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エリザベス女王ご崩御と、ダイアナ妃25周忌

【この記事は別ブログ「ロンパラ!London パラダイス」に掲載したものを、一部修正・加筆したものです。】

すでに日本でも報道されていますが、去る9月8日にエリザベス女王が亡くなりました。

73年間もの伴侶だったフィリップ王配を昨年、見送った女王。今年は在位70周年を祝すプラチナジュビリー式典に一部とはいえ出席し、自身の名を冠した新しい地下鉄エリザベス線のオープニングセレモニーを執り行い・・・と体調がすぐれない中いくつもの大役を果たしました。

極めつけは亡くなる2日前、トラス新首相をスコットランドのバルモラル城で迎えたこと。杖に支えられながらも自力で立ち、手の甲には点滴跡と思われる紫色の変色がはっきり映し出された様子が、公の姿として最後になりました。

その翌々日に亡くなったのですから、いま思えば余力を振り絞って立っていたわけで、、、まさしく公務に捧げた人生。

ご崩御当日の夜は当然ニュース番組を始め、どのTV局もエリザベス女王の特別番組を放映していました。女王陛下の生涯を振り返るという類型的な内容が多いなか、興味深かったのはチャンネル4による「The Queen and the Prime Ministers」。

彼女の統治期間中、ウィンストン・チャーチルから最近のボリス・ジョンソンまでで14人の首相との関係を取り上げた視点が秀逸。14人の首相のなかでも特にチャーチル、ウィルソン、サッチャー、ブレアーの4人に焦点を当てていました。

チャーチルは父親的な存在として若き君主の成長を助け、ウィルソンとは時代の変遷を分かち合い、サッチャーとは女君同士の微妙なバランス、ブレアーはダイアナ妃逝去にあたり当初は距離を置いた王室の方向転換を促した仕掛け人として。

この局では先月も、ダイアナ妃を死に至らしめた交通事故は謀略によるのでは、という今も尾を引く疑惑と英仏による調査を追った「Investigating Diana: Death in Paris」を放映。4回に渡る合計4時間のドキュメンタリーでした。

8月31日はダイアナ妃の命日。しかも今年は25周忌だったため、例年よりも更に大きく取り上げられていたようです。

そして9月8日に、エリザベス2世ご崩御。来年からはダイアナ妃の命日の8日後にエリザベス女王を偲ぶ事になります。お2人の間には色々な確執があったでしょうし、なんとも皮肉なめぐり合わせです。

今は最愛のフィリップ殿下と再会して、2人でお茶を飲んでいるでしょうか?

70年間のご公務お疲れ様でした!どうぞ安らかにお眠りください。

さよなら、女王様。

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