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2021年冬・青春18きっぷ北海道珍道中紀行(02)東北本線をひたすら北へ進む。


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◎ドリーム号でバスタ新宿へ。

(三ヶ日〜鮎沢PA〜新宿)

青春エコドリーム6号は、新名神高速道路を東へ駆ける。聴いているオーディオプレーヤーのBGMは、YOARSOBIの【夜に駆ける】。疾走する高速にハマる曲だと思う。

私はスマホのマップと位置情報で、どこを走っているか追跡した。1階席には私以外には2人しかおらず、その2人も就寝しているから、多少のスマホの光なら大丈夫だろう。
亀山西ジャンクション、菰野インターチェンジ、新四日市ジャンクションと進み、四日市ジャンクションから伊勢湾岸自動車道へ。
しばらくして、伊勢湾の湾岸を走った。スマホのマップを追いながら車窓も眺めており、なかなか忙しい。その内、地図に金城ふ頭の文字が出てきて、懐かしい気分に。金城ふ頭にある名古屋国際展示場【ポートメッセなごや】に2回ほど行ったからだ。理由は欅坂46(現・櫻坂46)の全国握手会に行ったからだ。その時に握手した長濱ねるや菅井友香、今泉佑唯に小池美波と織田奈那、可愛かったな。

いい加減眠たくなったし、少しでも寝ないとこの後に差し支えるから、いい加減眠った。しかし、1時間ぐらいして、バスの振動で目を覚ます。見れば東名高速道路三ヶ日インターチェンジで高速道路を降りた所だった。
三ヶ日、懐かしい。私が中学1年生の時に新聞配達バイトで稼いだ旅費をはたいて、初めて東京に向かったのだが、その時もJRバスのドリーム号だった。そして深夜に見知らぬ街で休憩停車したので降車し、深夜営業していた売店のおっちゃんに場所を尋ねたら「三ヶ日!」と返答された。それ以来、三ヶ日と聞くと、初めての上京を思い出す。
そんな思い出がある三ヶ日だが、乗車便は休憩は無かった。その代わり駐車場に着いたら、運転士が交代された。どうやら現在の三ヶ日は、西日本JRバス運転士とJRバス関東運転士の交代場所らしい。交代し点検が済むと、そのままバスは発車し、再び東名高速道路に入った。私は眠くなりそのまま記憶が消えた。

鮎沢パーキングエリアでも20分休憩
鮎沢パーキングエリアで記念スタンプを捺印

午前4時前に、バスは鮎沢パーキングエリアに到着。ここでも20分停車らしい。私はここでも降車し、売店等をブラブラして、序に記念スタンプも捺す。
夜のパーキングエリアとなると、私は乃木坂46の伊藤万理華と井上小百合の楽曲【行くあてのない僕たち】を聴かずにはいられない。歌詞がパーキングエリアで休憩する深夜の高速バスを舞台にしており、どっぷりハマってしまう。

バスに戻ると、バス乗車口でおばさんがタバコを吸っていて、非常に迷惑な気分に。バスに乗るには、このタバコの臭いを嗅がされると思うと気分悪い。流行病の感染防止でマスク着用してはいるものの、正直最も愉快ではない。見た目もあまり清潔とは言えず、近付き難い風貌だ。私は口元を手で覆いながら、タバコ吸うおばさんを睨み付けて乗車した。

再び眠りに落ち、気が付くと首都高速に入っていた。どうやらもうすぐ新宿駅に着きそうだ。時間を見たら、15分近い早着。こりゃ旅程を早められるかもと思い、切符は東京駅まで買ってはいるが、新宿駅で下車する事にした。

バスタ新宿に到着した、青春エコドリーム号

05:20、バスタ新宿に到着。バスタ新宿を初めて利用する私は、真新しく機能的なバスターミナルに目を奪われた。JRの線路の直上とは言え、よくこんな大規模な構造物を建設するスペースを新宿に確保できたモノだと。

