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ダメダメなあの頃

#みんなの仕事術を公開中です!
って、noteの通知がきてました。

仕事術········

正社員歴たった1年、残りの人生は、独身はフリーター(死語?)、結婚後は主婦パートで働いてきた私には、人にお教えできるような仕事術なんて、ないに等しい·······

とまぁ、自虐気味ですが、正社員だった頃のことをたまに思い出すことがあります。

私より5つ年上の上司は、バリバリやり手のデパートマンでした。私が配属された売り場は、ティーンズの洋服売り場。ブランドのショップもたくさんある中、そのデパートが自主でやってる売場、つまり、自分たちで仕入れて売って、という売場です。

上司は、私に早く仕事を覚えさせようと、とにかくいろいろ教えてくれました。伝票の書き方、値段を決めて値札をつけるやり方、取引先との交渉術、お客様との上手な付き合い方、などなど。新入社員の私は、すぐには吸収できず、怒られてばっかりでした。

「知ってるか? 仕事がデキるヤツは、人にどんどん仕事をやらせて、自分は最低限の量しか仕事しないんだぜ。」

この言葉を毎日のように聞かされました。
「だから、俺は君に仕事をまわすんだ」と、自分がデキるヤツ、みたいな感じで言うんですよ。もちろん、ひよっこの私からみたら仕事のデキる人で、文句のつけようもなかったです。

ただ、私ができなさすぎて、どんどん怒られる回数が増えていくわけですよ。
ポンコツな私もいけなかったけど、その人もどこでも容赦なく怒るようになってきて、売り場やバックヤード、人目もはばからず怒るんです。

隣りの、婦人総括マネージャーや婦人トップスのベテラン女性部門長が、見かねて、私の上司にそれとなく言ってくれました。『お客様の前でスタッフを怒ってはいけないよ』という感じで。やんわりと。

でも、彼は、言われても、私への攻撃(!)の手を緩めることはなく、どちらかというと、ますますエスカレートしていきました。

私も、どんどん精神的に追いこまれていき、休みの日の夜になると、次の日、仕事に行くことを考えて、涙が出るようになりました。でも、休んだら、もっと怒られる。そう思って、ギリギリの精神状態でなんとか仕事にいくので、またミスをして怒られる。悪循環でした。

その時、彼氏だった今のダンナに相談しました。あわよくば、嫁にもらってもらおうかな、なんて甘い考えでね。でも、ダンナも、社会人2年目。自分のことだけで精一杯だったに違いないですよね。
「俺にはどうにもできないから、お父さんお母さんに相談したら」
と言われました。

今は、あのまま嫁がなくて正解だったなって思えます。結果的に、デパートをやめて、札幌に帰ってから、フリーターとして働いた2年ほどで、たくさんのことを学べたし、人との絆も感じられたからです。

デパートをやめることになった時、他の売場の人たちや同期のみんなに、もったいないよ、やめることないよ、って言われました。その言葉も嬉しくはあったけど、もう限界でした。心が壊れる前にやめることにしました。

前述の婦人トップスのベテラン女性部門長だけが、「おかっちょさん、お疲れさまね。よく頑張ったね。」と言ってくれました。その言葉にどっと涙が出ました。年齢が母親に近いぐらいのその方は、私がもう限界なのもわかっていたのでしょう。

1年だけだったけど、濃密な時間を過ごし、デパートの人たちとも仲良くさせてもらいました。

ただ、東日本大震災のあと、その土地の人たちとあまり連絡をとれておらず、会えていない人がたくさんいます。一度行きたいと思いながら、子育てを理由に行けずじまい。

いつかは行きたい。そう思っています。

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