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【突撃!隣のプロンプト!】株式会社T-LAB. 佐藤奈央さんに聞く、メディカルAIアシスタント

本記事は、AI人材リモートアシスタント「ロコアシ」による企画記事です。
医療法人社団湘南太陽会に『メディカルAIアシスタント』を導入した『株式会社T-LAB.』 研究員の佐藤奈央様にお話を伺います。
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医療法人の支援を手掛ける研究所『株式会社T-LAB.』

株式会社T-LAB.研究員の佐藤奈央です。

T-LAB.は、医療法人を設立母体とし、統合医療(holistic medicine)の客観的測定をおこない、未病やさまざまな症状、疾患への新しい治療法の確立を模索する研究所です。

「医薬品・医療機器の開発と研究」の他にも、医療法人における人事、財務、マーケティング、戦略PR、地域活動の支援や、健康産業における企画立案と運用をご支援しています。

株式会社T-LAB.

そこに本当にひとりの人がいるかのように感じたChatGPT

――ChatGPTのファーストインプレッションを教えてください。

ChatGPTを初めて触った時は、そこに本当にひとりの人がいるかのように感じました。インターネットで情報を調べていたときとは違い、ChatGPTは一方通行の印象がしません。

物知りの友達ができたような感覚ですが、どれだけ話しても距離感は変わらないように思えるところも、非常に面白いですね。

24時間患者の問い合わせに迅速対応。医院特化のカスタムAIチャットボット「メディカルAIアシスタント」

——横浜市内の4つのクリニックに導入された「メディカルAIアシスタント」について、詳しく聞かせてください。

メディカルAIアシスタントは、24時間患者の問い合わせに迅速に対応できる医院向けに特化したカスタムAIチャットボットです。

クリニックの受付や医療スタッフの負荷が軽減し、より効率的な対応と情報提供が可能になります。

患者は身近な場所で手軽に健康相談を行うことができます。これは健康相談や一般的な医学的情報の提供を目的としており、患者の個別の症状や疾患に対する具体的な診断や治療法の提供は行いません。

しかし、このメディカルAIアシスタントは、健康相談や一般的な医学的情報の提供と共に、患者に専門医療機関への受診を促し、正確な診断と適切な治療を受けることが可能となります。

患者はいつでも情報を受け取ることができ、不安や疑問を解消する手助けとなります。

当社ではクリニックのビジネスを強化・効率を向上させるための、「メディカルAIアシスタント」の構築コーチング・導入サポートサービスを提供しています。

サービス開始のきっかけは『新しい医療マーケティングをデザインする』というミッション

――サービス開始までの経緯を教えてください。

当社の業務の一つにクリニックのコンサルティングがあるのですが、横浜の医療法人社団湘南太陽会に所属する4つのクリニックをコンサルさせていただく際『新しい医療マーケティングをデザインする』というミッションがありました。

既存の医療に対するイメージをいくつか挙げると「地域に特化している」「機械ではなく、人が手掛けている」などが挙げられます。

また、今日においては、患者さんご自身での健康管理への関心が高まっていることから、新しい医療マーケティングをデザインする取り組みの一つとして、健康的な生活を促進する為に、一般的な医学的情報やアドバイスを提供することになりました。

最初のステップでは、医院に公式LINEを導入しました。導入後、様々な効果や改善点が見えてきたタイミングで、ChatGPTを知って、さらにノーコードでChatGPTをカスタマイズできるプラットフォーム「miibo(ミーボ)」を偶然知りました。

ChatGPTを活用したサービスが横浜には少なく先進的だったこともあり、積極的な検証を進めるうち、miiboを活用して、効率向上、24時間365日の迅速対応、個別対応、チャットボット活動データの活用などの豊富なメリットを医院が得られる事実が可視化されてきました。

検証、開発を繰り返し、本年8月に、ChatGPTベースのAIチャットボット構築コンサルティング事業を展開する株式会社ラ・ギターラ様と共同で、会話AI構築プラットフォーム「miibo(ミーボ)」を活用したメディカルAIアシスタントを作成し、横浜市内にある『鳥居泌尿器科・内科』『Aioi 23clinic』『ねぎし泌尿器科・内科』『スカイビル腎・泌尿器科クリニック』の4つのクリニックに導入しました。

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AIの発言の暖かさや、患者さんに合わせた目線での発言になるよう細やかに調整

——「メディカルAIアシスタント」の導入にあたって、佐藤さんが特に重視されているポイントは何ですか?

