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産後の妻のイライラを最小限にする、わが家のいくつかのルール

子どもが生まれて3ヶ月が経ちました。

赤ちゃんの可愛さは私の想像をはるかに超えてもはや銀河の果てにもいきそうな勢い、いままで私が思っていた「可愛い」とはなんだったのだろうと思います。

ピギャーーーーー!!!というものすごい声量の泣き声&真っ赤な泣き顔にすら、ただ目尻が下がるばかりとは。

赤ちゃんって、なんて尊い勇気をもった生きものなのだろうと思います。

この世界で生きのびるためにできる動作は「泣く」「吸う」ことだけで、あとは身ひとつで未知の外界に飛び出してきたなんて!
大人になってしまった私には、とてもそんな勇気は出せないと思ってしまう。

そして「この子にとっていい親であれる」という保証はどこにもない、そんな私のところにやってきてくれた健気さといったらもう泣けるほど。



出産してはじめて、どんな赤ちゃんもその人生のはじまりは世界への全面的な信頼だったのだと気づきました。

世界は美しいものだと信じている赤ちゃんの信頼に応えてあげたい。応えるためならなんでもする。

……そんな気持ちが、ほかの生き物に比べて格段に子育てに手間と時間がかかる人類をここまで長らえさせてきたのだろうな、と思います。

子どもを持つとわが子以外のすべての子どもの幸せを願うようになるといいますが、私もいまはその気持ちがよくわかる気がします。


さてそんな感じで、はじめての育児や少々の寝不足からくる疲れも、信じられないくらいに可愛い赤ちゃんを前にすればその瞬間はなかったことに。

だけどなかったことになったように見えるだけで、なにかの拍子に「パートナーへの八つ当たり」という形でそれは姿を表すのですよね……


「産後の妻のイライラ」、わが家の場合


この3ヶ月ちょっとの間に、彼には何度もきつい言葉を浴びせてしまいました。

前ならなんとも思わなかったことや淡々と流していたようなこと。
それが、ちょくちょく彼への怒りにつながるのです。


つい数日前も、お掃除の手が回らないまま年を越してしまったお風呂で排水溝がつまっていることに耐えられず、
入浴中に「◯◯くーん!!(怒)」と彼をバスタブから呼びつけ「きれいじゃないお風呂で年を越しちゃったのが悲しい」と八つ当たり。

そのせいでせっかく彼が寝かしつけてくれていた赤ちゃんが起きてしまったり……


新生児のころ。世界可愛いおねんね選手権があったら優勝〜!と思いました


いちばん彼への当たりがきつかったのは、出産直後から生後2ヶ月頃までの間だったと思います。

イライラの矛先が赤ちゃんに向くことはなく、そのぶんもう彼だけに向いてしまう。


産後ホルモンのおかげなのか?、赤ちゃんは泣こうがわめこうが、なにをしても可愛いと感じられるのです。

さっきあげたばかりのおっぱいをまた求められて家事が中断しても、お洋服についたうんちを手洗いすることになっても、夜中に授乳で起こされても、ぜーんぜんいやとは思わない。
(完全に自分のペースでしか動きたくなかった、この私が。)


けれど、睡眠が足りていたり足りていなかったりする身体で赤ちゃんのお世話に家事に……とがんばっていると、やっぱりストレス0とはいかないみたいです。

とくに、朝から赤ちゃんのお世話をしつつ家事もこなして迎える夕方、お夕飯作りの最中に私のキャパシティはいったん溢れてしまうよう。

イライラしながら「テーブルのうえ片付けてよ」「ねえ早くして」と、仕事終わりの彼に棘のある言葉を投げる日も多々でした。

出産直後、彼は変わってしまったかのように見える私に戸惑ったと思います。

ささいなことでしょっちゅうイライラし、何が地雷になるかわからない。
そんな私に内心「なんでこんなに怒りっぽくなっちゃったんだろう」と思っていたかもしれません。

日中は仕事、夜間は寝かしつけ。
彼だって、起きている間は精一杯やっています。
にもかかわらず、不機嫌な私にからまれる。


だけどそんな目に遭っても私に応戦することなく、彼は私の怒りの火を小さいうちに鎮火させるためのルールを徐々に作っていってくれました。

ハッピー夫婦でいるための、私たちのルール


妊娠8ヶ月、鴨川のほとりにて


彼に「ルールを作ろう」という意識があったわけではないと思うけれど、気づくと自然とふたりの約束になっていたことがいくつかあります。

たとえば、私がイライラしだしたらキスやハグなどなんらかのスキンシップを強制的にするのはその一つ。

お互いその時なにをしていたとしても一旦その手を止めて、とにかくハグをします。
「あとでね」とか「いまは無理!」はなし。
たとえお料理の真っ最中でも、赤ちゃんが横で泣き叫んでいても。


