願望実現プロセスの実際|「引き寄せの法則」研究所

※「引き寄せの法則」研究所は、コチラ


これまでの議論から、「引き寄せの法則」は積極的なものの見方を意識的にではなく無意識的なレベルで作り出すための技術であり、それによって能力を開発するものであると捉えることができます。

ですから実践の際には、積極的、肯定的な感情を喚起し、味わっていくことが重要になってきます。


けれども、少なくない数の人が、そもそも肯定的に物事を捉える感触すら分からなくなっているのではないかと思います。

そのため、例えばアファメーションを行い、肯定的な言葉を口にしても、「そんなことは嘘だ」と感じてしまう訳です。


このような躓きは無数にあり、願望実現への障壁となっています。

おそらく、実際にどんな段階を踏んで願望が実現される場合が多いかを示しておくと、成功へ至る道がイメージしやすくなるのではないかと思いますので、ここではその概要を説明しておきます。

もちろん「必ずこうなる」という話ではありませんが、実践の際の参考にしてください。


まずは、初心者にお勧めの、アファメーションについて、その実際のところを記しておきましょう。

アファメーションを作ろうと考えた場合、おそらく、最初は「ずっと自分が叶えたかった願望についてのものにしたい」と思うことでしょう。

例えば、「大金を手に入れたい」だとか、「理想的なパートナーが欲しい」といったようなことです。


けれども、自己暗示の大家と言われる医師の考えからも、また、祈りの効果についての実験からも示されていることですが、アファメーションの内容は大まかなものの方が効果が高いと言われています。

つまり、具体的に対象を特定した「これで一位になれて嬉しい」「この人と結婚して幸せだ」というようなものより、よりアバウトに「より良くなっている」「好調である」というような内容の方が優れている訳です。


この点については、「願望はできる限り明確化すべき」とする、「引き寄せの法則」の関連書籍で説かれる内容と矛盾するのではないかと感じる人もいるかもしれません。

しかし、明確化の方法というのは、両刃の剣というところがあります。


なぜかと言えば、詳細について考えることでありありと成功をイメージし、より強く前向きな気持ちを味わうことができる場合がある一方で、目標が限定的になりすぎ、可能性を狭めてしまうところがあるからです。

なおかつ、社会的な洗脳を受けている場合も多く、意識している願望が偽物であるという可能性もそれなりにある訳です。


そんな訳で、まずは「絶好調だ」「ツイてる」というような口癖を作るところから、始めるのが良いのではないかと思われます。

「素敵」でも「素晴らしい」「完璧だ」でも構いませんが、あらかじめ決めておいて、どんなものに対しても、とりあえずの肯定的な反応をするようにしましょう。


失敗をしたり不運な目に遭っても、「最悪だ」などと言ってはいけません。

皮肉な言い方になってしまうにしても、「いい感じだ」「得した」と言うだけでも言っておくべきです。


おそらく本当に初期の段階では、そうしたアファメーションに対して少なからず違和感があるだろうと思われます。

要するに、「好調だなどと言っても、そんなことは嘘だ」と感じてしまうということです。

このような違和を感じる理由は、従前の自分の考え方と大きく違っているからに他なりません。


では、その「従前の考え方」というのは、どういうものなのでしょうか。

それは、言ってみれば悲観的なものの見方のことです。


人間の心は、放っておくとネガティブな態度に陥ってしまいます。

そのような「傾向づけ」が、あらかじめなされているということです。


なぜそうなるかと言えば、成功よりも失敗を重く見積もる傾向が強いからです。

実際、例えば一万円を新たに得ることよりも、すでに持っている一万円を失うことの方が重大な事態だと、ほとんどの人が捉えます。


しかし、このような傾向は、なぜ生まれたのでしょうか。

それは、何かを得ようとしてうまくいかない場合には再度挑戦すればそれで済みますが、何らかの損失を受けた場合には、その影響が後々にまで続くから、というような話で説明できます。


原始的な社会を想像してみましょう。

狩猟によって獲物を得たり、果物を採ったりすることは、たとえ失敗をしてできないような場合があっても、再度、挑戦していくことが可能です。


けれども、すでに手にしていて、あてにした分をなくしてしまえば、生死にかかわる問題にもなりかねません。

他にも例えば、新たに健康を増進することよりも、現状よりも悪い状態、つまり怪我をしたり重い病気になったりすることの方が由々しき問題だといことは、明らかな話です。


このようなことから、人間は長い時間を掛けて、成功よりも失敗を重要視する見方を身につけてきました。

逆に言うと、「成功ばかりに目を奪われて、失敗を避けることを忘れがちであるような種は、すでに滅びている」ということになります。

結果として生き残っている種は、おしなべて成功より失敗を重要視するという状態になってしまっている訳です。


けれども、現代においては致命的な失敗といったものは、すでにほとんどが日常のものではありません。

にも拘らず、これまでの脳のプログラミングに従ってしまうと、悲観的な方へ偏りすぎた態度に自然となってしまいます。


実際、周囲の状況をより正確に把握するという訓練をすると、肯定な態度が培われるということが知られています。

つまり、現実を知れば、想像ほどひどくないというのが、ほとんどつねに成り立っているということです。


逆に言うと、自然な見方だけでは、悲観的に陥っているという話です。

言ってみれば、現代では恐怖の対象がほとんど不在であるのに、行き場を失った恐怖だけがぐるぐると頭の中で回っているような状況が生じているのです。


ですから、我々は意図的にポジティブな方向にものの見方を変えていく必要があることになります。

そのための指標となるのが、「引き寄せの法則」であるということが言えます。


「引き寄せの法則」実践の際の問題点に、話を戻しましょう。


(※続きを購入せずに次の記事を読む方は、コチラ。)


ここから先は

5,774字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?