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【日産・採用責任者は語る vol.1】 苦しい時に人間の真価が問われる話


今回から5回に分けて、日産自動車で新卒採用責任者を務め、現在は取締役や役員を指名する委員会を務める東郷さんを質問攻めにしたノンフィクションドキュメンタリーをお送りします。

就活生は勿論ですが、学生の皆さん、
ひいては新社会人の方にも少しでも参考になれば幸いです。

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【 東郷さん:自己紹介 】

周:東郷さん、お久しぶりです!本日は、よろしくお願い致します。

東郷:久しぶり!よろしくお願いします。

周:さっそくですが、自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。

東郷:まずは、色々と話題の私の会社を選んでくれてありがとうございます(笑) 簡単に自己紹介しますね。日産自動車人事部で働いている東郷です。私は2007年に新卒で日産へ入社をして、これまで人事とマーケティングの2部署を経験しています。人事ではインド拠点の立ち上げに関わったり、マーケティングでは新型電気自動車のマーケティングを企画したりと、国内外で色んな経験をさせてもらっています。昨年10月までは新卒採用を担当していたのですが、今は指名委員会といって、社長の後継者育成なんかを考える仕事をしています。

周:日産の社長の後継者育成って。。。
  改めて、貴重なお時間を頂いてありがとうございます(笑)
  指名委員会のこと、言っちゃっていいんですか(笑)

東郷:いいよ!

周:ありがとうございます(笑) 
  さっそくですが、色々と質問をさせて下さい。

***

周:働いていてこの会社で良かったと思うときがあれば教えて下さい。

東郷:色々ありますが、以下のような感じかな(笑)

周:めちゃくちゃ楽しそう。今から、御社受けても良いですか?笑

東郷:いつでもお待ちしてます(笑)

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【 苦しい時に人間の真価が問われる話 】

周:働いていて苦しくて辞めたかったときがあれば、教えて下さい。

東郷:仕事って学生時代に思っていた以上に頭を使うことが多くて、さてどうしよう‥何がベストなんだろう‥と考えることが山のようにあります。一人で解決できる仕事は無いので、同僚や関係部署に声をかけて、皆で知恵を出し合って議論して、そういう瞬間は頭が冴えてきて、良い結論が出て、めちゃくちゃ楽しいです。辞めたいと本気で思ったことは無いのですが、こわーい上司に当たったことがあって、その時は苦しかったですね笑 親以上に怒られて泣きそうになったり、何とかその上司を見返そうとあれこれ試行錯誤して、今思うと、その1年はすごく精神的に成長できたなと思います。

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周:ありがとうございます。上記の自分史にもありますが、
  苦しかったときのことをもう少し具体的に聞いても良いですか。

東郷:うん。自分のスタイルが確立されてきた入社5-6年目のときの話
   なんだけど、そのときの上司が厳しかった。ヒステリックな方で。
   それで、1年間心にストレスを抱えながら葛藤し続けていた。

周:苦しいときの対処法として、
  環境を変えるか・自分を変えるかが考えられると思うんですけど、
  前者を選択しなかったのはどうしてですか?
  僕なら前者を選びそうだなーと思い、、(笑)

東郷:確かに、環境を変えるか・自分を変えるかの2つがありえるよね。

   でも私は、前者は逃げだと感じていた。
   辛い事が会った時に、
   すぐに逃げてしまうとある種の「逃げ癖」がつく。

   だから後者の自分を変えるを選択した。

   具体的には、その人は
   「何を考えているのか?どんな価値観の下に物事を判断してるか?」
   考えたり、自分の通したい企画のロジックや、
   やるべき根拠を徹底的に詰めようと思って勉強したりしたよ。

周:逃げか、、確かにそうかも知れないですね。
  一方で、本当に辛い時は、環境を変える事が正しい事もある。
  「環境を変えるか・自分を変えるか」の判断軸って何だったんですか?

東郷:1年間だけ今の環境で耐えようと決めていたよ。
   毎月カウントダウンしてた(笑) あと10ヶ月、あと9ヶ月って。

  一年間過ごしていくうちに、上司と上手く付き合えるようになった。
  1年間、その人の下で過ごして良かったと今では思ってるよ(笑)

周:カウントダウン(笑)
  素朴な疑問なんですけど、1年間って期限を設けたのはどうしてですか?

東郷:単純に、1年間が限界だと思ったから。
   1年過ぎて同じ季節が来るとしんどくなるよ、人間。
   
   そこで大事な事は「自分の居心地の良い環境を自分で作る事」
   そして、「自分のやりたい事の意志を持ち続ける事」だと思うよ。

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周:なるほど。。。
  めちゃくちゃ勉強になります。ありがとうございます。

【 東郷さん対談のまとめ 〜編集後記〜 】

以下、今回の対談を振り返ります。
著者なりに、今回の要点をまとめさせて頂くと、
下記のような点なのかな?という風に考えています。

1:苦しい時に真価が問われる。
2:すぐに逃げると「負け癖」がつく。
3:自分が居心地の良い環境を、自分で作る事。

1:苦しい時に真価が問われる。

これはどんな会社に行っても必ず直面する話だと思っていて、
思ってたのと違う仕事をさせられたり、
理不尽だ!って個人的には思われる環境に身を置く可能性もある。

そこで、どう考えて、行動するかが人間の真価を決めるんだよ。
っていう話を仰って頂いたように思います。

2:すぐに逃げると「負け癖」がつく。

「負け癖」っていう言葉は誤解を招くかもしれませんが、
苦しくても、すぐに逃げない。っていう話なのかな。と思います。

苦しい環境に自分が置かれて、仮に環境を変えたとしても、
その変わった先の環境で自分が変わらない保証はどこにもない。

だったら、その環境で自分なりに試行錯誤して、
「今の環境を事後的に居心地の良い環境に変えていく」
という事なのではないかと。教えて頂いたような気がします。

3:自分が居心地の良い環境を、自分で作る事。

これが大事なのは、上の通りだと思うのですが、
せっかくなので、なぜこれが大事なのか考えてみたいと思います。

個人的な仮説ですが、
「一人の百歩より、百人の一歩」とか
「早く行くなら一人で行け、遠くに行くならみんなで行け」
( Fast Alone, Far Together. )

というような理由なのではないかな?と考えさせられました。

特に大企業の魅力は、
みんなで一歩を踏み出した時に、
「数百人じゃなく、数万人で世界を変えに行く事」であり、
その時の社会へのインパクトやスケール感を楽しみに、
自分は大企業に行こうと思った事を改めて思い知らされました。

***

東郷さんへのインタビュー記事第一弾は、ここで終了です。

次回は、「これからの時代で求められる人材とは何か」・「グローバルリーダーとは何か」について東郷さんとの対談をまとめていきます。


***

日産自動車・新卒採用ページ
https://www.nissanmotor.jobs/japan/NE/

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今後も、東郷さんの対談記事、就活体験談を発信して参ります。
もし宜しければフォロー頂けると幸いです。
https://twitter.com/carrier_shu20

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