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とりあえず、素直な言葉

(ん? うまくない…)

いつものコーヒーの味がイマイチに感じる。

うまくない。

雨だから、体調がイマイチなのかもしれない。

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無意識に使い分けているようなのだが、
本当に好きなものを食べたとき
「うまい」
と言っているらしい。

1社目に入った会社の先輩に
「時々、“うまい”って言うよね」
と言われて気がついた。

ふつうにいいなと思ったら「おいしい」と言っているし、
食べる前は「おいしそう」だけで、「うまそう」とは言わない。

ちゃんと食べて、好きなものだけ「うまい」と言う。

私にとって「うまい」は、素直な“好き”を含む、ちょっと特別な言葉なのだ。


もうひとつ、ちょっと特別視している言葉に「めんこい」がある。

東北弁で「かわいい」を意味する言葉。
「かわいい」はいくらでも連発できるのだが、「めんこい」は本当に好きでかわいいと思った瞬間しか出てこない。

高校に入学してすぐの頃、ひとり、なれない校舎をこわごわ歩いていた。

前から、目立つ人が取り巻きと歩いてくる。

田舎の進学校。派手な人がいない中で、入学初日から注意されてた人だ。
なんだか無駄にドギマギしながらすれ違ったとき、

「なんだコレ! めんげぇな〜」

すんごい笑顔で声をかけられた。

カバンにつけていた、ヘンな小物(手作り)を褒めてくれたのだ。
驚いて、結局ドギマギ話すことになったのだが、あざやかな笑顔とセットになった「めんこい」は、心にかなり刺さった。

このとき、お互いのクラスも教え合ったのだが、結局そのあと話すことはなかった。
友人づてに聞いた話だと、程なくして退学したらしい…

もう少し話してみたかったという心残りも含んで、より「めんこい」の特別感が上がったのだと思う。

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調子よくないと、なんとなく感傷的になる…

とりあえず、どこかの誰かのめんこいnoteをあさりに行こう。



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