バスタ新宿
バスタ新宿の目の前がJR新宿駅だった


◎青春18きっぷを使用開始、宇都宮線へ

(新宿〜上野〜宇都宮〜) 

JRに乗るべくバスタ新宿を出たら、甲州街道を挟んで真向かいがJR新宿駅だった。昨夜乗車した大阪駅高速バスターミナルも利便性は良いが、このバスタ新宿も駅前一等地に立地しており、利便性はすこぶる良い。鉄道と高速バスの交通結節点としては見本にもなるだろう。

新宿05:35発 山手線外回り池袋・上野方面行循環
E235系11両編成(撮影 新宿駅)

改札口で青春18きっぷに日付を捺印してもらい、青春18きっぷ旅行の始まりだ。この時間帯は、東北本線、愛称名宇都宮線に直通運転する湘南新宿ラインはまだ動いてないから、宇都宮線始発駅の上野へ向かうべく山手線に乗車。車両は最新型車両のE235系。私はこのE235系に乗るのが初めてなので、車内の造りが全て斬新に映る。
25分程で上野に到着。ここで東北本線、いや宇都宮線へ乗り換える。夜間高速バスではあまり寝ていないので、身体を休めるべく券売機で宇都宮までのグリーン券を購入し、06:08発普通宇都宮行のグリーン車に乗り込んだ。

上野06:08発 普通宇都宮行
E231系10両編成(撮影 上野駅)
早朝のグリーン車は、乗客が殆どいない

とんとん拍子で、上野06:08発の宇都宮線宇都宮行に乗車したが、本来の計画は、夜行バスを東京駅まで乗車し、そして高速バスの多少の遅延を見越して東京07:07発上野東京ラインに乗る予定だった。しかし夜行バスが早着したお陰で一時間近い旅程の前倒しになった。夜行バス遅延が不安材料だっただけに、ある意味嬉しい誤算だ。
大宮を出て列車は宇都宮線を北上する。車窓が進行方向右手から明るさを増していく。もうそろそろ日の出だ。私は朝に相応しい、白鳥英美子【LET THE RIVER RUN】を聴いた。TBS系ドラマ【HOTEL】のオープニングソングで、朝日を眺めながら聴くのに一番な曲だ。


宇都宮では、栃木名物レモン牛乳を購入

07:51、宇都宮到着。ここで乗り換えの間に栃木名物のレモン牛乳を購入し、下り列車黒磯行を待ったが、なかなか来ない。発車2分前になり、上野方から入線したら、車内には既に乗客が。宇都宮始発ではなく、小金井始発だった。

宇都宮08:03発 普通黒磯行
205系600番台4両編成(撮影 宇都宮駅)

乗車している車両は、元々は京葉線向けに建造された205系、しかし京葉線に新型車両が投入されたために、この北関東に飛ばされた。この205系も、もうすぐ新型車両に置き換えられるのが報道されているから、もうすぐ廃車になるだろう。

ドア上蛍光灯に、なにやら怪しい機器が
近付いて見たら、防犯カメラだった。

ガラガラの車内を見渡せば、ドア上の蛍光灯に何やら怪しげな機器が埋め込まれているのに気付く。近付いて見たら、防犯カメラだった。いつ取り付けられたのかは分からないが、もうすぐ廃車になるであろう車両にまで防犯カメラを追設するとは、果たして掛かった経費を回収出来るのか?と言う疑問が湧いた。


◎普通列車で東北の地へ、臨時快速で杜の都へ

(黒磯〜新白河〜郡山〜福島〜)

黒磯09:08発 ワンマン普通新白河行
E531系5両編成(撮影 黒磯駅)

