Logistics Geek Engineer

グローバルEC企業にて物流センターの設備、プロセス設計を行い、数多くの物流センター立上…

Logistics Geek Engineer

グローバルEC企業にて物流センターの設備、プロセス設計を行い、数多くの物流センター立上げと自動化設備を導入。その後、グローバル3PL企業の物流企画にて様々な業種の物流構築、改善に携わり、現在は、フリーランス物流コンサルタント。分野は、生産物流(EC, BtoC)。

最近の記事

#9 物流倉庫運営は、多様なのか?

きっかけはとある方との話の中で、「大手物流会社の倉庫運営と中小の倉庫運営は、違うんだ。大手の話をされても困る。」というような会話になりました。 本当にそうなのかどうか、賛否両論になるかと思いますが、私的な考えを書いていきます。 物流倉庫の基本を考える物流倉庫の基本的な機能は、大手、中小問わず変わらないと思います。 入荷、在庫、出荷といった基本機能は、変わらないと考えているからです。 完全に別物というところでいうと、特別なハンドリングの有無、これは、冷凍冷蔵だったり、危険物だ

    • #8 物流自動化がうまくいかない理由とは

      自動化がうまくいかない…最近、物流の自動化がうまくいかず、自動化をやめてしまったという話を聞き、私が経験したうまくいかない理由を書いていきたいと思います。 もし、当てはまる事があれば、再点検することをお勧めします。 意外と多い事例自動化が「目的」となっている 自動化推進、ロボット化推進、DX推進等のBizワードをよく聞きます。わが社も自動化を推進しようという機運の中、KPI設定が自動化率になっていたりします。私から見るとKPI設定がすでに間違えていると感じますが、意外とこ

      • #7 物流の分析手法について~動線分析

        今回は、動線分析について動線分析とは安全対策 この見出しは、私的に思うことです。 よく動線分析は、歩行距離や移動距離の短縮等で分析されているかと思います。しかし、延床面積の広い倉庫で距離短縮を検討しようにも、端から端まで倉庫を活用するため、そもそも無理があります。 無理な部分についての議論をしても解決には、なりませんので、作業者にとって、いかに安全でわかりやすい動線を提供できるかという視点を第一に動線を考えることにしています。 私の考える安全対策とは、フォークリフトに代表さ

        • #6 物流の分析手法について~動作分析

          今回は、動作分析について特定のプロセスにおいて、作業者の動きを分析する手法です。 作業者周囲の機器配置を検討するときには、有効です。 私的には、企画、管理する側への改善ポイントを見つける手段だと考えています。 作業者の動作分析で注意が必要 作業者への改善目的で作業者の動作一部分だけを見た場合に発生します。 例えば、ピッキング改善のために動作分析を行うとします。 この時、作業者の動きは、 >> 商品を探す >> 商品をピックアップする >> 商品バーコードをスキャンする

        #9 物流倉庫運営は、多様なのか?

          #5 物流の分析手法について~ABC分析

          分析手法について思うこと分析手法のあれこれ 物流のデータ分析手法は、色々あると思います。 使い方次第では、素晴らしい結果を導き出すこともできます。 その反面、使い方を間違うと???な結果を出してしまうことがあります。 おかれている事象によって使い分けるのが、よいかと思います。 今回は、私的に考える分析手法について書いていきたいと思います。 生産物流におけるABC分析について物流の分析手法において、最も有名な(?)分析手法です。 賛否両論になると思いますが、私的には、ちょっ

          #5 物流の分析手法について~ABC分析

          #3 物流倉庫とDXについて

          WMSっておもしろい物流倉庫DXの筆頭は 唐突にこんなことを書いてますが、WMSは、導入されていますか? (WMSは、Warehouse Management Systemの略になります。) 物流の可視化等を謳っているソフトウエアもありますが、 物流倉庫のDXというと、私的には、WMSかと思います。 帳票も出してくれるし、今日の出荷数もわかるし等々、 メリットが多々あるように見えます。 機能面だけでなく、色々と使えるWMSについてちょっと書いていきます。 WMS、物流

          #3 物流倉庫とDXについて

          #2 物流倉庫自動化への道 その1

          物流倉庫の自動化検討条件について前回の記事で少し触れましたが、日本の物流倉庫に自動化検討できる条件 について書いていきます。 私自身、倉庫の自動化を検討する際には、まず、以下にあげる3項目を 確認してからはじめます。 1. 物流倉庫の規模 (入出荷規模も含む) まず1点目は、物流倉庫の規模です。 物流倉庫が大きく、在庫回転数が高い倉庫は、検討してもよいと思います。 どちらか一方が当てはまる場合は、別の視点で改善されたほうがよいです。 ・ 物流倉庫が大きく、在庫回転数が

          #2 物流倉庫自動化への道 その1

          #1 物流と自動化について思うこと

          物流の自動化が叫ばれていますが最近、よく物流の自動化についてニュースやCMを見る機会があります。 人手不足をBizワードとしていますが、そもそも自動化が全てを解決するか といえば、部分的には、解決されるものもあれば、そうでない部分もあると 考えます。 正直なところ、人手不足であれば、賃金を上げれば解消できる 可能性が高いと考えているからです。とはいえ、賃金を上げるには、 雇用側もそれに見合う対価が無ければ、難しい話です。 雇用側が求める対価というのは、何を指すのでしょうか

          #1 物流と自動化について思うこと