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RICOH(リコー)の創始者 市村氏の”人間的経営”「そのものを狙うな」

RICOHを中心とする「リコー三愛グループ」の創始者 市村氏の著書
「そのものを狙うな」

経営の本なのに
読んでいると
うっとり♪(´ε` )する
という表現がしっくり来る
経営の本

こちらの本
昭和39年には420円で販売していたようですが
現在はAmazonの中古本でも1万円超の高級品
それだけ価値のある1冊のようです。
以前確認した時よりも在庫が激減しているので
今でも売れ続けているようですね。

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私はもちろん自分では買う勇気はなく
一緒にお仕事をさせて頂いてるボスが
”ポチっ”と購入されたので
貸して頂きました。

ゆっくり
じっくり読んで
やっと読了できたので
備忘録として残しておきたいと思い
久しぶりにnoteを書くことにしました。

※自分で読んでみたいという方には
ネタバレになるのでご注意ください。

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こちらの本
読み始めてから
終わるまで
全てのページが
心から「納得」と「参考」になる事が盛り沢山
経営の本質を学ぶ事ができたと感じる1冊でした。

市村さんは、事業経営とは
「人に始まって、人に終わる」が基本だと言っています。

そして、本の最後の方では
あれこれと考えて、ようやく「愛」こそが
仕事の根幹でなければならぬと結論したそうです。

56年前に出版された著書ですが
事業経営は「人」や「思いやり(愛)」が大切だと
現在も変わらず言われ続けている大事なポイントなので
やはりこれが「本質」なのでしょうね。

そして「人を愛する」ことが1番大切で
「人を愛する」ことは自分の生活が豊でなければできない。
食うに困っていては、人のことまで考える事はできない。
それにはやはり「勤めを愛する」ことであり、
楽しく働ける環境がなくて豊かな生活が築けるはずがない。

という考えを原点にして行くと

「人を愛し」「国を愛し」「勤めを愛する」
三愛主義の精神が事業経営のスローガンとなり

みなさんご存知の
銀座4丁目の交差点にある円筒形ビルも
この精神を盛り込んだ
「三愛ドリームセンター」という名前が付けられたそうです。
※こちらのビルの前身は2階建の「三愛ビル」

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三愛ドリームセンター2階のドトールからの景色画像
(ル・カフェドトール 銀座店 (LE CAFE DOUTOR) は普通のドトールよりも高級ラインのカフェのようでお値段若干お高めの銀座プライスでした。)

本を読んで
改めて行ってみたくなり
三愛ドリームセンターに足を運びました。

このビルを作った想いやアイディアを
知った上で訪れると
味わい深いものがありますね。(自己満足w)

以下は
私の心に響いたフレーズです。
備忘録として箇条書きで残しておきます。

◇人間の要素は「自己拡張欲」である。
 (自分の能力を思う存分発揮して、仕事をしてみたいという欲求)

◇相手を動かすコツ
 人間の「できるだけ自分を重じてもらいたい」という欲望を満たしつつ
 「自己拡張欲」をいかに活用するかが大切 

◇トップ(経営者)は何でも分からない方が
 社員の「自己拡張欲」を満たせる

◇好きな人で集まった企業は弱い
 なので自分が苦手な人も採用する

◇昭和39年 月給2万3千円が初任給の相場だった頃
 リコーは月給1万9千円で採用を行い。
 一緒に会社を繁栄させて行こうという信念を伝え
 思いがある社員を採用した。

◇社員を大切にしていると行動で示す。
 老後の生活を保証するのが本物であり
 この会社で自分の子供も働いてもらいたいと思える会社でないと
 真の繁栄はありえない。

◇「仕事を愛する」という心構えがないから
 勤めは嫌な責任となり、気分転換が必要となってしまうのである。

◇百万円より百円の客
 小さな事をきちんとしておけば
 大きなトラブルになることはない。
 本当の販売のコツは小さな客を大切に扱うこと

◇「親切」の生む宣伝効果は「最大効果」

◇大衆は何を求めているか、言い換えれば「どんな夢をもっているのか」
 それを発見することが1番のカンどころ!
 流行をつかむもとは実力なのである。

◇多くの人は既成概念に囚われ過ぎ
 物事の限界を知るために学校に行ったとしか思えない残念。

◇”方法がない”と思ったら、その時から何も進まなくなる。
 ”なにがなんでもやる”という前提だと必ずアイディアは出る。

◇ゆっくりしている時は神経も細胞も眠っている。
 エキサイトしている時にアイディアが浮かぶ。

◇私の従業員に対する根本的な態度は、ひと口で言えば
 対等の人間として深い信頼に結ばれるべきだ。

◇私は自分の経営する会社の社員に関しては、
 彼らが何を望み
 何を考え
 どんな不満を抱いているかについて
 常に大きな関心と、細かい配慮をもっている。

◇働く人を犠牲にして会社が繁栄するなどという考え方は誤っているし
 私はそんな経営方針はとらない。
 社員が心から楽しんで仕事ができる態勢にもっていくのが
 私の経営者としての信念である。

◇「あの人ならば」・・・という信頼がつけば
 事業も 金も 人も 集まってくる。

◇「儲ける」と「儲かる」の違い
 実際「損」を覚悟でやったのだが
 本当に「社会的意義を深く考え」「世の中の役に立とう」と思って
 やる仕事なら、やはり大衆はそれを解ってくれるのだということを
 発見した。(明治記念館の事業から)
※今で言うSDGsを自然とやっていると感じた!!!すごいなぁ

◇不景気の時こそ拡張の手立てをすれば
 人も喜んで働き、製品も安く買えるわけである。
 これは決してへそ曲がり経営法ではない。

◇問屋や下請けをある面では、お客様以上に大事にしている。
 彼らは事業の協力者の1人であるから。

◇すべての私の事業を結び付けている理念は、
 「何か大衆のお役に立ちたい」ということである。
 これが「三愛」という社名の意義なのである。

◇こちらがただあれをやって儲けようとか、
 こうして上手くやろうとか考えなくても
 自然に事業が出来上がっていくこともある。
 「あの人ならば」・・・という信頼が大切。

◇私のような凡人は・・・。
 さぁ明日からまた、実行、実行だ!

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全て読み終えると
なんとも清々しい気持ちになりました。

相手の気持ちを考える
相手のニーズを読む
大衆は何を求めているかを発見する

これが私にとってはとても難しい(汗)

分からない、難しいけれど
”なにがなんでもやる”という前提で
取り組んでみよう。

そして
今の仕事を愛する「勤めを愛する」に
もっとフォーカスようと思いました。

まだ行けていない
市村さんのゆかりの地の
北馬込にある元自宅
麻布十番にある墓所
に行きたいなと思っています。

しかし
まったく知らなかったけれど
市村さんも佐賀県出身
佐賀県出身の偉人が多くて
毎回驚きます。


 

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