからすごく痛かったんだよ!」と言われたならば、それを直す事が出来る。
 前へ進める。
 けれど、「優しい嘘」で誤魔化されたのでは、そこから先へ進めない。
 だから、そのお師匠さんも、私には合わないと思った。
 それでもネットで調べると沢山の方がいるので、中にはやり方が合う方もいるのではないだろうか…

 そんな時に、アニマルコミュニケーションの特集をしている雑誌を見つけた。
 何人かの記事を見てもピンと来るものがなく、中には「悲しんでいいのは一周忌まで。ペットは次の生まれ変わりの準備をしている。その修行をしなければならないのに、いつまでも呼んだり悲しんでいると成仏出来ない」というような内容が書かれていた。
 一気に焦りを感じた。
 一周忌まで?1年がタイムリミット?
 もう声をかけちゃいけないの?お線香をあげるのもダメなの?
 名前を呼んじゃいけないの?
 命日に淋しくなってもいけないの?
 なんてこった!時間が無い!
 それまでに私は答え合わせをしなければならない。
 ジュビ子に聞きたかった事の答えが知りたい。
 でも、どこにもテレパシーの使い方なんて書いてくれてない。当たり前だが。
 そんな時に、1人のセラピストさんの広告が目に付いた。
 その記事は他の人達と違って本の出版の広告と共にちょっとだけ文章が載っている1ページだけの内容だった。
 その本の紹介には「今日から実践できるアニマルコミュニケーションの基本をやさしく解説してくれる」と書いてあるではないか。
 それですよ。
 私が知りたいのは、「こんなペットちゃん達とこんなお話をしましたよ」特集ではなくて、「こうやるんですよ」の内容を求めているのですよ。
 しかし、この特集の本を買ってしまった為に、障害年金暮らし(棄却された時に指定された2度目の確定診断を初診日としての再申請がやっと通っていた)の私にはその千三百円の本を買えるお金が無かったのだ。
 読みたい!欲しい!時間が無い!でもお金もない…
 そんな時、読者プレゼントにその本が載っているのを見つけた。
 しかし当選枠は3名だった。
 流石に狭き門過ぎる。3名は無理だろう。
 でも可能性はゼロじゃない。
 応募をしなければ当たる確率は絶対にゼロだ。
 この本が運命ならば、例え1名プレゼントでも私が当てるだろう。
 では、天に、宇宙に、委ねよう。
 私に必要な本ならば、このプレゼントを引き寄せて下さい。
 応募をした事も忘れかけていた頃、重みのある封筒が届いた。
「読者プレゼントのご当選おめでとうございます」
 その運命の本は、私の手元へ
 ちゃんと運ばれてきたのだった。

ついに出逢う

 特集の本にはどれも納得のいく記事は見つけられなかったが、この本は凄かった。
 何が違うのかと言えば、著書は初級を受講して1人だけ何もメッセージを受け取れなかった落ちこぼれだったと書いてある事だ。
 その著者がトップクラスに登りつめるのは、「小さい頃から感じる力があった」わけでもなく「ある日突然言葉が聞こえてきたんです」という事もなく、ひたすら努力の積み重ねと、大胆なショートカット。
 結果を求める仕事のやり方。
 日本人が大好きな努力を積み重ね、石の上にも3年、現場百回、などのプロセスを全部の項目に対して踏んでいたら埒が明かない。
 ドラえもんの道具のように、何かを使ったら楽に実行出来るならそれでいいじゃん!
 楽して早く結果を得るなんてサイコーじゃん!という意識の持ち主だったこと。
 そのヒントを、惜しげも無く教えてくれちゃうところ。
 しかし実際に初級編から受講するには高額だったし、ドラえもんの道具の代わりのもの達も決して安くは無かった。
 習うのは無理か…
 諦めを抱いた時に、やたらとスマホを開く度にその方の広告がバンバン目につくようになった。
 これでもか、という程にあちこちからその方の広告やブログ記事が入ってくるのだ。
 これはもう、何かのお告げに違いない。
 彼女のホームページを見に行くと、オンライントークライブを配信すると書いてあった。
 しかも、それは私にも手の届く、4回で5千円という破格のものだった。
 早速申し込みをした。
 そこで見た彼女の考え方が更に共感できるものだった。
 著者だけが特別なトップとなり上に立ちたいという気配は1ミリもなく、彼女の願いは世界平和だと言った。
 虐待を受けてる犬猫ちゃんを無くすにはどうすれば良いか。
 なぜ、それが起きているのか?
 それは人間のせいで起きている。
 だったら人間が皆、幸せで優しい気持ちになれば、世界は変わるんじゃないか?
 動物も救えることになるんじゃないか。
 だから、アニマルコミュニケーションは動物の為に、そして人間が幸せになる為にやっている。
 動物の想いは人間を幸せにする。
 だから全部伝える意味がある。
 そんな想いを聞いて、「もう、この人しかいない」と思った。
 来月で1年。
 命日が来る前に、私は本当の事を知り、ジュビ子の真実を受け止めたい。
 ジュビ子が使命をもって私の元へ降りてきたのなら、それは果たせたのか?
 私が前へ進めなければ、果たせない事なのか?
 私に出来ることはなんなのか?
 こんなに深い愛をくれたジュビ子に、私は何か返せる事はないのか?
 答えは知っている。私が幸せに生きることなんだ。きっと。
 でも、相変わらずこの病気は治るわけでもなく、コロナで治療もストップしている。
 私に何が出来るのか。
 私の使命はなんなのか。
 それも動物は知っている、と彼女は言う。
 時は来た。
 向き合わなければならない。
 私は彼女にセッションを依頼した。

1年ぶりの会話

 9月27日の一周忌を目前とした9月2日。
 アニマルコミュニケーターのSさんとZoomで繋がる。
 コロナ禍がくれた恩恵の一つであるZoomで、私は約1年ぶりにジュビ子との再会を果たす。
 セッションを申し込んだ時から、もう、繋がっているのだと聞いていた。
 私の場合はSさんの本を受け取った時には既に、このセッションは決まっていたのだろうと思う。
 前もって私が申込書から聞きたい内容を提出し、予めSさんがジュビ子とお話してくれた内容を2日に改めて話してくれ、その最中に質問があったらその場で聞ける、つまりは三者面談方式となっていた。
 セッションを申し込んだ8月下旬の時から、私の頭の中には9月2日という日付が浮かんでいた。
 そして日程を組んで頂くのに「9月2日以降でご希望は?」と聞かれた時に、やはりその日なのだと思い、2日でお願いした。
 その日程が決まってから、私はジュビ子に会えるのだと楽しみで仕方がなかった。
 写真を見てはニンマリ。
 骨壷を見てはニンマリ。
 早く会いたいよ。もうすぐ会えるね。
 久しぶりにドキドキワクワクな日々を過ごした。
 前日には緊張して眠れなかった。
 私がジュビ子を運命の犬だからと、美化しすぎてしまっていて、結果は想像を遥かに超える全く別のものであったらどうしよう…
 そんな不安もチラつかせながら。
 どんな結果であろうと、私はジュビ子の全てを受け入れたい。
 真実が知りたい。
 本当に繋がりたい。
 そんな一心で朝を待った。
 眠れずにいた私に、丁度よく銀座のママの動画配信が夜中に始まったので、朝方までそれを観て気分を落ち着かせていた。












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