見出し画像

松川虎生 発言集(赤星憲広のオーライオーライ より)

2022年12月30日にABCラジオ(関西ローカル)で放送された、赤星憲広のオーライオーライ。どうせ当たり障りない話だろうなと思ってナメてたんですけど、けっこう新規性のあるお話が多く、後半に行くにつれ内容も濃くなっていきました。また、松川の発言に淀みが全く感じられず、赤星からの補足も的を射たフォローばかりだったので、おそらく綿密な事前打合せもあったものと推察されます。価値ある内容と感じたので、発言集として記録に残すことにしました。

収録の背景

まず松川の来季の目標について。下の映像内ではプロ初HRと発言していますが、やはり公式映像なので少々映えることを言っていたものと思われます。一方で今回のラジオの中では、後述もしますけど「打率 .230」とか「来季は田村さんもいますので」といった感じでリアリティある発言を迷いない口調でしていました。

また、今回のラジオは放送日こそ12月30日でしたが、収録日は12月14日だったと推察され、しかもこれがラジオ初出演だったとのことです。(参考:12月15日放送のABCラジオ『おはようパーソナリティ小縣裕介です』での発言より)
よって当番組での発言は飾らない本音も少なからず引き出されており、プロ1年目を終えた松川の等身大を知るには解像度が割合高かったものと思われます。

松川虎生の発言集

タンパクではありますが、発言順で羅列することにします。
ただし、ところどころで辛抱たまらず()書きで僕の感想も漏れています。

・体力的な面。夏がすごくしんどかった。でも球場に入ったら顔に出さないようにしていた。

・公称では98kgだが、実際現在は101kg。夏場は痩せたが今は戻した。

・シーズン振り返ると悔しさの方が強い。中でも打撃面。弾き返せない、持ち味を出せなかった、と感じることが多かった。

・キャッチャー面でも、前半戦はピッチャーの良いところを引き出せなかった。流れも分からず動き方も分からかったのも原因だった分、後半戦にいくにつれ改善はされていったと思う。

・逆に1年目の手応え。
打撃面では『食らいつく』ということ。まだ真っすぐは弾き返せていないが、変化球に対しては手応えを感じる点もあったし、相手投手たちの配球の傾向を知れたのは良かった。
キャッチャーとしては、毎試合相手打者の調子は変わっていくものなので、そこを見る洞察力は来季に続けられることだと思う。
(⇒感想:これ、高卒1年目が言うか…!ってのもあるし、赤星も補足していたけどやはり他のポジションの野手にはできないキャッチャー的なモノの見方だとは思いました)

・完全試合の日の配球。配球は流れを読みながら変えていった。
序盤⇒カーブは使わずストレートとフォーク中心。
途中⇒カーブを要所で使っていこうとは朗希と話をしていた。
その後…結局1試合を通じてカーブは合計3球しか投げていない。
それでも、吉田正尚にカーブを2連投した後は「他の打者たちも明らかにカーブを意識している待ち方をしている」と察知したと言う。さらに「終盤でカーブを使おうと思ったこともあったが、リスクを考えると怖いのでもう使わなかった」とも言っている。

・完全試合したあの日がやはり朗希のベストピッチだったと思う。ストレートのズシンと来る重さが違った。(逆に、シーズン終盤と比べても…という感じの言い方をしていたので、やはりシーズン通して好調を維持することが朗希の課題だと、パートナーなりに感じている印象は受けました)

・朗希の球を受けることで左手は腫れたりもしたが、専用サポーターを作ってもらったりして乗り切った。

・石川歩と組むのは、朗希の時とは全然違う。むしろ球種も多く考えなければならない分、石川と組んでいる時の方が楽しい。

・赤星「石川が全然首を振らなかった。松川を育てる意思も感じたが、実際ベンチ裏とかでそういった会話もしていたのか?」
松川「していた。自分から話しかけに行っていた。すると石川の方から『首は振らなかったが本当はこう投げたかった』という返答も貰えたので、次の回から生かすことにしていた」(ちょっとこのネタは次の項で深掘りします)

・プロのランナーについて聞かれた時、真っ先に周東と源田の名前を挙げていた。(周東は当然としても、どうやらNo. 2は源田らしい)

・キャッチャーとして最も課題と感じたのはブロッキングだった。(たしかにこの点、フェニックスリーグでもしっかり反復練習していた証拠もあるしなぁ)

・吉井新監督とは実は今まで喋ったことはあまり無い。ただ選手との距離が近いという印象はある。

・12月や1月は今までやりたくでもやれなかった”追い込む”ということが出来るという点で大事な時期と思っている。
(⇒これ、裏を返せばシーズン中は自分自身を追い込んで練習したいと思うことがあってもあえてその選択肢を捨てて一軍帯同し続けた、って解釈にもなり得る。高卒1年目でこの割り切りができるのはすごいと思う。)

・来季の意気込みは開幕スタメン、最低でも打率.230、100試合出場。「来季は田村さんもいますので」という一言も添えられていた。

・初HRは惜しかったが、あれが入っていたら完全試合は無かっただろうとも感じている。

物事は一面的に捉えてはいけない、という話

今回のラジオを効いて最も抱いた感想はコレでした。と言っても松川本人の発言、という話ではなく僕の勝手な解釈です。

前項の通り、石川歩からベンチで『首は振らなかったが本当はこう投げたかった』と言われていたいう裏話が松川から紹介されていました。

ただ、この1週間前に放送された球辞苑では井口元監督が「石川や美馬も、松川からは嫌なサインが出てこないと言っていた」と発言していました。双方の言い分は食い違う部分があり、おそらく多角的に推察すると、ベテラン投手や井口さん側が松川を立てていたものと思われます。要するにこれらの事実から言えそうなのは次の2点です。
・どうやら松川のリードも(当然ながら)まだまだ発展途上にある。
・それでも、ロッテには松川がのびのびやれるチーム土壌がある。

でもさらに言えば、この項で僕が本当に言いたいのは。
やはり物事は一面的に捉えず色んな資料を総合して自分なりに嚙み砕く必要があるという"一般論"です。
なかなか時間や心に余裕がないと自分の頭にインプットされる情報って一面的になりがちなので、自分自身これからも肝に銘じていこうと思いました。

こんなところで実質メモの延長的な当noteは以上です。ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?