不思議なもので、勢いよく盛り上がりかけた怒りの炎も抱きしめられると落ち着くというか……
「よくこんなに怒ってる私を抱きしめにこられるなあ」と彼に感心して鎮まってしまうのかもしれません。笑

ケンカしたり一時的にピリピリした雰囲気になることはあっても、「あくまで私たちは愛情にもとづいた関係なのだ」と思い出させてくれる、この習慣。

スキンシップをしたらもうそれで収まることもあるし、そのあと冷静に要望を伝え直すこともあるけれど、いずれにせよ私たちの土台には愛情がある、ということをまずお互いに確認できます。


このこまめな一瞬の確認、夫婦の関係が冷えないためにはけっこう大事なのではないかな?という気がしています。

育児や日常の忙しさに呑まれ、自分たちは愛情があって結びついた関係なのだということをいつしか忘れて「ただいっしょに生活を回すだけのルームメイト」になってしまわないためにも。

(ルームメイト的な夫婦ももちろんありだと思うし好みの問題ですが、私はラブラブな夫婦でいたいのです)


人は怒り狂いながらキスやハグはできないようになっているみたいで、そういうコミュニケーションをすると落ち着くものです。

いまのところ私たちのムードが険悪になりかけたときのスキンシップを“私から”できたことはまだなくて、いつも彼任せになっているのですが……


思うのですが、女性ってイライラしたときに言葉で冷静に諭されたり、「一旦落ち着きなよ」と距離をとられるとますますイライラが募る人が多いのではないでしょうか。
すくなくとも、私はそう。

だから正論をかざすでもなく、距離をとって突き放すでもなく、一回スキンシップ(それも彼主導の)、が効くみたいです。


「険悪なときこそぶりっ子」のすすめ


それから険悪なムードになりかけたら、「怒る」とか「イライラする」「キレる」といったおそろしげな言葉をつかわないこともポイントです。


彼と私の間では、私が怒ることをよく「おこちゃん」と表現します。

使い方としては、「またおこちゃんになっちゃったの?」「おこちゃんしないで〜」といったふう。
私もあとから謝るときに「さっきはおこちゃんになってごめんね」と言ったりします。

かわいくてちょっとおばかっぽい言葉をつかうと、事態が深刻になりすぎないのです!

「また怒ってるの?」と言われたら「はあ?しょうがないでしょ?!」と可愛げのかけらもない返しをしてしまうところだけど、「またおこちゃんになっちゃったの?」と言われたら「ぷう」とほっぺを膨らませて怒りながらもぶりっ子できたりするのです。笑

すぐ怒るわりに、男性から「怖い」と言われると悲しくなってしまう私みたいな女性におすすめの手法です。笑

もちろん真剣に話し合う必要がある場合においては毎回「おこちゃん」「ぷう」でなあなあにすべきではなく、
イライラや情緒不安定が深刻な問題に根ざすものであるなら、ちゃんと夫婦でその問題の解決をめざすことが必要。


でもたまったものが一時的に小爆発を起こしたくらいのときなら、あえてそういう赤ちゃん言葉?を使ってみると、同じ趣旨のことを伝えるにもだいぶまろやかになります。

真剣に話したいことがあるけど切り出しにくい……というときにも、お茶目な言葉の力を借りるとスムーズに話に入ることもできたり。

個人的な考えだけれど、男女のコミュニケーションって正しい論理できっちり詰めるよりも、茶目っ気でその場をまあるくして仲良くやる、というのがいいように思います。

(そしてバリバリのビジネスマンでほんとうは超合理的な人なのに、そんなふうに私を癒すコミュニケーションができる彼、すごいなあと思います)

おかげで産後3ヶ月が経ったいまは、生活のなかでキーッ!となることも減りました。
まあ、湯船に浸かりながら彼を呼びつけてしまう日もあったりするのですが……

妊娠中も産後も、そばにいるパートナーがどんなふうに接してくれるかで、女性のストレス度合いも幸福度も、きっと大きく変わりますよね。
すくなくとも私はそれを実感しています。

妊娠発覚時こそかなり動揺しましたが、思えばそのあとはずっとハッピーで「ハッピー妊婦」なんて呼ばれていた、妊娠生活。
それもやっぱり、彼のおかげがほんとうに大きいです。


母親がハッピーなら子どももハッピー、妻と子がにこにこしてたら夫も嬉しい。
というわけで世の男性たち、そこのところよろしくね!♡、と思います。



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