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2021年冬・青春18きっぷ北海道珍道中紀行(01)旅立ちは青春エコドリーム号で‥‥‥。

今回の北海道旅行は、廃止される路線や廃止される駅を目指した。
いつもの青春18きっぷだけでなく、行きはJR夜間高速バスを駆使して向かった。
これは、その波乱に満ちた珍道中である。


◎大阪駅から夜間高速バスでの旅立ち

2020年12月28日、21時30分の大阪駅。私はうなだれていた。
撮影機材の1つであるコンパクトデジカメを自宅に忘れたのだ。しかもメイン機材だけでなく、予備のサブ機材まで2台とも。
自宅へ取りに帰りたいのは山々だが、乗車する夜行バスの発車まで10分も無い。到底自宅まで取りに帰れない。幸いにもデジタル一眼レフカメラがあるから撮影自体は困らないし、またスマホのカメラ画質も良いから、十分コンパクトデジカメの代用にはなるから良いものの、初っ端からつまづいた気分。こんな気持ちでの旅立ちとなった。

昨今の流行病の影響か、運休便も
私が乗るのは、青春エコドリーム6号新宿駅・東京駅行

今回は夜間高速バスでの旅立ちとなった。その理由は、いつも愛用していた岐阜県の大垣から東京へ向かう夜行快速【ムーンライトながら】が廃止されたからだ。
【ムーンライトながら】を駆使したら、翌朝にはJR東日本エリアに行けたが、昨今の流行病のあおりで利用客が激減し、とうとう廃止されてしまった。故に夜間高速バス利用と相成ったのだ。

大阪駅21:40発 JR高速バス【青春エコドリーム6号】
新宿駅・東京駅行 JRバス関東スカニア製

大阪駅高速バス1番乗り場に、何やら見慣れぬ車体の2階建てバスが到着した。緑色のJRマークエンブレムが付いているから、JRバス関東所属車両である事がわかる。これが私の乗る【青春エコドリーム6号】新宿駅・東京駅行らしい。予め2階建てバスだと知っていたから、三菱エアロキングが来ると思っただけに、見慣れぬ車体に少し気になって、その場でスマホで調べたら、この車両はスウェーデンのメーカーであるスカニア製、ボディはベルギーのバンホール製の【アストロメガ】と呼ばれる車両、いわば外車だった。
外車と知り、私は不安に駆られた。十数年前に乗ったドリーム号は青春メガドリーム号で、車両はドイツのネオプラン製2階建てバス【メガライナー】。その時乗った車両は、サスペンションが硬くてゴツゴツとした振動で寝られなかった事があった。そんなことを思い出した私は、果たして大丈夫だろうかという不安で一杯になった。
乗車口で改札を受け、車内に入る。私の席は1階席だが、昨今の流行病の影響か、座席の半分しか発売されてないらしく、繁忙期なのに座席の半分しか埋まらない。私の隣も空席だ。ある意味ラッキーと言うか、気兼ねなく過ごせそうで安心した。

青春エコドリームだから、座席は4列シート
しかし隣に人が居ないから、2席のびのびと使えた。

21:40、青春エコドリーム6号新宿駅・東京駅行、大阪駅JR高速バスターミナル発車。座席の座り心地も悪くはないが、肘掛けが無いのが気になった。気になるので再びスマホで検索したら、乗車車両は元々は新宿駅〜東京ディズニーランド便向けに運用、しばらくして東京駅〜名古屋駅の東名高速線でも使用されている。
つまりは乗車時間が短い区間用高速バス車両を夜行便に使われていた。4列特割料金で東京駅まで5,400円だから文句は言えないし値段相応だが、せめて肘掛けがあればと思った。まあ、今回は2席使わせて貰えるから、文句ところが、むしろ感謝ではあるが。
バスは新御堂筋を北上し、北大阪急行千里中央駅南側にある千里インターチェンジで中国道に入り、かぜんスピードが上がる。吹田ジャンクションで名神高速に入った。


◎深夜の新名神高速道路を駆ける

深夜の新名神高速道路を駆ける
アスファルトタイヤを切り付けて、暗闇駆け抜ける

私は久しぶりの夜間高速バスを楽しんだ。深夜の高速を疾走する。時々、走行車線から追抜き車線に移り、走行車線のトラックを抜き去っていく。オーディオプレーヤーで聴く曲は、TM Networkの【Get Wild】。夜間高速バスから眺める、高速で流れ行く車窓と、疾走感ある曲の雰囲気に飲み込まれそうになる。

草津ジャンクションで側道に入り、そのまま別の高速に入っていった。私は鉄道路線には詳しいが、高速道路には滅法疎いので、照度を落としたスマホで位置確認したら、新名神高速道路に入ったようだ。過去に数回夜間高速バスに乗ったが名神高速経由だったり、ツアーバスに至っては名阪国道経由だったから、新名神高速道路を通るのは初めてだ。

大阪駅から1時間30分で、土山サービスエリアへ。

大阪駅高速バスターミナルを発車して1時間30分で、バスは滋賀県の土山サービスエリアに到着した。車内放送で、ここで20分休憩停車が告げられる。私はシートベルトを外し、真っ先に降車した。

土山サービスエリアにて20分休憩停車
新名神高速道路 土山サービスエリア
焼き物の街信楽に近いからか、狸の置物が
サービスエリアの給湯器のお茶は何故美味いのか?。

サービスエリアの中は深夜にも関わらず、人が多くいた。私は給湯器のお茶を飲み干し、そしてサービスエリアのセブン−イレブンで、セブンカフェのホットコーヒーを買い込み、バスに戻る。せっかくの夜間高速バスだから、もう少し寝ずに深夜の高速を堪能したい。
スカニア製2階建てバスを使った青春エコドリーム6号は、再び新名神高速道路を駆け抜ける。大阪駅を発車して2時間経過したが、乗り心地は悪くは無かった。むしろ国内産の高速バス車両と遜色無い乗り心地だ。心配したゴツゴツとした揺れは無く、高速道路の継ぎ目の振動も吸収してくれる。かなりサスペンションが良いのだろう。外車だからと不安になったが、不安は杞憂に終わった。

私は深夜の新名神高速道路を堪能した。

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