一番の謎

やる気のないまま仕事をしているととっても罪悪感が募る。あーこれやらなきゃ、とか、うーんこれもやらなきゃ、でもまだ一週間あるなあ…というときの仕事ぶりったら最低だ。お金をもらって仕事をしているはずなのに、権利と義務、需要と供給、とかなんだか、とにかく天秤にかけたらちゃんと、少なくとも自分の天秤は水平にならなきゃいけないのに、これじゃあ給料ドロボーと罵られても仕方ない。と、思うと、また開き直ってしまってやる気のない日々が続く。なんという体たらくだ。と、自分を罵るつもりで言ってみてもまったく心には響かないのだからまったく、本当に、なんという体たらくだか。休日出勤した方が随分仕事がはかどる。でも、休日出勤をするとお金がかかるからやっぱりしない方がいい。

やる気がどうして出ないのか、は、今でも謎だ。というか、今まで私の人生で小説を書く以外にやる気をもって行ってきたことなんて幾ばくもない。片手で事足りるかも。あれと、これと、それ。三本でもいい。フォークで事足りる。そういうバカげた人生だった。ばかげたことだけを愛してきた。でも、人は私のことを真面目だという。真面目な人は好きだけど、真面目だと言われることは上から二番目ぐらいに嫌いだ。でも、一番目は空欄のままだけど。

やる気を持って真面目にやれば、すぐに終わるし、終えられるし、成長する。と、思っている。思い込んでいる。でもやっぱり、何事にもやる気や真面目さっていうのは必要なのに、どうしてこうも、すぐにだらしなくなるんだろう。やっぱり謎だ。でも、正直なところ、やる気を持って真面目に仕事に取り組んでみてもわからないことの多さや、わからないことにぶつかったときの自分のやるせなさが嫌で、やっぱりやる気も真面目さもするするどこかに逃げてしまうのだった。謎だ。