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全く忌々しいことではある。我ながらここまで来るとは思ってもいなかった。干支2周終わった。私は未だに私が嫌いだし未だに認める訳にもいかない。常に目を閉じる前には起きなければこのままぬるま湯に浸かっていたいと願い、目を開けて絶望する。関係なく廻る地球に朝は来る、私には来ない。時間で表すのならばまだ深夜だろう。私が明けるなと願う限り私の夜は明けないし私は私には朝日を見せるつもりは毛頭ない。暗闇の中では役に立たない目を眼鏡をかけて役に立たせる。僅かな灯りを零さないために、その灯りを拾い損ねないために。

昔、その子はいい子だった。ただの子供だった。時が経つにつれ、その子は自分がいい子ではないとただの甘えたがりで寂しがり屋で泣き虫だと気付いた。でも周りはその子にいい子を求めた。馬鹿な子はいい子で居続けた。

やがて自分がどういう子であったかを忘れた。

人生そんなもんだ。

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