ペテン師

赤い髪をしたピエロ、此方をみてわらうな
木の葉が枯れて落ちるよりも先に彼は離(か)れて行った

車のいない横断歩道、赤信号で静かに止まっていた
私の背中を押したのは御前なのに
唆した舌の根が乾かぬうちに一途な愛をかたる

私の頸に手をかけようともしない、涙をわらうだけ
御前は何故そこにいる?

ペテン師めが。

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