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物足りないそんな夜に想ふ

#詩
歳を数えると、もうこんなところまできたのかと驚くけれど、この先はまだまだ長い。
道半ば。じぶんはこんなもんじゃないと息巻いて、誰かに当たり、力を証明しようとしても誰も見向きはしない。

電車を降りる。冷たい風に容赦なく包まれる。それでも自分を信じて歩きだす。これまでにはなかった足の重みと、喜びと。

この世界に信じられるのは、ただじぶんひとりきり。じぶんが信じたことが現実になるとしたら、まるごと受け入れて愛してしまえばいい。

涙が枯れたら笑いがおきる。なにがあってもとにかく前に、前にと踏み進む。思わぬ世界にたどり着いたとき、じぶんは新しいじぶんになっている。

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