08:56、黒磯到着。宇都宮線の愛称名はここまで、黒磯からは正式名称の東北本線に変わる。
12分の乗り継ぎでワンマン普通新白河行に乗り換え。車両は常磐線でお馴染みのE531系。元々は黒磯駅構内に架線電流が東京方の直流電化(1,500 V)と仙台方の交流電化(20 kV・50 Hz)が混在し、仙台地区の交流機器積載車両が黒磯駅ホームまで乗り入れていたが、2018年1月に架線電流の直流電化と交流電化の境目が黒磯駅北側に移設され、黒磯駅自体が全て直流電化になった。それ以来、黒磯以北の列車は、直流電化と交流電化双方を行き来出来る交直流電車になった。
しかし東北本線自体、現在は交直流電車が存在しないため、常磐線の交直流電車をわざわざ東北本線まで持ってきて運用されている。
そんな曰く付きの区間だが、個人的にはこの黒磯から、東北の旅が始まる気になる。昔はここ黒磯で乗り換えた列車が東北地区固有の車両ばかりだったからかもしれない。
09:08、ワンマン普通新白河行、黒磯発車。構内を出て直ぐ那珂川を渡る。なかなか高い橋で、迫力ある。そこから車窓は緑豊かなローカル風景になる。

新白河09:57発 普通郡山行
701系4両編成(撮影 新白河駅)
新白河の普通列車同士乗り継ぎはバリアフリーだ。
(手前が郡山方面行、奥が黒磯方面行)

黒磯から24分で終点新白河に。ここで正真正銘の東北固有の電車に乗り換える。ホームを半分に区切り、黒磯方面を6番ホーム、郡山方面を7番ホームとし、ホームの水平移動だけで乗り継げる。5番ホームと8番ホームを空けているのは、ひっきりなしに通過する貨物列車を普通列車による支障無しに通す為だろう。
乗り継ぐ郡山行は701系4両編成、車内はオールロングシート。旅情は削がれるが、座り心地はまあ悪くはない。

新白河のコンビニで、福島名物酪王カフェオレを購入

09:57、普通郡山行新白河発車。次の白河で地元客が乗り込み、座席がほぼほぼ埋まる。ロングシート故に景色はあまり楽しめず、ただ移動するだけだ。私は新白河の駅ナカコンビニNewDaysで購入した福島名物酪王カフェオレを飲みながら過ごす。

郡山11:05発 普通福島行
E721系4両編成(撮影 郡山駅)

10:36、郡山到着。次は11:05発福島行に乗り換え。東北本線は昔は黒磯から福島や、中には仙台まで直通があったが、今は主要駅で切られており、かように細かい乗り継ぎが連続する。11:05発は発車まで30分近くあるのに、もう入線していたから乗車して発車を待つ。車両はボックス席主体のE721系4両編成。ボックス席だから景色は楽しめる。

E721系は、ボックス席主体の車両
昼前に福島到着

そんな旅も50分程で福島到着までだ。11:54福島到着、もう昼だ。本来なら仙台方面へ向かう列車は、福島12:40発快速【仙台シティラビット5号】まで待たされるが、昨日28日から大晦日までの4日間のみ、福島12:22発の臨時快速が運転される。青春エコドリーム6号がバスタ新宿に早着したお陰で、本来なら乗れなかった臨時快速に間に合ったから、この上なく嬉しい。

【仙台シティラビット5号】の前に臨時快速仙台行が。
福島12:22発 臨時快速仙台行
701系2両編成(撮影 福島駅)
臨時快速仙台行、行先表示

その快速列車を見れば、なんとオールロングシートの701系だった。しかもたったの2両編成。臨時とは言え、私は腰を抜かした。快速だからボックス席主体の車両が来ると思ったが、臨時だから余剰車両を回したのだろうけど、2両編成には驚いた。
12:22、臨時快速仙台行、福島発車。2両編成に驚いたが、現実は臨時列車ゆえに知名度が低いのが、座席の半分以上が空いている。

列車は高台を上がり、福島盆地を見下ろす

臨時快速は白石までノンストップ、しかも所要時間は東北新幹線開業前に走っていた特急【ひばり】や急行【くりこま】並だ。ロングシートである事を除けば、昔の優等列車並みのサービス列車だ。藤田を通過したら、列車は福島盆地の北端を回り込むように高度を稼ぎ、国見峠を目指す。車窓から福島盆地が見渡せた。

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