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プロジェクトを通じて得た二項対立の葛藤、その乗り越え方

はじめに

リンクアンドモチベーションでモチベーションクラウドの既存顧客向けにイベント企画運営をしています、石上です。年に一回開催している大規模イベントのプロジェクトマネージャーを務めました。まだまだ未熟ではありますが、その中での学びを書いていきたいと思います。

前提:開催したイベントの詳細

当社は毎年、Best Motivation Company Awardというイベントを開催しています。このイベントは、「企業表彰」と「部署表彰」の2部門に分かれており、エンゲージメントサーベイに参加した企業様の中から素晴らしい変化をもたらした企業・部署を「モチベーションカンパニー」「モチベーションチーム」として選び、表彰する式典です。
本アワードは2011年度から開催しており、本年度で第13回目を迎えました。アワードを実施するようになった背景には、「社員のモチベーションを成長エンジンとする経営が時代を制する」という想いをもっているからです。今で言えば「働きがいのある会社が時代を制する」ということです。社員のモチベーションに真剣に向き合っている企業様を弊社として表彰をし、感謝を伝えたい、そんな想いで運営をしています。

イベント企画運営のプロジェクトでの学び

本アワードは経営層の思い入れもあり、様々なフィードバックをもらいました。そこで学んだことを具体的な事象と一緒に紹介します。

1.表彰基準を守る VS 顧客体験向上〜価値基準について〜

 部署表彰は、お客様にエントリーシートを提出していただき、その中から受賞部署様を選出します。本来は、エントリーいただいたすべてのお客様を表彰したいと思っていますが、受賞は素晴らしい変化を生み出した部署に限ります。つまり、落選する部署もあります。
日々、お客様のご支援をしているメンバーから「忙しい中、エントリーしてくださったにもかかわらず、落選することは顧客体験として好ましくない」との意見が寄せられていました。ご支援をしているメンバーの気持ちもわかるところですが、表彰の基準を下げてしまうと、威厳や品格というものが下がってしまうリスクがあります。ですから、評価の基準をブラさずにいることも大切です。
この件は、結論として違うカテゴリー(賞)を設け、多くの企業を賞賛することにしました。受賞自体の基準はブラすことなく、新しいカテゴリーをおくことで顧客体験を望ましい形にしました。
基準をブラすことは、私たちが実現したい世界を作り出すことにはならない。PMはこの点を忘れずに考えるべきです。

2.既存のまま vs 改善する〜ブランド価値について〜

アワードは、表彰パートとトークセッションパートの2部構成で開催されています。
私たち企画運営チームは、この構成を変えることを検討していました。しかし、経営陣からは「顧客が認識している、すでに出来上がっているブランド価値をもっと認識した方が良い」というFBをもらいました。
このアワードは、今回で13回目の開催となり、選ばれることを目指して改善に取り組む企業様も多くいらっしゃいます。そんな中で、何かを変えることは、今まで積み重ね培ってきたことを崩すことにも繋がる可能性があります。何かを選んだ際には、何かを捨てているという認識が私自身が甘かったように思えます。
ですが、既存のまま何も変えない、全てを維持していくという訳でもないとも思っています。見えていない変えることのデメリットやリスクをきちんと理解し、そのデメリットを無くす方法はないか?といった、デメリットやリスクを軽減する方法を模索する必要があると実感しました。

まとめ

最後に、PMとしてやってきて様々な学びがありましたが、私自身の大きな変化としては、「最後の責任を追うのはPM」であるということです。
もちろん、良いアワードにする、掲げている目標を達成するために、チーム一丸となって本気で取り組んでいたのは間違いありません。ただ、苦しい中で最後まで戦う、あと半歩進めるかどうか、その半歩は自分自身で何とかするという覚悟を持てたPJTになったと思っています。
実際、目標達成まであと数社という状況で、何としてもこの目標を達成する。そのため、毎日現場でお客様と関わっているメンバーに声をかけ、視聴リストを見ながら確認をしていました。
目標達成「したらいいな」「させたいな」ではなく、目標達成「させるんだ」「させるのはPMの仕事だ」と思えた経験になりました。今後は、私がPMではないPJTに配属されることもあると思います。その際に、この学びを忘れることなく、PMと同じ覚悟でPJTに関わっていきたいと改めて感じました。

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