見出し画像

"神の帰還"馬犬、Vtuberになる

これはまさしく神の帰還である。日本における動画文化において、ニコニコ動画というのは一時代を築いたのは間違いない。今ではYoutuberなる職業が底辺のような遊びで再生数を稼ぎ、炎上などと言われているが、そもそも個人が動画を編集し、それをコンテンツとしてアップロードする文化が日本に根付いたのはニコニコ動画の存在に他ならない。

そして、その黎明期に馬鹿四天王と呼ばれた人間が、馬犬、その人である。

当時、ファイナルファンタジーのプロモーションとして発売された清涼飲料水としてのポーション(作中に出てくる容器に入って少し高い)が唯の栄養ドリンクとも言えない深い味わいだった事に端を発する。

この後、馬が神に近付くために階段を上っていく様は割愛するが、後に400万再生を突破するニコ動内きってのコンテンツホルダーとなるわけだ。彼の作るポーションは黒魔法と呼ばれ、動画内での嘔吐など今のYoutuberがやったら確実に批判の的になるようなネタしかない。まぁ、人は様々な失敗を繰り返しながら怒られないところを模索し続けてきたわけだ。

ぱたりと動画投稿が止まり、突如思い出したように過去の動画に副音声をつけたものが上げられたりしていたため、ハイポーションを飲んだものの生存していることは度々確認されていた馬犬だが、突如としてこの腐海に顔を見せた。


美少女Vtuberとして!!!


ただの趣味と言いつつ、モデルや表情作成、バランスなどに様々な人が関わっており、そこそこのお金がかかっているらしく、ちゃんとお金は欲しい旨を話すなどしょっぱなからぶっちゃけていく神。

しかも、すでに標的は定めており、それは誰もが思っていたあの男の存在だ。

V界では知らぬ人がいない馬こと、ばあちゃるである。

表情変化がなくいいという理由で被せられた馬のマスク、他のVtuberのプロデューサーとしても暗躍し、様々なイベントにも出ている世界初の男性バーチャルユーチュバーだが、その風貌を見た人は誰もが馬犬のことを思い出していた。

しかし、神は怒っていた。自分の動画にばあちゃるの実写版と書き込まれる事を。むしろ、実写が先だと。今更Vtuberやろうとして馬のマスクを被っては、ばあちゃるの偽物扱いをされるのは間違いない。故に神は馬美肉して降臨したのである。

※バ美肉……「バーチャル美少女受肉」の略であり、おじさんがバーチャル美少女としての肉体を得ることを指す。続けているとおじさんが少女的な動作、言動となってしまうことが確認されている。今回は、馬なのでバの字を馬にしておいた。

全ての動画配信者の原点、バズの極みがここに復活した。4年後には500億円規模と呼ばれるVtuber市場において、神の反逆が始まる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?