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AEW初代王者はクリス・ジェリコ!さらに、あのタッグも乱入!!

テレビ放映が着々と近付くAEWのPPV『ALL OUT』が開催され、メインではクリス・ジェリコがハングマン・ペイジを下し、初代AEW世界王者に輝いた。

ケニーやヤングバックスの活動というのが目立つAEWだが、彼等は身体能力やセンスに溢れるペイジをどうやって引き上げるかということを考えており、この一戦はまさに今後彼のキャリアの上で重要な一戦になったと言えるだろう。

モクスリーとの一戦が、モクスリーの負傷により流れたケニーは第二試合でPACと対戦。これは旗揚げ戦で本来行われるカードだったが、諸々の事情により流れた試合。空中技だけでなくパワーも強いPACの前にケニーは破れることとなった。


ヤングバックスはルチャ・ブラザーズ、ペンタゴンJr.とレイ・フェニックスの持つAAA世界タッグ王座にラダーマッチで挑んだ。AAAの最大級イベントでも対決した両者だが、ルチャ・ブラザーズが防衛をした直後、異変が起こる。

リング上のヤングバックスを二人のマスク姿の男が襲撃。その正体はなんとLAXのノオルティス、サンタナだったのだ。インパクト離脱からWWEやAEWの登場が噂されていたタッグが選んだのはなんとAEW参戦。10月からのテレビ放映でタッグ戦線が主軸になると言われており、この試合を行った二組、LAXだけでなく、プライベートパーティーやベストフレンズなど10年代アメリカンインディの新生タッグまで幅広く取り揃えた豪華な戦いとなることは間違いない。

ケニーもかつてプロレスの面白さはシングルだけじゃなくて、タッグこそがプロレスの持つ独創性なんだという旨を語っていた。一方、WWEはタッグ戦線をなかなか膨らませることが出来ずにいる。結果的にいくつもあるシングルベルトの戦いが優先され、タッグ屋のストーリーというのは順位を下げられる状況というのは、選手の側からも不満の声が漏れてくるほどだ。

NXTを同時間帯にぶつけてくる戦略を取ったWWEだが、AEWのタッグ戦線と比較した時にどのような差を出してくるかが期待されている。


10月のテレビ放送開始初回で決定戦が行われるAEW女子王座は、プレショーのカジノバトルロワイヤルを制したナイア・ローズと日本人対決を制した里歩が衝突することが決定した。体格に勝るナイアと、現在、スターダムのハイスピード王座とクィーン・オブ・アジア王座を巻く里歩の一戦は世界の女子戦線に影響を与えるのは間違いなしである。


そして、このnoteでも何度か取り上げたコーディ・ローデスとショーン・スピアーズの一戦は第6試合で行われた。スピアーズは父タリー・ブランチャードを引き連れての入場。コーディとショーンはWWE下部組織からの仲だが、コーディの父ダスティ・ローデスはフォー・ホースメンの一員だったタリーとは戦慄の抗争を繰り広げた2代に渡る大喧嘩なのだ。

前回興行でコーディをパイプ椅子で殴打、頭部を縫うほどの大怪我を追わせた試合は混戦の中、コーディについていた若手有望株MJFが介入しようとしたタリーと揉める。しかし、そこへさらなる乱入者として現れたのが、なんとアーン・アンダーソン!!

"帝王"リック・フレアーの右腕にして、「ブレーン・バスターズ」としてタリーと共にWWF世界タッグ戦線を荒らした職人レスラー!引退後はWWEパフォーマンスセンターのトップコーチを務めていた。乱入した彼がスピアーズを捉えると、代名詞のスパインバスター!そこからクロスローズに繋いだコーディがこの一戦を勝利で納めたわけだが、ローデス家とブランチャード家の抗争に、かつてのタッグパートナーでローデス家にとっては敵だったアンダーソンの加勢は物語をさらに複雑にした。

もし、アンダーソンがWWEを離れてAEWのコーチになるとすれば、コーディの兄"ゴールダスト"ダスティン・ローデス、ディーン・マレンコに続く専属コーチとなるわけだが、この3人だけでプロレスの歴史における職人の技術はほぼ占有していると言っても過言ではない。獣神サンダーライガー辺り、飛び跳ねて喜ぶような顔ぶれな訳だが、確かにAEWのアンダーマッチに出ている若手の選手は技術が伴わない場面も多い。そういう選手がこんなコーチの指導を受けたら、大きく成長する可能性がある。

大会全体よりも、この後のAEW、1年後、3年後、5年後、この団体が業界に与えた影響というのが非常に重要なものになると思わされる一戦となった。

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