VSコロッケ10個!!!

画像付きnoteさんを書こうと思ったが、長い文章に長い夜を唄いながら長い闘いが今!始まろうとする・・・

『コロッケ10人衆の刺客』
それは某業務用スーパーさんのお惣菜ゾーンで奴らを見つけた。コロッケ10個、いやコロッケ10人の刺客が俺に挑戦状叩きつけた。
「私達を食えるかな」嘲笑うニヒルな揚げ肌。この柳生の血を受け継ぐかも?知れない俺は村正の刀の光を放った薄手の財布を剣山の如くレジの若い衆にお金を払いイザいざ、決戦の場我が家へと。あちらは10人、迎え撃つこちらは柳生虎兵衛(以後、虎)その妻、おトラ(以後、おトラ)そして我が息子、柳生小虎兵衛(以後、小)の3人。
「たのもう、たのもう、まずはお手並みを」
こちらの先制攻撃は勿論、この虎の出番。この虎幾千もの闘いを果たしてきたが、今回ばかりは生末分からぬ。稲妻の様な眼光が虎を睨みつけると10人衆の1人コロッケが虎の前に現れる!!!しかし、しかし、虎の目には全てのコロッケが同じように見える。
「これが、これが、お主達の戦法か・・・」
コロッケの刃が隙も無く瞬時の風を切り虎に襲い掛かる。
「しまった・・・」
流石、虎。一瞬の間。この一瞬の間を心得るのに20年の月日が必要となる。虎の口には無惨にもコロッケ10人衆の1人が。
「旨い!しかし、まだまだじゃ!」
虎は思い出していた。ある24時間開いているスーパーで4つ100円のコロッケさんの事を。
残された9人衆の揚げ肌は虎の身震いする様な殺法を目にし急速に冷めていく。
次の闘いの場は夜の食卓へと。おトラ、小、次々とウスターソースの槍を奴らの懐へと。虎、ここで秘伝の技を。静かに目を閉じ心の中で囁く。
「この技だけは使いたくなかった・・・」
精神を集中して目の前にあるうどんに2人の刺客を入れた。
昨夜までの闘いで8人の刺客を食べつくした。残る刺客が冷蔵庫の中から我々に言う。
「今までの闘い見事なり、これからが本当の闘いだ!」
残る闘いは昼食時を待つばかり。果たして虎は勝てるのだろうか・・・つづく

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