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良い人でいなくていい。機嫌のいい人でいること

「自分が満たされているから、他人に与えられるんだよ。」

ある日のカウンセリングで言われた一言が印象に残っている。

それまでは、自己肯定感が低い自分の価値を保つために周囲に応えてばかりいた。

病棟の仕事は特にそうだ。
先輩パートナーと1日看護を行う。無理に先輩の先回りをして仕事をこなしていた。

「凄いね。」「さすがだねー。」は最大の賞賛だった。

さすがだね。


メンタルが壊れていくなかで、心に引っ掛かった言葉だった。

違うんですよ!
必死こいてやってるんすよ〜!
これが自分の普通だと思わないで〜!

そこでようやく気がついた。

ん?仕事の量増えてないか?

出来るなら次はこれ。手が空いてるならこれ。
病棟の仕事なんて山ほどある。際限がない。
精神的にも疲れる。ミスも増えた。

愛想よくニコニコして人の仕事まで抱える。
側から見れば良い人だけど、他人からは都合のいい人でもある。

その間、自分の心は悲鳴をあげ続けていた。
段々と自分の気持ちは落ちていった。
行き着いた先は鬱。

今は自分が自分を苦しめていたとわかる。
幼い頃から愛情に飢えていた。こっち向いてほしかったんだ。認めてほしかったんだ。

自分がどう感じたかを大切にして、自分を優先する癖をつけてからは、すこぶる機嫌が良い。
自分で自分を愛せるようになった。

そして自分を縛る思い込みが無くなったことで、心が軽くなり余裕が出来た。

すると家族にも優しくなった。
分かりやすかったのは子どもへの接し方。
滅多に怒らなくなったし、本当に危険なこと以外は許せるようになった。

「お父さん、〜していい?」
「いいよー。」

そういえば、いいよって口癖みたいになったなぁ。

部屋を派手に散らかされようが、粘土まみれにされようが大したことはない。

まぁ、ご飯は大事に食べて欲しいけども。

子どもには子どもの世界があるんだろうなと理解出来るようになった。

今では「やってみてどう?楽しかった?」と声をかける自分がいる。

以前なら烈火の如く怒っただろうな。

なんなら子供の作るカオスな環境をちょっと楽しんでるもんな。

「純粋な子どもの頃に戻ってるんだろうね。」
カウンセラーさんの一言に嬉しくなった。

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