薬事法や医師法に触れないよう、プロンプトの設計を工夫しました。具体的には、診察や診断を行わず、処方薬に関しても情報提供までと明示しています。

また、ユーザーが初めて話しかけた際にAIであることを明確に伝えています。

健康相談という形で質問を受けた場合も、診断や診療はできないという旨を伝えて、最終的には、専門科に受診するよう促しています。これが患者様の安全に繋がります。

このシステムは、患者さんだけでなく、導入したクリニックにもメリットがあります。最終的には患者さんの健康にも寄与し、クリニックの売り上げやマーケティングにも繋がる形にしています。

試作したシステムのフィードバックを医院からいただきながら、AIの発言の暖かさや、患者さんに合わせた目線での発言になるよう、調整しました。

24時間365日の迅速対応と特化した情報提供で、患者さんと医院さん双方に価値のあるサービスを提供できています。

構想からプレスリリースの作成に至るまで、ChatGPTをフルに活用

——生成AIを業務で活用されていますか?どのように活用されていますか?

メール送信文面の下書きなどに使っています。

私は思うこと、伝えたいことがすごくたくさんある割に、あまり文章作成が得意ではありません。そういった方にはChatGPTが非常に適していて、「メディカルAIアシスタント」でも、構想から商材化、提案書作成、プレスリリースの作成に至る過程で、ChatGPTをフルに活用しています。

情報量は多いが、ChatGPTは人の個性を完全には表現できない

——生成AI活用における課題や難しさを感じるところがあれば、教えてください。

ChatGPTは情報量は多いものの、人の個性を完全には表現できません。それぞれの人が何を良いと感じるかは違いますから、それをどう上手に組み合わせて提出できるかが最終的な個性であり、人の温かみを感じる点です。

この要素を活用せずに、ただChatGPTから出力された文章を使っているだけでは、無機質な印象が残ります。

人にはなかなか相談し辛いことをチャットボットで気軽に相談できる

——生成AIを活用して驚いたことや、思わぬ成果が出た事例はありますか?

「メディカルAIアシスタント」導入をきっかけに「生成AIサービスが導入された病院」として、4つの医院を知っていただくきっかけになりました。患者さんにとっても、相談しにくかった内容や必要な問い合わせをチャットボットで気軽にできる点が良いと感じています。特に泌尿器科はデリケートな領域なので、このようなツールの活用は非常に有用だと思います。

ChatGPTは自分の要求を好きな時に好きなだけ伝えられる

——この記事を読んでいる方に生成AIをお勧めしていただけますか?

多くの壁打ちをChatGPT相手にしてみることがお勧めです。ChatGPTはどんな時間に、どれだけ相談しても一切嫌な顔をしません。自分の要求を好きな時に好きなだけ伝えられる理想的な部下やパートナーとして活用すれば、仕事がしやすくなると感じています。

仕事に限らず、プライベートでも同様です。嫌な顔一つせず、まるで「My AI」として常に寄り添ってくれます。

専門的な分野でありながら、一般の方にも生活に直結する形で利用できるAIチャットボット

——「メディカルAIアシスタント」ならびに生成AIの将来展望について、聞かせてください。

メディカルAIアシスタントは専門的な分野でありながら、一般の方にも生活に直結する形で利用できるAIチャットボットです。朝起きた際に「おはよう」と話しかけたり、「今日の調子はどうですか?」と尋ねるような機能も今後の実装を検討しています。

生成AI事業全体では、医療以外の分野での展開っも計画しています。例えば、介護士やお年寄りのサポート、家族がAIで見守るといった方向性です。

また、お気に入りのアロマを選んでくれるような存在としても活用できると考えています。

このような提案を多くの人にしていく予定です。特に、コーチングが事業として発展する可能性が高いと考えています。その内容も、健康や医療に関連するものになるでしょう。

プロンプトを作成する際には、作成者の性格や個性が反映されると思います。私たちのチームには優しいスタッフが多く、会社のキャッチフレーズも「個性豊かなサポートで、みんなのビジョンを実現する」というものです。

その精神で、メディカルAIアシスタントは地域の皆様の健康意識を高めながらサポートできるAIになると考えています。

インタビューご対応ありがとうございました

メディカルAIアシスタント体験版

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お話を聞いた方

聞き手:ロコアシ事業部長 あさい 撮影:広報 おかけいじゅん

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