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セーターを一度解いて編み直す

個人でも企業でも、何か壁にぶつかって乗り越えようとするときに、どうしても今あるものから積み上げてその壁を乗り越えようとするのだけど、実はそれって難しいことが多い。
壁を壁として捉えて乗り越えようとすると高さが欲しくなるし、であればこれまで積み上げてきたものからやりたくなる。でもその積み上げてきたものによって直面している壁なので、だいたいの場合は超えることが難しい。壁がさらに高くなるから。

必要なのは、その状態にしっかりと向き合い、自分の持っているものを棚下ろすこと。まさに「セーターを一度解いて編み直す」アプローチがとっても大事だし、これじゃあないと難しい壁が多い。個人でいうと特に30代後半から40代にかけてはそういうことばっかりだと思う。企業の場合には、ほんと毎年なのかも。

そうすることで、実はその壁は乗り越える必要がない壁だったりもするし、壁を乗り越える動作ではなく、その壁にドアをつくったりするアプローチが答えだったりもする。ここはほんと一人では無理で、企業だったりすると、そのプロセスをていねいに行い、変容を促していかないと迷子になったりもする。

個人と企業とではもちろんプロセスも期間も違うけど、大切なのはその変容期間を安心して過ごすことができる「蛹」な器だ。外部の伴走者のような役割もまさにそうだけど、最愛ブランドの場合にはそれは熱狂的な顧客も担ってくれたりもする。必要なのは、変容する意志と情熱と信頼だ。必ず変容は起こる。変化し続けるのが自然の摂理だから。安心してその流れに沿っていくといい。

竹がしなやかなのは節があるからで、このような動作は人生における節づくりだなって思う。めんどくさい作業だったり痛みもあったりするだろうけど、絶対それは長期的にみれば役に立つ。

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